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ホテル「早速人ですか……」 ◆EeLndG7GpI



「まさか、イワークの支給品が医療道具だったとはな……」

まだ薄暗い夜道を歩きながら、フランクは呟く。
その体には、包帯が巻かれていた。
あの場を離れる際、イワークの支給品を回収していたのが幸いし、応急手当とはいえ怪我の治療を行うことが出来たのだ。
しかし、フランクの顔は依然として優れない。

「……すまない」

フランクは手に持った首輪を見つめる。
フランクの首輪ではない。死んだイワークの首輪だ。

これは支給品を回収する時、首輪解析の役に立つだろうと考え回収しておいたものだ。
だが首輪を回収するという事は、首を刎ねねばならない。
つまり、フランクはイワークの首を切り落とし首輪を回収した事になる。
その証拠にデイバッグの中には首を刎ねる際、使用した鋸が入っており。
更に、彼の体の至ると所には、イワークのものと思われる返り血がついていた。

「――随分と歩いたな……ここはホテルか?」

特に目的地など決めていなかったフランクは、ハイアットホテルに辿り着いた。
そして、ふと我に返ったように、フランクは自分の体を見る。

「こいつは酷いな」

今の自分は返り血に染まり、まるで殺し合いに乗っている殺人鬼のようであった。
こんな状況で、他の参加者に出くわすのは避けたい。

「ホテルなら、シャワーぐらいあるだろうからな。少し寄って行くか」

フランクは辺りを警戒しつつホテルの入り口に向かった。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆




ホテル内を一人でアルセーヌは静かに歩いていた。
「特にこれと言ったものはありませんわね」
丁度近くにホテルがあったので、ヨコハマ埠頭に向かう前に一応調べておく事にしたが、大した収穫は無かった。
「無駄な、寄り道をしてしまいましたわ」
ホテルを一通り調べたアルセーヌは、溜息を着きながらホテルの出口へと向かう。
その時、向かい側から首にカメラを下げた一人の男が歩いてきた。
しかも、服は返り血で真っ赤に染まっている。
アルセーヌは木刀を向け警戒しつつ男を睨む。

「待ってくれ、俺は殺し合いに乗っちゃいない」

対するフランクも内心焦りながら、両手を上げデイバッグを床に落とす。

「その血は?」
「同行者がゲームに乗ってる奴にやられた。その際、何かの役に立つと思って、首輪を回収する時に浴びちまった」

首輪の回収。
確かに参加者の首を切り落としたのであれば、返り血も浴びるだろう。
アルセーヌは一先ず、それは信じておくことにした。
だがその参加者が生きていたか、死んでいたかは別だ。
もしかしたら、その同行者を首輪欲しさで殺した危険人物という可能性もある。
「分かりました。一先ず、その話を信じましょう」
だが疑ってばかりでは話は進まないので、警戒しつつも取りあえずは信用する事にした。
「すまない」
アルセーヌが手に持った木刀を下ろすのを見て、フランクは安堵の息を吐いた。。

「俺の名はフランク……フランク・ウエストだ」
「アンリエット・ミステールです。ただ、名簿には別の名で登録されてるかも知れませんが」

自分がアルセーヌかアンリエット、どっちの名で名簿に登録されているか分からないが
アルセーヌとバレて変な混乱を招くのは避けたい為、敢えてアンリエットと名乗った。

「別の名?」
「ええ……少し人には言えない、事情がありまして」
「……分かった、聞かないでおく」

フランクは怪訝そうに、アルセーヌの顔を見つめるもすぐに視線を外した。



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「――話は大体分かりました。その男声の女と、ロックオンという男が殺し合いに乗っていると?」
「男声の女は確実に乗っている。ロックオンに関しては良く分からないが、危険な奴だって事は確かだ」

少なくとも、この場で自分を襲うつもりは無いと判断したアルセーヌは
完全に警戒を解いた訳ではないが、フランクと情報交換を行っていた。

(聞いた限りでは、ロックオンという男は、殺し合いに乗ったというよりは生存優先といったところでしょうか?)

フランクから聞いた情報を元に、ロックオンの行動指針を推理する。
怪盗と言うよりは、まるで探偵である。

「あんたも気を付けた方がいい。特にあの女、妙な手品を使う」
「手品?」
「信じてもらえないかも知れないが、何も無いところからナイフを出したり、変な羊の怪人を呼び出したりと何でもありさ」
それを聞いたアルセーヌが辿り着いた答えは一つ。
「トイズですわね。まだ、何のトイズかは判断出来ませんが」
その男声の女は、自分と同じトイズを持っていると言う答えだ。

「トイズ? 何なんだ一体?」

(トイズを知らない?)

だがここで、アルセーヌの中に新たな疑問が生まれた。
「この大探偵時代に、貴方はトイズを知らないのですか?」
「悪いが、大探偵時代って事すら俺には初耳だ」

この大探偵時代にトイズを知らないなど、とてもでは無いが有り得ない話だ。

(一体これはどういう――)

アルセーヌとフランクが互いに怪訝そうな顔をしていると。

「おい、誰か居んのか!!!」

そこへ、更にもう一人反逆者が現れた。



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殺し合いが始まってから、カズマはずっとシェルブリットで地面を殴り付け、その反動を利用し走り続けてきた。
だが幸か不幸か、カズマはまだ誰一人として参加者と遭遇していない。
それはシェルブリットを地面に殴り付けた際、周りに響く轟音を警戒し参加者が身を隠してしまったからなのか。
あるいは本当に、誰も参加者が居なかっただけなのかは定かではない。
気付けばカズマは誰にも会わないまま、F-3を抜けG‐2まで来てしまった。
「チッ」
流石のカズマも頭が冷えたのか、一旦アルターを解除し地図を広げ現在地を把握する事にした。

「――ホテル? 近くにあんのか」
馬鹿のカズマだが、ギリギリ自分の現在地を把握したところで、怪訝そうにホテルの位置を見つめる。
(……行ってみるか?)
そのままカズマは忌々しく首輪に目をやった。
(癪に障るが、俺一人じゃこの首輪を外せねぇ。だが、こいつを外せる頭のいい奴か、
 そういう能力のアルター使いが居ないとも限らねぇ。
 特に頭のいい奴は、こいつを外すのに集中する為の拠点みたいなモンを欲しがる筈だ。
 道端じゃ集中出来ないし、こいつを調べてる間に襲われちゃ話にならねえからな)
珍しくカズマにしては頭の回転が早い。
自分でも、そう感じていた。
(ホテル……本土側でちょっと見ただけだったが、結構デカイ建物だった。あれぐらいなら拠点にするには十分だ。
 なら頭のいい奴が居るかも知れねぇ。……他人に頼って首輪を外して貰うってのは少し気に入らねぇがな……)
そう考えたカズマは地図を仕舞い、ホテルへと向かう。


ホテルへと辿り着いたカズマは、ガラス製の戸に手を当て中へと入る。
夜が明けていない為、中は薄暗く気味が悪い。
カズマはそんな事を気にする、素振りも見せずどんどん奥へと進んでいく。

(誰も居ねえな)

段々と苛立ってきたカズマは八つ当たりで、このホテルをぶち壊そうかと考えたときである。
前方より、男女の話し声が聞こえた。
カズマは、その二人に向かって叫ぶ。

「おい、誰か居んのか!!!」



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



「――ロストグラウンド……アルター使い……にわかには信じられませんが……」
「俺に言わせれば、トイズってのも信じられないがな。最もゾンビだって居るんだ、超能力があっても可笑しくはないかも知れないが」
「ゾンビ? 食えんのか」
「食いモンじゃないし、逆にお前が食われるぞ」

こうして、出会った三人は情報交換を行った。
互いの住む素性についても、ある程度情報交換を行った為、少々時間が掛かってしまったが。
アルセーヌだけは自分の表の顔である、アンリエットとしての素性しか話してはいないが。

「最後に聞いておくけどよ。男声の女と、……銃を持った男が殺し合いに乗ってんだな?」
「まだ名前覚えてないのか……ロックオンだ、ロックオン・ストラトス」
「分かった」
その後、カズマが立ち上がり拳を握り始める。
「もう行くのですか?」
「ああ、ジッとしてるのは性に合わねぇ」

瞬間、周りの物質が分解され、虹色の粒子となりカズマの右腕を包み込む。
そこから、姿を現すはシェルブリット第一形態。

「おおおおおおお!!!!」

ホテルの壁に拳を叩きつける。
瞬間、轟音がホテル内に響き拳が壁をぶち破る。
「普通に出れないのかあいつは……」
半ば呆れた様子のフランクを背に、カズマは駆け出して行った。


【G-02 冬木市ハイアットホテル近く/1日目・黎明】

【カズマ@スクライド】
[状態]:健康、激しい怒り、シェルブリット第一形態を出現中
[装備]:不明
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0~3
[思考・状況]
基本:気に入らない奴はとにかくぶん殴るが、あのせこい男(サリー)の言いなりになるつもりはない。
 1:このバトルロワイアルとやらを破壊するためにも、せこい男(サリー)の思い通りにさせない。
 2:男声の女(譲治)とフランクを撃った男(ロックオン)を警戒。場合によってはぶちのめす。
※ミルキィホームズとデッドライジングの世界を聞きましたが、何処まで覚えてるか不明です。
※アンリエット(アルセーヌ)、フランクの名前を覚えているか不明です。





「あれがアルター……」

アルセーヌはカズマのシェルブリットを見て呟く。
確かに見た事が無い能力で、トイズの類ではないかもしれない。
(でもそんな能力があるのなら、私が知らない筈は……)
横のフランクを見る。
さっきの情報交換の時、三人は自分の素性について多少話したのだが、話がどうも噛み合わない。
少なくともアルセーヌとフランクはアルターなど知らないし、存在するのであれば知らない筈が無い。
仮にアルターを知らなくても、まだ説明はつくかも知れないが
ロストグラウンドなる大地に関しては、アルセーヌやフランクが知らない筈は絶対にない無い。
(フランクさんも……)
そしてフランクも、やはりトイズの存在を知らないばかりか、怪盗と探偵は創作の世界のものだけらしい。
その証拠に、さり気無く怪盗アルセーヌという名を知っているか尋ねたが、聞いた事も無いようだ。
ジャーナリストである彼が、怪盗である自分を知らないなど有り得るだろうか?

(まるで住んでいる世界が違うような……。俗に言う並行世界(パラレルワールド)という奴でしょうか?)
アルセーヌが思ったのは、自分たちは別々の世界――いわば並行世界から呼ばれたのではないかと言う事だ。
もっとも根拠は無いし、カズマとフランクの話を完全に信用した訳でも無い。
だが逆に言えば、自分の推測を否定する為の根拠もまだ無い。

(並行世界に干渉するトイズ……いやアルター? どちらにしろ、情報が少なすぎますわ。まだ黙っておいた方がいいかも知れませんわね)
自分の推測をフランクに話そうか迷ったが、完全に信用した訳では無いし、今はまだ混乱を避けるため黙っておくことにした。

「私も、もう行きます」
「分かった。アンタも気をつけてくれ」

幾つかの疑問を胸に抱きつつ、アルセーヌもホテルを発った。

【G-02 冬木市ハイアットホテル/1日目・黎明】

【アルセーヌ(アンリエット・ミステール)@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:健康、シャロの探偵服
[装備]:洞爺湖@銀魂
[道具]:基本支給品、ランダム品(0~1)、アルセーヌの怪盗服
[思考・状況]基本思考:殺し合いを壊し主催から願いを叶える方法を盗み出す。
1:ヨコハマ埠頭に向かう。
2:道中ミルキィホームズ、3カードを探す(特にミルキィホームズ)。
3:男声の女(譲治)とロックオンを警戒。
4:自分の推測が正しいか確かめる為、情報を集める。
※幻惑のトイズは制限により弱まっています。
※トイズの制限に気付いています。
※デッドライジング、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。

【フランク・ウエスト@デッドライジング】
[状態]:腹部に銃創(治療済み)、胸部に刺し傷(治療済み)、疲労(中)、血まみれ
[装備]:富竹のカメラ@ひぐらしのなく頃に、鋸@School Days
[道具]:イワークの分含めた基本支給品、イワークの分含めたランダム品(0~3)
    医療道具一式@ニコロワγ、イワークの首輪
[思考・状況]基本思考:殺し合いには乗らない。生還する
1:傷の手当をする
2:ロックオンと男声の女を警戒する
3:誤解を与えない為に血を洗い落とす。
4:一応、イワークの首輪を持ってきたが……
※参戦時期は、少なくともデパートからの脱出前からです
※ミルキィホームズ、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。


【医療道具一式@ニコロワγ】
イワークに支給されたもの。
一通りの医療道具が入っている。
素人でも応急手当ぐらいなら可能。
ただし入っているのは、あくまで現実の道具だけなので注意。

【鋸@School Days】
フランクに支給。
言葉様が持ってたあれ。
何故か最初から真っ赤に染まってたらしいが……。





sm31:ループ実装! ゴンさんを守れ! 時系列順 sm34:青鬼ごっこ
sm31:ループ実装! ゴンさんを守れ! 投下順 sm33:The Fantasy Flaps in Starlit Sky ~果実の罪をお許しください、星の光にガラスの羽は煌めくから~
sm10:勝治死す!ポヨヨン・ウェイ・スター アルセーヌ(アンリエット・ミステール) sm58:埠頭のアルセーヌ
sm02:男の名は反逆者 カズマ sm68:異議アリ!カズマの鼓動!!―
sm09:ズガンを……強いられているんだ!(集中線) フランク・ウエスト sm51:これは太鼓だよ 主催者の知恵の結晶って所か




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