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全編小説になるならどこかに入るんじゃないかなーという単発の文章ログ。編集中の域を出ません。 地の文はCV小林で一つ ------ 今から実に150億年前。 3重連太陽系は、暴走したZマスタープログラムにより、機界昇華されようとしていた。 徹底抗戦もむなしく、滅ぼされゆく緑の星。 機界昇華の完了を確信したZマスターは、その魔の手を未来へと伸ばした。 すなわち、我々の宇宙へと続く、ギャレオリア彗星。 Zマスターの端末の一つ、パスダーが送りこまれ、それを追ったギャレオンが、 われらが地球、青の星へと、戦いの運命をもたらすこととなる。 しかしこのとき、奇妙な物語はすでに始まっていた。 実に150億年の時を超え、未来を切り開くギャレオリアロード。 緑と赤の星の叡智の結晶であるこの高度な次元ゲートは、二つの星が滅亡に瀕したことにより、極度に不安定な状態にあった。 制御する者を失い、半ば暴走状態とも言える時空の荒波。 そこには、我々の想像を超える、運命の分かれ道が存在していたのである―。 並行世界。 パラレルワールドとも呼ばれるそれは、その存在が数々の科学者によって提唱されている。 我々の住む世界のすぐ隣に存在し、限りなく似ていながら、決して交わることはない。 一説によると、並行世界は、「もしもの世界」だという。 例えばもし、エジソンの前にリンゴが落ちてこなかったとしたら。 もし、リンカーンが暗殺を免れていたとしたら。それだけで地球と人類は全く別の歴史をたどることになる。 その「もしも」を分岐点として、無数に発生する別々の未来、それが並行世界だという―。 では、もしも、我々地球人類の前に、あの重要な事件が起こらなかったとしたら。 その未知なる世界には一体、何者が暮らしているのであろうか。 「凱!」 「え…命?何してるんだよ、こんな時間に。」 「ばかね!凱が出てくるの待ってたに決まってるでしょ。  もう、凱ってば、このところ学校にも全然来ないし、ちっとも構ってくれないんだから…」 「おいおい、ちょっと待てよ。待ってたっていつからだ?  制服も着替えてないし、まさか部活の後からずっとか?冗談じゃないぜ!夕飯は?」 「一緒に食べようと思ってたけど、あんまり遅いから、シュウくん誘って先に食べちゃったわよーだっ!」 「なっ!おい、命。なんでそこでシュウが出てくるんだよ。」 「凱に待たされてる同士、積もる話もあるんですー!もう、凱ってば、シュウくんに初フライトから帰って来た後のことなんて約束して。  あれから結局ほとんど学校に来ないじゃない。シュウくんてば凱にほったらかされて、眉間のシワがますます濃くなっちゃってるんだから。  最近じゃ、もう待ってなどいられん!なんて言い出して、凱のこと追い懸けてこのままパイロットになっちゃいそうな勢いなのよ。」 「し、仕方ないだろ?俺だって、好きで毎日、宇宙開発公団に缶詰めになってるわけじゃないさ。  …あのフライトで俺が観測した落下物のこと、おまえだってニュースで知ってるだろ?」 「!う…うん、知ってるよ。確か、ギャレオリア彗星のそばから、何か変なのが地球に降ってきたってニュースよね。  そっちがおおごと過ぎて、結局彗星の方の観測はお流れになっちゃったって。」 「あぁ…スピリット号は危うくあれと衝突しかけたんだ。もう少しあれが大きかったら、回避が間に合わないところだったよ。  俺はこの目で見た。あんな嫌な感じのする物体は見たことがなかった。一目で、これは地球にあってはいけないものだって、感じたよ。」 「で、でもさ、ほら!地球に落ちてくる隕石とかって、ほとんどが大気圏で燃え尽きちゃうんでしょ。きっと大丈夫だって!  ……ごめん。気休めにもならないよね。」 「…大気圏への入斜角からして、あれは確実に地球に、それも日本に落ちてきている。  ニュースじゃ発表されないが、付近の住民はみんな知ってる。…同じ日に、横浜地区に墜落した何かのことを…。」 「やっぱり…あれって、そうなんだね。もう少し住宅街に近かったら、すごい被害だったって噂も…」 「…あぁ。今はまだ調査段階で、誰も立ち入れないようになっているが、近いうちに必ず正体を暴いてやる。  あれは絶対に地球に…それも、命の目と鼻の先になんてあっちゃいけない。」 「…ありがと、凱。ホントはわかってるんだ。凱がこんな遅くまで頑張ってるの、半分くらいはあたしのためなんだって…  構ってくれないなんて、わがまま言ってごめんね。」 「いや、俺こそ…一番不安なときに、そばにいてやれなくてごめんな、命。」 「ううん、凱がいるから、あたし怖くないよ。  そりゃ、家のそばに変なのがあってちょっとは不気味だけど、すぐに凱が片付けてくれるんだから!」 「ああ、あれの始末が付いたら、俺も少しは休める。卒業しちまう前に、久しぶりに学校にも行きたいけど、  …一日くらい二人でどこか、気の休まるところにでも遊びに行くかな。」 「凱…。」 もう一つの、西暦2003年。 史上最年少の宇宙飛行士により、横浜地区への謎の落下物が観測された。 我々が知る、EI-01よりも遥かに小さく、またエネルギー反応も微弱なものにすぎない、この不気味なる宇宙からの使者。 これこそが、制御を失ったギャレオリアロードの暴走により起こった、一つの星の不幸な運命の始まりであった。 そしてこの不幸なる星こそが、運命の分かれ道により、我々の地球とは異なる未来を作り上げた、もう一つの―「蒼の星」。 ------- 150億年前。 暴走するギャレオリアロードを突破する際の衝撃により、EI-01の船体からいくつかの破片が剥がれ落ちた。 時空をさまようことになったそれらのうちの一つが、ギャレオリアロードを介し、この別な未来へと出現した。 すなわち、EI-01の船体を構成していた、一人のゾンダリアンと、本体からこぼれおちたわずかばかりのゾンダーメタルであった。 パスダー本体から切り離され、時空の荒波に巻き込まれて傷ついたゾンダリアンは、そのまま重力に引かれ地球へ墜落。 かろうじて外殻を捨てて身を隠したが、司令官とゾンダーメタルを失い、長い潜伏を余儀なくされることとなった。 一方、地球に降り注いだ数個のゾンダーメタルは、幸か不幸か、人間に取りつくことなく、ある研究機関らによって、秘密裏に回収されていた。 非常に慎重な二つの組織によって…。 一つは、落下物を全ての人類に先駆けて観測し、その行方を総力を挙げて追跡していた宇宙開発公団。 もう一つは、宇宙からの未知の落下物の情報をいち早くキャッチし、捜索の末に発見に至った、巨大犯罪シンジケート、バイオネット。 世界最高レベルの科学技術力を持つこれらの組織の手に渡ったゾンダーメタルは、それぞれが深く調査・研究され、 やがて全く違う結論を二つの組織に与えることとなる。 宇宙開発公団は、その性質と危険性を知り、今後の地球防衛の対策を立てることを余儀なくされた。 一方のバイオネットは、その強力なエネルギーの生体兵器への悪用を企み、「ジュピターX」と組み合わせた悪魔の研究に着手することとなる。 地下深くに潜伏した、たった一人のゾンダリアン。 かれが長い時間をかけ、ゾンダーメタルを生成し、単騎での地球機界昇華に乗り出す頃、 二つの組織の研究成果は、全く予想もしなかった形で実を結んだ。 正義と悪。正反対ともいえる二つの組織。強大な共通の敵の前に、その光と闇が、交錯することとなるのである。
全編小説になるならどこかに入るんじゃないかなーという単発の文章ログ。編集中の域を出ません。 地の文はCV小林で一つ ------ 今から実に150億年前。 3重連太陽系は、暴走したZマスタープログラムにより、機界昇華されようとしていた。 徹底抗戦もむなしく、滅ぼされゆく緑の星。 機界昇華の完了を確信したZマスターは、その魔の手を未来へと伸ばした。 すなわち、我々の宇宙へと続く、ギャレオリア彗星。 Zマスターの端末の一つ、パスダーが送りこまれ、それを追ったギャレオンが、 われらが地球、青の星へと、戦いの運命をもたらすこととなる。 しかしこのとき、奇妙な物語はすでに始まっていた。 実に150億年の時を超え、未来を切り開くギャレオリアロード。 緑と赤の星の叡智の結晶であるこの高度な次元ゲートは、二つの星が滅亡に瀕したことにより、極度に不安定な状態にあった。 制御する者を失い、半ば暴走状態とも言える時空の荒波。 そこには、我々の想像を超える、運命の分かれ道が存在していたのである―。 並行世界。 パラレルワールドとも呼ばれるそれは、その存在が数々の科学者によって提唱されている。 我々の住む世界のすぐ隣に存在し、限りなく似ていながら、決して交わることはない。 一説によると、並行世界は、「もしもの世界」だという。 例えばもし、ニュートンの前にリンゴが落ちてこなかったとしたら。 もし、リンカーンが暗殺を免れていたとしたら。それだけで地球と人類は全く別の歴史をたどることになる。 その「もしも」を分岐点として、無数に発生する別々の未来、それが並行世界だという―。 では、もしも、我々地球人類の前に、あの重要な事件が起こらなかったとしたら。 その未知なる世界には一体、何者が暮らしているのであろうか。 「凱!」 「え…命?何してるんだよ、こんな時間に。」 「ばかね!凱が出てくるの待ってたに決まってるでしょ。  もう、凱ってば、このところ学校にも全然来ないし、ちっとも構ってくれないんだから…」 「おいおい、ちょっと待てよ。待ってたっていつからだ?  制服も着替えてないし、まさか部活の後からずっとか?冗談じゃないぜ!夕飯は?」 「一緒に食べようと思ってたけど、あんまり遅いから、シュウくん誘って先に食べちゃったわよーだっ!」 「なっ!おい、命。なんでそこでシュウが出てくるんだよ。」 「凱に待たされてる同士、積もる話もあるんですー!もう、凱ってば、シュウくんに初フライトから帰って来た後のことなんて約束して。  あれから結局ほとんど学校に来ないじゃない。シュウくんてば凱にほったらかされて、眉間のシワがますます濃くなっちゃってるんだから。  最近じゃ、もう待ってなどいられん!なんて言い出して、凱のこと追い懸けてこのままパイロットになっちゃいそうな勢いなのよ。」 「し、仕方ないだろ?俺だって、好きで毎日、宇宙開発公団に缶詰めになってるわけじゃないさ。  …あのフライトで俺が観測した落下物のこと、おまえだってニュースで知ってるだろ?」 「!う…うん、知ってるよ。確か、ギャレオリア彗星のそばから、何か変なのが地球に降ってきたってニュースよね。  そっちがおおごと過ぎて、結局彗星の方の観測はお流れになっちゃったって。」 「あぁ…スピリット号は危うくあれと衝突しかけたんだ。もう少しあれが大きかったら、回避が間に合わないところだったよ。  俺はこの目で見た。あんな嫌な感じのする物体は見たことがなかった。一目で、これは地球にあってはいけないものだって、感じたよ。」 「で、でもさ、ほら!地球に落ちてくる隕石とかって、ほとんどが大気圏で燃え尽きちゃうんでしょ。きっと大丈夫だって!  ……ごめん。気休めにもならないよね。」 「…大気圏への入斜角からして、あれは確実に地球に、それも日本に落ちてきている。  ニュースじゃ発表されないが、付近の住民はみんな知ってる。…同じ日に、横浜地区に墜落した何かのことを…。」 「やっぱり…あれって、そうなんだね。もう少し住宅街に近かったら、すごい被害だったって噂も…」 「…あぁ。今はまだ調査段階で、誰も立ち入れないようになっているが、近いうちに必ず正体を暴いてやる。  あれは絶対に地球に…それも、命の目と鼻の先になんてあっちゃいけない。」 「…ありがと、凱。ホントはわかってるんだ。凱がこんな遅くまで頑張ってるの、半分くらいはあたしのためなんだって…  構ってくれないなんて、わがまま言ってごめんね。」 「いや、俺こそ…一番不安なときに、そばにいてやれなくてごめんな、命。」 「ううん、凱がいるから、あたし怖くないよ。  そりゃ、家のそばに変なのがあってちょっとは不気味だけど、すぐに凱が片付けてくれるんだから!」 「ああ、あれの始末が付いたら、俺も少しは休める。卒業しちまう前に、久しぶりに学校にも行きたいけど、  …一日くらい二人でどこか、気の休まるところにでも遊びに行くかな。」 「凱…。」 もう一つの、西暦2003年。 史上最年少の宇宙飛行士により、横浜地区への謎の落下物が観測された。 我々が知る、EI-01よりも遥かに小さく、またエネルギー反応も微弱なものにすぎない、この不気味なる宇宙からの使者。 これこそが、制御を失ったギャレオリアロードの暴走により起こった、一つの星の不幸な運命の始まりであった。 そしてこの不幸なる星こそが、運命の分かれ道により、我々の地球とは異なる未来を作り上げた、もう一つの―「蒼の星」。 ------- 150億年前。 暴走するギャレオリアロードを突破する際の衝撃により、EI-01の船体からいくつかの破片が剥がれ落ちた。 時空をさまようことになったそれらのうちの一つが、ギャレオリアロードを介し、この別な未来へと出現した。 すなわち、EI-01の船体を構成していた、一人のゾンダリアンと、本体からこぼれおちたわずかばかりのゾンダーメタルであった。 パスダー本体から切り離され、時空の荒波に巻き込まれて傷ついたゾンダリアンは、そのまま重力に引かれ地球へ墜落。 かろうじて外殻を捨てて身を隠したが、司令官とゾンダーメタルを失い、長い潜伏を余儀なくされることとなった。 一方、地球に降り注いだ数個のゾンダーメタルは、幸か不幸か、人間に取りつくことなく、ある研究機関らによって、秘密裏に回収されていた。 非常に慎重な二つの組織によって…。 一つは、落下物を全ての人類に先駆けて観測し、その行方を総力を挙げて追跡していた宇宙開発公団。 もう一つは、宇宙からの未知の落下物の情報をいち早くキャッチし、捜索の末に発見に至った、巨大犯罪シンジケート、バイオネット。 世界最高レベルの科学技術力を持つこれらの組織の手に渡ったゾンダーメタルは、それぞれが深く調査・研究され、 やがて全く違う結論を二つの組織に与えることとなる。 宇宙開発公団は、その性質と危険性を知り、今後の地球防衛の対策を立てることを余儀なくされた。 一方のバイオネットは、その強力なエネルギーの生体兵器への悪用を企み、「ジュピターX」と組み合わせた悪魔の研究に着手することとなる。 地下深くに潜伏した、たった一人のゾンダリアン。 かれが長い時間をかけ、ゾンダーメタルを生成し、単騎での地球機界昇華に乗り出す頃、 二つの組織の研究成果は、全く予想もしなかった形で実を結んだ。 正義と悪。正反対ともいえる二つの組織。強大な共通の敵の前に、その光と闇が、交錯することとなるのである。

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