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SUMOUとポニテとチャーシュー麺 ◆nVZ6p0TCus




「雛子、今何やってたんだー?」
「死者への黙祷、ですわ。
 亡くなった方々の中には私と試合をした事のある人がいましたの。
 その方と会えなかったから、せめて黙祷だけでもと思いましたわ」
「そうかー……」

雛子は第一放送が終わると同時に立ち上がり、帽子を脱ぎ頭を垂れて死者への冥福を祈った。
彼女は笑顔で響の質問に答えたが、その笑顔にはどことなく悲しさと寂しさが入り交じっている。
その姿は、響にとってアイドル仲間でありお嬢様でもある四条貴音の姿を想起させたため、
彼女は貴音やプロデューサー、961プロや765プロのアイドルのみんなに会いたいぞ、とぼんやり思った。


   ☆


森のど真ん中であるG-07で倒れているアカツキを見つけた二人は、すぐ近くの木で彼を休ませた。
今彼は、とある一本の木にもたれかかる形で座っている。座らせたのはもちろん雛子だ。
アカツキの左腕に大きな噛み傷があるのを見て、雛子は水で洗って支給された真っ赤なスカーフで該当箇所をしばっただけの応急処置を彼に施した。
ちなみにこのバンダナは動物を喋らせる程度の能力を持っているそうだが、
響の分も含んだ支給品の中には包帯などの代わりになるような物はなかったので、このスカーフを使わざるを得なかった。
なお、処置の邪魔になるためアカツキの上着は脱がされて膝の上に置かれている。スカーフは中に着ているYシャツをまくった所に装着されている。

この間、響は暇だったので支給品を確認していた。
そのうちの一つはハズレで一つは当たりだったが、彼女は「当たりの方は使いたくない」と心中で叫んでいた。


そこまでしていると、サイレンが鳴り響き主催による「放送」が始まった。
響は禁止エリアをメモし、参加者名簿を見やる。
そこには自身が世話になっているプロデューサーの名前はなく、放送でも呼ばれなかったため、
彼がいないことの悲しみと寂しさを感じたと同時に、ここで彼が死ぬことは無い事が確定したためホッとした。
それに、彼女の知り合いのアイドルも参加していない事も、響にとってはいい知らせでもあり悪い知らせでもあった。
名簿の中の放送で呼ばれた死者の名前に横線を引き、ふと横を見ると、帽子をとって頭を下げている雛子の姿が見えた。

そうして冒頭に戻るわけだ。


   ☆


「ところで雛子、試合した事のある人ってこの中にいるのか?」
「ええ、名簿の中だとレミリア・スカーレットさんに、ムラクモさん、ケンシロウさんに……さん……さん…………………ですね」
「へえー、結構知り合いいるんだなー!」
「そうそう、ムラクモさんの動きは印象的でしたね。こう………ダカダカって感じで」
「ダカダカ?」


そんな会話をしていると、どこからか低いうめき声が二人の耳に届いた。発信源はすぐに分かった。アカツキからだ。

「あら……アカツキさん、お目覚めですか?」
「おおー起きたー」

彼は二人を見るなり座ったまま後退しようとしたが、目の前の人物があの化け物でないと理解するなりすぐに体の力をなくしてぐったりした。
ふと左腕を見ると、噛まれた場所がスカーフで縛られている。彼女らが応急処置を施してくれたのだろう。

「お前たちが自分を介抱してくれたのか。礼を言うぞ。」
「(お前たち…?)……あの、アカツキさん、私のことをご存知ではないのですか?」
「いや、ご存知も何も、我々は初対面でh」

グウゥ~

「………あ」


二人の少女の出会いに気を取られていたせいか、一時的ではあるが自身が酷い空腹状態であるのを忘れていた。
腹の音はすぐ近くの少女らにも聞こえた。恥ずかしいと強く思ったのは内緒だ。

「おなかが空いてらしたのですね! なら頭が働かないのも当然ですわ」
「でもこいつのデイパックはどこにもないぞー?」
「それはちょっと事情があってだな……
 情けないが、パンの一つでもいい、食べ物を分けてくれないか」

もちろんパン一個でどうにかなるようなレベルの空腹ではない。
腹が減りすぎてつい上記のセリフが口から飛び出してしまったが、
貴重な食料を分けてもらって「足りないのでもっと下さい」だなんて言えない。
どうしたものかと困っていると、ポニーテールの方が彼女のだろうデイパックをゴソゴソし始めた。

「そーいえば自分のデイパックに……よいしょー!」

そこから飛び出したのは、鈍い銀色に輝く縦長のキャリーだった。
側面の蓋を上に引っ張ると、ラーメンの丼ぶりが3つ、醤油ベースの香りと共に現れた。

「朝ごはんにしては重すぎる気が「それをよこせ、全部、全部だ!!!」
「えっ」
「えっ」

ものすごい勢いでラーメンへ近づくアカツキを誰も止めることができなかった。


響に支給されたものの一つ、そのハズレだった方は、
泉研がとある楽屋に女性と一緒にいる時に、突如やってきたラーメン屋が持ってきた注文の品だ。
そのラーメンは3つ全てチャーシュー麺だったのだが、何のキチガイ……手違いかは不明だが支給品の一つとして用意されたのだ。
せっかくですし私達もと、雛子と響も朝食をとることにしたが、
恐ろしい程の速さで食べるアカツキの姿を眺めながら食べていたため、おにぎり一つを完食するのにかなり時間がかかった。
ラーメンを啜る様は「ズルズル」というより「ズゾゾゾ」、スープは喉を鳴らしながら10秒もかからず飲み干した。
その様子は、食べるというより飲み込むというべきである。

後に雛子はこの時の事を「噂にはお聞きしていましたが、実物は本当にすごかったです……」と『本人』に語っている。


   ☆


手首で口元を拭い、雛子に顔を向ける。
深々と礼をし、語りだす。

「腕の治療と食料を施してくれて本当に有難い」
「いえ、当然のことをしたまでです」
「さて…雛子、だったか。お前に聞きたい事がある。何故初対面であるはずの自分の名前を知っているのだ?」
「いえ、何度か試合をしましたから私はアカツキさんとは面識がありますが……
 逆に何故私のことを知らないのですか?」

もしかしたら、これはギルガメッシュが言っていた事が現実に起きている……?

「……そうか。やはり彼の異世界説は正しかったのか……」
「え?」
「異世界ですって?」

「ああ、今まで何をしてきたかと異世界について考えている事を話しておく」


ここに飛ばされて支給品を確認したら、そのうちの一つが襲いかかってきたが壊しておいたこと。
ヒトラーとギルガメッシュという男に出会い、ギルガメッシュから「参加者は異世界から集められた」と聞かされたこと。
三人で話し合っていたらブルーベリー色の怪物に襲われたこと。
逃げた先に寄った精神病院で先ほどの怪物とまた出会い、攻防を繰り広げた果てに腕を噛まれたこと。
そして二人に介抱してもらい、今に至る、ということ。

「ここまで色々あったんだな~……」
「ええ、今まで殆ど何もなかった私たちは、参加者の中でも運がよかった方なんでしょうね」
「あの全身タイツと落ちながら戦ってただろー!?」
「でもそれからは何もなかったでしょう?」
「待て、まだ話は終わってない」

脱線しそうなところを引き止めてアカツキは語り続ける。

「で、ギルガメッシュが言っていた件だが、自分はこの可能性はかなり高いと睨んでいる。
 ヒトラーの事は初耳だったし、雛子も自分(アカツキ)の事を知っているような口ぶり……いや、自分とお前が面識がある事前提で話しかけた。
 更に、お前は自分と試合をしたとも言っていた。
 ……別の世界に自分がいる、というのは少々変な気分だが、実際そうなのだろう?」
「ええ」
「……確定だな。参加者の多くは様々な世界から集められている。それも何人もだ」
「そういえば、響さんには申し訳ありませんが『生っすか!?サンデー』という番組はご存知ありませんわ」
「マジで?」
「なおのこと、か」

ついでに響の言う全身タイツについても聞いてみたが、雛子と戦ったという事実以外は何も情報を得ることができなかった。

「ところで、お前のデイパックはどこなんだー?」
「病院で化物から逃げる際に置いてきてしまった。拾う余裕がなかったのだ」
「なら取りに行きましょう! 実は私、アカツキさんをここまでヘトヘトにさせるような相手と一度お手合わせしてみたいと思ってたのです!」

ウキウキとそう言った雛子をアカツキはすかさず強い口調で警告する。

「それはやめろ。お前も戦いの心得はあるようだが、彼奴は人間がどうにかできるような相手ではない」
「そーだぞ! 雛子が死ぬのは絶対に嫌だ!!」
「彼女の言う通りだ。仮に死ななくても、軽い気持ちで挑むのは危険にも程がある」
「危ないと思ったらすぐに撤退しますわ。それに、アカツキさんのデイパックは病院に行かないとないのでしょう?」
「ぐっ……確かにそうだが――――」


アカツキと共に雛子を止めるよう説得する響は、頭の隅でこんなことを考えている。
―――支給された「アレ」を使えばもしもの時に役立つかもしれないけど、怖いしやっぱり戦いたくないぞ。
と。


   ☆


雛子がアカツキという男を治療している間、響は自身の支給品を確認していた。
デイパックを開けると、何かが光ったので取り出してみる。
現実では殆ど見ないが、創作の世界ではたまにお目にかかるラーメンの出前のキャリーだった。
蓋を開けると、チャーシュー麺が3つ入っていた。

「ラーメンだー! おなかがすいた時にはいいかもしれないけど、今はいいかー」

実はこの時、彼女は小腹が空いていたのだがラーメンといった胃にキそうなのは食べる気がしなかったのでしまっておいた。
他には何かないかな~とまさぐっていると、手がコツンとダンボール箱に当たった。
取り出して開けてみると、青と黒を基調としたデザインの少し変わった銃と、カードが一枚、説明書が入っていた。

「『ディエンドライバー取扱説明書』……」




数多の世界を股にかけるコソ泥、海東大樹が愛用しているアイテムです。
そのままでも銃として使えますが、以下の手順通りで仮面ライダーディエンドに変身できます。

①付属のライダーカードをセット
②銃の前方を押し出す
③トリガーを引いて「変身!」と叫ぶ

ディエンドに変身すると、自身の耐久力や機動性、体全体の能力がグンと上がります。
大抵の人間相手なら肉弾戦で負ける確率はかなり下がります。

【警告】
付属のカード以外のものを挿入しないで下さい。
故障の原因になります。

【注意】
ディエンドになれるのは10分限り、一度変身すると3時間は変身不能になります。
また、変身解除してから1時間は銃としての機能も停止します。




仮面ライダーが何なのかはよくわからないが、これがかなりの当たりだということだけは理解できた。
だが、これを使うという事は、殺し合いに乗る側であっても状況を打開する側であっても、
戦いの舞台に立つ訳で、それは響が一番避けたいことだった。


   ☆


響にとって殺人とは、映画やドラマやニュースの中の出来事で、現実に人が死ぬのを見るのも、ましてや人殺しをするのも、
いや……それ以前に誰かと戦うのも絶対に有り得なかったし、この場でその思いはますます強くなった。

だというのに、だ。
天は彼女の気持ちとは正反対の支給品を与えた。それは現実だが、認めたくない現実だった。


だから響は、その現実を無視し、忘れるように箱を閉めて、デイパックの底の方へしまった。


―――この銃の事はもう考えないようにしよう。
そう考えたはずなのに、戦いに巻き込まれるかもしれないと考えた途端に思い出した自分が嫌だ………

響は、主催者と殺し合いを恨んだ。

【G-07 森林/1日目・早朝】
【四条雛子@MUGEN】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(一食消費、水残り70%)、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:真剣勝負を堪能する。相撲に勧誘する。
1:二人を説得する。
2:俺より強い奴に会いに行く……ために西へ向かう。
3:響を守り、一緒に相撲をする。
4:アサシンとの決着をつける。
5:余裕があればアカツキの腕をちゃんと治療したい。
※MUGENのアカツキと面識があります。その他にも何人かとは面識があるかもしれません。
 具体的に誰を知っているかは後の人におまかせします。
※響の素性を簡単に聞きました。
※アカツキが二人に介抱されるまで何をしてきたか把握しました。
※アカツキから、参加者は異世界から集められたと聞かされました。
 彼ほどではありませんがそう考えています。


【我那覇響@アイドルマスター(アニメ)】
[状態]:軽い打撲、死への恐怖
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(一食消費、水少量消費)、ディエンドライバーとライダーカード(ディエンド)@仮面ライダーディケイド、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:生きて帰る。
1:化物と戦おうとする雛子を止める。
2:雛子に守ってもらう代わりに一緒に相撲をする。
3:何で自分の周りは超人だらけなんだ~!?
4:プロデューサーやアイドルのみんなに会いたい。
5:別の世界……なんかすっごいさ~
6:ディエンドライバーは絶対に使いたくない。戦いたくない!
※参戦時期はアニメ15話終了時からです。
※雛子の素性を簡単に聞きました。
※雛子を頼りにする事で死への恐怖を薄れさせています。
※アカツキが二人に介抱されるまで何をしてきたか把握しました。
※アカツキから、参加者は異世界から集められたと聞かされました。
 彼ほどではありませんがそう考えています。


【アカツキ@アカツキ電光戦記】
[状態]:疲労(大)、左腕に大きな噛み傷(応急処置済み)、青鬼に恐怖、腹七分目
[装備]:試作型電光機関@アカツキ電光戦記、阪本さんのスカーフ@日常、軍服(手で持っている)
[道具]:こんなところの閉鎖病室の鍵の束@チャージマン研!
[思考・状況]
基本行動方針:殺しあうつもりは無い。
1:青鬼の元へ行こうとする雛子を止める。
2:メイトリックスを探し主催の事を聞きだす。
3:青鬼への恐怖を何としても克服する。
4:こんなところの地下が少し気になる。
5:デイパックを取りに行きたいが……
6:実はまだちょっと物足りない(胃袋的な意味で)
7:二人の素性を聞きたい。
8:全身タイツを警戒。
※総統閣下シリーズの世界を知りました。
※別の世界から呼ばれたのだとギルガメッシュから聞きました。ほぼ確定だと考えています。
※第一放送を聞き逃しました。

※三人の近くに出前のキャリーとラーメンどんぶり3つ(キャリー内)が放置されています。

【阪本さんのスカーフ@日常】
東雲家で飼っているオスの黒猫の阪本さんが首につけている真っ赤なスカーフ。
動物の首にくくるとその動物を喋らせることができる。もちろん普通のスカーフとしても利用できる。
つけている時とそうでない時で声の質がガラッと変わる(下記動画参照)。
なお、これを作ったはかせは首輪と言っているがどう見てもスカーフである。

【日常】東雲なの と はかせ の 日常 じゅ~しち【17話】
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm15106562


【ディエンドライバーとディエンドのライダーカード@仮面ライダーディケイド】
海東純一の弟である海東大樹が、仮面ライダーディエンドに変身する時に使うアイテム。カードとセットで支給された。
カードを挿入、トリガーを引くことにより変身できる。
銃の形をしており、実際に銃としても使える。
なお、一緒に支給されたカードはディエンドに変身する為の物のみ。
そのため他のライダーを呼び出したり、インヴィジブルで逃げたりすることはできない。
その他の説明や制限はは本文を参照して下さい。

ちなみに、シンケンジャーの世界ではその世界の敵組織の一体がディエンドに変身したが、その姿はなかなかおぞましいものであった。
よって、魔力持ちだったりそういう素質がある者が変身したら、オリジナルのディエンドの姿ではないかもしれない。

ディエンドライバーの改造
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm6920943
DCD HBV てれびくんの世界 (2:20で大樹が変身)
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm9355035


【チャーシュー麺3つ@チャージマン研!】
チャー研第29話「ファッションモデルを消せ!」にて、1話限りで登場したチントン亭の出前の男が持ってきた品物。
それ以上でもそれ以下でもない。
ニコニコでは、彼がドアを開けるときの音がドラムとしてよく使われている。

sm81:魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ 時系列順 sm83:ま、まだ本気出した訳じゃないから……
sm81:魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ 投下順 sm83:ま、まだ本気出した訳じゃないから……
sm59:腹ペコに定評のある軍人に無理やり青鬼実況させた 四条雛子 sm106:すべてはたった一つの間違いから
sm59:腹ペコに定評のある軍人に無理やり青鬼実況させた 我那覇響 sm106:すべてはたった一つの間違いから
sm59:腹ペコに定評のある軍人に無理やり青鬼実況させた アカツキ sm106:すべてはたった一つの間違いから




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