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55 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/05/20(日) 22:39:55 0
 それまでブリトニーの体にくっついて静止していた黄色い謎の虫たちは時間が経つに連れて膨らんでいき、
風船のように膨らみ終えると小さな歯で肉を食い始めた。
 あちこちに骨が見え始めると、その骨すらも虫たちは貪り食った。どうやら虫たちの体が膨張した原因は、
ブリトニーの血をヒルのように吸ったからだろう。
 1分もしないうちにブリトニーは脳・眼球そして水中で靡く糸のようなものを残した理科室の標本みたいな姿になった。
「おいおい…どうなったんだよこれ。死んだのか?」
 眼球が2つゆらゆらと別々の方向に水の中で動き、どこを見ているのかわからない。
「カカカッ…! 生きとるよ、ちゃんと。なんせこの入ってる水は不死の水じゃからなあ。絶対に死ねん」
「生きてるのかこれ? じゃあ、ちゃんとコイツは眼でちゃんと俺も見れるのか?」
「そうじゃよ~。考えることも出来るし、光景を眺めることも出来る。しかし、行動に移ることは不可能じゃがな」
「じゃあ、あの糸みたいなものは、もしかして」
「そう、神経じゃよ。触ればダイレクトに脳へ信号が伝わるからの~。ウククククク…」
「でもよ、直接快感神経に触って、絶頂を与えても反応がないんじゃないのか?」
「そりゃ、反応はないの。筋肉もなければ骨もないからの」
「それならあんまり楽しめないな…」
「お前さん、この娘の心を壊したいんじゃろ? 脳は知を司るところだが、同時に心も扱っているところじゃよ。
今から与える苦痛や快感は、肉体が再生した時もしっかりこの脳が記憶してくれてるじゃろうて。そのときに受けた
大ダメージが心にまで響くようにすれば、…もうわかるじゃろ?」
 きめんどうしのアドバイスを貰い、やっと壊し方を理解した。
 きめんどうしはパチン、と指を鳴らすと、黄色い虫たちは神経を噛みだした。
「なんだなんだ、どうなるんだ」
「今ごろ、あの娘の脳の中じゃ大変なことになってるじゃろうよ。神経を直接噛まれてるじゃからな。
死にたいじゃろうなあ。しかし死ぬ術が一切ないから、ただただ絶望するのみ」
「時間が経てば心が腐っていくわけか」
「そうじゃ。激痛と激痛の感覚の間に、ひょっこり自滅願望が生まれる。そのネガティブな願望が健全な心を
蝕んでいき、どうしようもなく精神を病まさせてしまうのじゃ」
「期間はどれほどかかる?」
 きめんどうしはピースの形を作った。
「完全にぶっ壊すのなら、2ヶ月は欲しい」
「2ヶ月か…わかった」
 深海魚のようなすっかり別の生き物に変わってしまったブリトニーを見ながら、俺は次のターゲットに行う拷問を思案していた。

82 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/05/23(水) 21:24:57 0
レベルSの部屋を出て、外に出て散歩でもしようかと城の出入り口まで行くと
腐った死体が植木蜂に棒のようなものを植えていた。
「何植えてんだ?」
背後から突然問いを投げかけると、びくっ、と驚いたように体を揺らした。
「はっ、花ぽん」
「嘘つけ。そんな色した花があるかよ。見せてみろ」
植木鉢を隠す腐った死体を押しのけて、その棒の正体を見た。
切断された脚が、植えられていた。
切断口から芽のような物が生えてきている。
「うおお…すげえもん植えてるな…」
予想外に咎められなかった安心からか、腐った死体は饒舌に解説し始めた。
「この切り口に種を植えて、毎日きめんどうしが作った不死の水をジョウロでかけてやれば
ずっとイキイキとした脚のまま花を咲かせることが出来るぽん! この城で飼ってる
女の子達の手足を使って、華やかなニート城の入り口にするぽん! もっと褒めて~。褒めてぽん!」
「す、凄すぎる…」
腐った死体の大奇抜なアイディアに、わざと大袈裟に褒めてやった。
「褒められた~! 褒められたぽーん!」
ぴょんぴょん跳ねて喜びをジャンプで表す腐った死体。心は3歳のままで、起こす行動は異常。
この世で最も存在してはならぬ種類の人間だ。
改めておぞましい鉢に目をやる。その横で狂喜する腐った死体。あまりの異常な光景に、たまらず苦笑した。
腐った死体はザックザック次々と植木蜂に芽のでかかった手足を植えていき、ニート城の入り口は決してあってはならぬ、
この世の悲劇を表してしまった。華やかというより、さすがに気味が悪い。しかし俺の憎しみをもっとも表している
良きインテリアであり、まあ俺の城に相応しい飾りかなと思った。
ずらりと2列に並んだ手足を見て、ふと思いついた。
「おい、ブリトニーの手足わかるか?」
「それぞれに名前彫ってあるからわかるぽん!」
異常者にしては管理がいい。いや、異常なことについてだからこそ、きっちり管理しているのだろう。
「あったぽん!」
「ありがとな。これ、使ってしまうけど、いいか?」
「まだまだいっぱいあるからいいぽん」
「よっし、サンキュ」
俺は手足を持ってまたレベルSの部屋に戻り、動けなくなったブリトニーのカプセル前にたった。
「おい、見えるか? これはお前の手足だ」
黄色い虫がこびり付き、バラバラに浮遊する脳と目にブリトニーの四肢を突きつけた。
「今からこいつを燃やす。すると、もうお前は一生手足が再生出来なくなる。残念だったな」
自然と口元が斜めにつりあがってしまう。
「燃やすぞ? 燃やすぞ?」
床に四肢を投げ、メラを放つ準備をした。
「俺に今謝れば、止めてやらんことでもない。5秒のうちにな。謝らなかったら、容赦なく燃やす」
喋れる器官がない人間、いや、生物に対してのムチャクチャな要求。応えれるはずがないが、だからこそ
意味がある。
「5、4、3、2…」
「1」
「はいザンネーーーーーーーーン!!!!」
手から小さい火が放たれる。しかし威力は強く、強力な炎によってたちまち燃え上がり、一瞬にして灰と貸した。
神経を甚振られてただでさえ脳の中は地獄を見ているというのに、更に視覚からも地獄を見せられた脳の中身を
考えると股間がこれまでにない激しい熱を帯びてしまった。ズボン越しからでもわかるほど勃起した。
グロテスクな姿のブリトニーを見ながら、高速にペニスを手で上下する。
灰となったブリトニーの手足に灰の形が崩れるほど勢いよく射精した。
「うおぅ…。うっ、おっ…。こんなグロイもんでイクとはな…。俺も腐った死体についてとやかく言えんな」
脳をおかずにして射精したのは今が初めてだった。この脳丸出しの攻めはあまりにも刺激的過ぎる。
久々に充実した射精を経験した。

99 名前: 人間の屑(^^ゞ ◆J78T1DTqzA 投稿日:2007/05/25(金) 22:32:36 0
 力が物を言う世界の中では、強き正義の味方はやはり世界に一人ぐらい存在する。
 この世界では二人いた。オールバックにした金髪のエドガーと、拳神と謳われた
ジパング出身のガイ。二人とも妙な人物だが、正義感と勇気とパワーは誰にも負けない。
 二人は兵士を募集していたバラモス城に向かっている。現在の位置はポルトガ付近の草原。
夜になったので、一旦ここでキャンプをすることにした。
 その辺の獣を捕まえ、焚き火をして肉を食らう。
 エドガーは酒を飲み、肉を頬張りながら仲間のガイにこれからについて語りだした。
「なあなあ、おれたちだけで勇者やっちゃえるんじゃねぇの?」
 おちゃらけた性格をしたエドガーは軽口を叩きながら食べ終えた骨をぷらぷらさせた。
「そうだな。きえさりそう使ってこっそり勇者の首元に毒針打ちまくれば、なんとかなるかもな」
 エドガーのノリに合わせて、武人とは思えぬ卑劣なことを口走った。
「武道精神の欠片もないなこのバカ」
 エドガーは笑って一気に飲み、酒を空っぽにしてしまった。
「あら? もうなくなっちった」
「飲みすぎだよお前」
「酔ってねーよ」
「酔ってるとか言ってないのに言い出したお前はもう酔ってるんだよ」
 すっかりできあがったエドガーの世話をするのはいつもガイだ。ムキになって酔っ払いにいちいち反論する。
ガイはエドガーはすぐ酔うくせにその癖酒飲みだから始末に終えないと迷惑に思っていた。
ガイは一滴も酒は飲めなかった。
 エドガーは不意に頭をゆっくり円を描くようにして動かし始めた。
「くそ、頭が回転する呪文をかけられた。まずいな」
「ラリってんじゃねーぞ。もう、寝ろ」
 ガイの言葉を聞いた途端、ぱた、と後ろ向きに倒れた。寝て5秒後ぐらいに鼾をかき始め、すぐ熟睡した。


100 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/05/25(金) 22:36:33 0
コテ名間違えました。気にしないで下さい。>>99は私です。

118 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/05/26(土) 22:48:40 0
「一人で楽しみやがって」
酒の楽しみがわからないガイはふてくされたように呟いた。
ガイも体を横にする。煌く星空を眺めて、しばらく時間を潰した。
昼間凶暴化した人系のモンスター達を大勢相手にして疲れきっていた。
瞼が重くなり、意識が途切れそうになる。うとうとして、そのままガイも寝入ってしまった。

体を揺すられて、誰かに起こされた。
「ねぇ、起きておじちゃん! 助けて!」
目を開けてすぐ異常事態と判断したガイは、素早く立ち上がった。
体中が黒ずみ、服がところどころ破れている裸足の少女が泣きそうな顔で
足を引っ張っている。かなり緊迫している様子だ。
「どうしたんだよ」
「あたしの町に、いっぱい魔物が襲ってきたの!」
「何! どこだ?!」
「ポルトガ」
ポルトガと言えばすぐ近くだ。
熟睡してるエドガーにビンタして無理やり起こし、引きずってポルトガまで少女と一緒に
走っていった。
町が炎に包まれ、モンスター達は欲望剥き出しで人を襲っている。その欲望はモンスター各々
様々だ。性欲、食欲、破壊欲…。モンスターの中に盗賊のような人間のあれくれ達も混ざっている。
建築物に移った燃え盛る炎が、更にこの地獄を浮き彫りにする。
正義感の強いガイはこの耐え難い光景を見るだけで怒り狂い、気を失いそうになった。
「やめろてめぇら!」
町全体にビリビリ響く大声で一喝した。
すぐ近くで女を犯していたあれくれが、ナイフのようなものをちらつかせて「殺すぞ」と脅してきた。
ガイは足のつま先でナイフを蹴り飛ばし、一瞬でナイフを持っていた腕にも蹴りを入れた。パン、とはじける音がした。
「あれ?」
肘からあれくれの骨が見え、上腕をブラブラさせている。間髪居れずあれくれの頭を持ち、地面に叩きつけて
めり込ませた。ピクピク痙攣し、体を逆さまにして動かなくなった。ものの5秒。秒殺だ。
「野郎!」
他のモンスター達が強敵の出現に、結束しだした。
ガイ、エドガーと少女を囲むように円を作る。
「エドガー、お前その子連れて逃げろよ」
「わかった。数多いからな。気をつけろよ。」
「すぐ終わるよ」
「かっこつけやがって」
お互いの強さを信頼しあってる二人は、こんな窮地に立たされていても決断が早かった。

180 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/05/30(水) 23:31:51 0
 世界でも数少ないデイン系の使い手として有名なエドガーは、夜空から強烈ないかずちを
無数に呼び起こし前方の敵を一気に蹴散らした。黒こげになって、次々に倒れていく。
「おい、逃げれそうだぜお嬢ちゃん」
 ハンサムなエドガーは女の子に白い歯を見せて笑い、駆けてゆく。
 囲まれている全ての敵を相手にしているガイは、猛烈な速さで攻撃を繰り出し薙ぎ倒していた。
「せいやあ!」
 数メートル級の岩を一撃で粉砕させる正拳突きを加減せず敵にぶつける。水平に吹っ飛び、
燃えて崩れ落ちている家に突っ込んだ。熱さと体の心がバラバラになる痛みで転げ回り、
やがて動かなくなった。正拳突きの衝撃で腹部がぺしゃんこになっている。
 さつじんきが後ろから斧でガイの頭に目掛けて振り下ろした。しかし空を切る。まさかの空振り。
ぐらり、と体がよろめく。強烈な後ろ蹴りを貰い、折れた骨が肺や心臓に突き刺さった。巨体が地面に倒れ、砂塵を巻き上げた。
 順調に敵を減らしていってる。このまま殲滅出来ると踏んだガイは、なお張り切って攻撃に出た。
 一瞬閃光がガイの眼を掠めた。それが何なのかは分からなかったが、その次恐ろしいスピードで顔面を殴られダウンした。
急いで顔をあげ、相手を確認した。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ」
 襤褸を纏い、闇の淵に立たされているような暗い眼をした勇者だった。

188 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/05/31(木) 18:24:42 0
「お前が勇者か…」
 口周りを切り、血が顎を這う。ガイはこれまで遭遇したことのない桁違いの強さに戸惑いすらも感じた。
 だけど、負けるわけにはいかない。ここで勇者を倒せば世界は救われる。
 この悲しい世界に、平和を取り返すことが出来る!
「っしゃあぁ!」
 辺りにビリビリ響くほどの気合いを入れた。世界最強の武闘家ガイによる、勇者への挑戦が始まった!
 勇者の頭部に目掛けて渾身のハイキックを打つ。ボッと風を切る音が鳴った。蹴りは勇者の後頭部に
気持ちいいほどクリーンヒットした。これならさしもの勇者でも一塊がないだろうと思った、が。
「これで俺を倒そうってんだからねぇ」
 勇者は口元を斜め上に歪ませて、無理やり作ったような笑顔で言った。ガイは後頭部にもたれかけている足を
掴まれ、片手で勇者の下に引きずり込まれた。すぐ両手で両足を掴まれ、「どう料理しようか」と
周りのモンスターと笑っていた。逆さ吊にされているガイも笑いたくなった。
今の状況は最強の技を出せる、絶好のチャンスに恵まれたのだから。
「勇者」
「あん?」
「残念だったな。お前は今から死ぬ」
「はあ? 状況わかってんのか?」
「分かってるから、言ってるんだろうが」
「じゃあしてみろよ。お得意の必殺技とやらをよ」
 モンスターと一緒にゲラゲラ笑っている。
 ガイは全エネルギーを集中し、体から眩い光を発し始めた。
「死にやがれ」
「何」
 ずど、と勇者とガイを中心に直径3メートル程度の灼熱の半球が生まれた。
 勇者はすぐにガイを手放して逃げようとしたが、ガイは勇者の足を掴んで離さなかった。
「あち、あち! 離せバカ!」
 体全体が溶けてしまいそうに思えるほど熱かった。
「離せって言ってんだろうが!」
 怒りの手刀でガイの足を切断する。ガイは立つことが出来ず、そのまま地面に倒れこんだ。
 10メートルほど後退してやっと自由になれた勇者は、黒こげになった体を回復呪文で癒していた。
「何したんだこの野郎…」
 バリバリバリ、と変な音がする。
 その音は、上空から聞こえてきている。
「なんだ、雷か?」
 身を構えた瞬間、青白く極太の雷が勇者の頭上から直撃した。
 近くの小屋が落雷の衝撃で揺さぶられ、耐え切れず崩壊した。
「おいおい、勇者一人で相手してたのかよ」
 後方でギガデインを放ったエドガーがやってきた。自信家のエドガーは勇者を前にしてもいつもと同じノリでガイに
回復呪文をかけた。足が元通りになった。
 天才肌のエドガーは全ての呪文を一通りマスターしている。急遽身体能力をアップさせる呪文をガイと自分に唱えた。
「仕方ないだろ。俺一人しかいなかったんだから。それよりお前、あの娘は」
「ルーラでイシスに預けてきた」
「そうか。ならこれからだな。想像以上に強いぞ、勇者は」
「見れば分かるよ」
 エドガーは修行でパワーアップさせたギガデインをもろに食らってもまるで堪えていない勇者に苦笑した。
 コキ、コキ、と首を鳴らして歩いてくる勇者に攻撃体勢を取った。
「ラウンド2―」
 ガイは呟き、エドガーと二人で挑みかかった。

208 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/06/02(土) 22:28:57 0
 エドガーの補助呪文により数倍のスピードを獲得したガイは、眼にもとまらぬ速さで
勇者の懐まで移動し、顔面を殴り飛ばした。
 不意を突かれた勇者はよろめき、その隙にすかさず回し蹴りで蹴り飛ばした。
 5メートルほど吹き飛び、崩壊した宿屋を突き破って転げ回りながら倒れた。
 無様に寝転んで、勇者はガイの数段アップした攻撃力に驚いている。
 ガイの超パワーアップを見て、不敵な笑みを浮かべるエドガー。
 両手に少し間を開けて、エドガーはその中でデインを練っていた。
魔力を高め、当にミナデインを凌いだ地獄のいかずちが生成されていく。
 勇者は軽快に身を起こし、ガイに向かってイオラを放った。平べったいUFO型の
無数の爆発呪文が一斉に向かってくるが、ガイは全て弾き飛ばした。
 ポルトガ地方の草原地帯にイオラが落ち、大爆発で地面をサークル状に抉った。
 再びガイは姿を消し、勇者の目の前まで一瞬で移動した。勇者に強烈な正拳突きを放つ。
勇者はガードするが、あまりの衝撃に体が浮き、黒こげになった宿屋の壁につき当たった。
「くそっ…!」
 勇者は歯軋りして悔しがっている。
「何がお前をここまで歪ませたかわかんねーけど、お前にはその罪を償ってもらうぞ!」
 ガイがそう言って殴りかかると、勇者は俯きながらその拳を片手で受け止めた。
 周囲の墨や宿屋の家具が、勇者の体から湧き上がるエネルギーと共にガタガタと宙に
浮かび始めた。
 突如、勇者の体の周りに赤いオーラのようなものが現れた。
 勇者は顔をあげ、怒りに満ちた顔で「テメーらのせいだろうが」と低い声で言い、その迫力にガイは
少し怯んだ。
 その怯んだ1秒の間に、本気を出した勇者の蹴りが飛んできた。宿屋の天井をぶっ壊して、
上空に蹴り上げられた。勇者はルーラで追い、通常の威力の20倍はあるメラゾーマを放った。
ガイはそのとんでもない炎を腕で押し返そうとするが、受け止めきれず業火の炎に包まれてしまった。炎が消滅すると
同時に、勇者はガイの姿を見失ってしまう。上下左右見渡すが、どこにもいない。ふと後ろに気配がした。
「うりゃあ!」
 体からぷすぷす煙があがっているガイが勇者の背中に渾身の正拳突きを打つ。しかし交わされた。
カウンターで地面に向かって殴りつけられた。
 その間、呪文を唱えていたエドガーが勇者の真上に回っていた。
 本能的に危険と察知するほどの殺気をエドガーに感じた。
「これで終わりだ」
 勇者が上を振り向いた瞬間、エドガーの手から縦長の一本のいかずちが放たれた。
逃げる暇もなく、一瞬で地面に叩きつけられ、それでもいかずちは容赦なく勇者を押し潰そうとする。
ポルトガの地盤が緩み、町全体が陥没した。地獄のいかずちでどんどん地球の奥まで連れて行かれる。
「うががががが」
 段々背中に感じる地層が固くなってきて、勇者はどこまで行くのか不安になってきた。
 暫くして、大きな空洞に出た。しめた、と思い身を捩じらせてやっとの思いでいかずちから逃げられた。
勇者は体を震わせて憤りながら、ふと周囲の様子がおかしいことに気付いた。
 下を見渡してみると、何か明かりのようなものが見え、その横に砂漠地帯が見えた。
 アレフガルドに到着したのだった。

228 名前: 勇者ニート ◆.u3RuvgSYY 投稿日:2007/06/03(日) 15:48:00 0
 ギャア、ギャア、と火を吐きながら目の前でキメラの群れが飛んでいる。
群れの中に1羽が、俺を見つけて、敵と判断したのだろう。燃え盛る火炎を吐いてきた。
手で弾き返し、キメラを黒焦げにした。
 指先から魔力をレーザーに変えて全匹に放ち、一匹のキメラを捕まえて
その滴る血を飲んだ。さっきの戦いで喉の渇きを覚えていたのだ。メラで焼き、キメラに
噛り付いた。歯応えのある鳥肉で、ケンタッキーに近い味だった。全て平らげた。
 食い終わると、俺の体が突然炎に包まれた。
「なにゆえこの地に降りてきた」
 この声は…ゾーマの声だった。すっかり忘れていた。
 それより俺は何もしてないのに襤褸を燃やされるゾーマの仕打ちに腹を立てた。ゾーマにやきを
入れるべく、城付近まで移動した。ゾーマを殺してしまったら、おれの仲間も死んでしまうからな。
 その間しょぼい電撃や氷呪文など使って俺を潰そうとしているが、俺はそんなやわな
体をしていない。ゾーマの電撃を食らうたびに、あのオールバックの金髪野郎にやられた
規格外のギガデインを思い出して腸が煮えくり返り、体が熱くなってくるばかりだ。
「どいつもこいつもふざけやがって」
 闇の王が居座る城を見下ろし、全身に力を入れると筋肉が盛り上がった。
 そのまま弾丸のようにゾーマ城に突っ込んだ。ドラゴンの体と一緒に1Fの床に突き抜け、
2F、3F、4F、と強引に最深部へ到達した。そこではオルテガがヒドラとバラモスエビルに
打ちのめされている真っ最中だった。
 這いつくばったオルテガはアリアハンからはるばるやってきた息子を見て、
「おっぉぉ…来てくれたのか…」
 と感極まった声を漏らした。
「邪魔だ」
 俺はオルテガを王座の後ろの壁まで蹴り飛ばし、絶命させた。
 予想外の闖入者の出現により、全員固まっている。
 ほんの数秒で最深部までやってきた俺にゾーマは驚きを禁じえなかった。
「なんで俺の服を燃やしたんだ?」
 手刀の形を作り、その先に鋭利な闘気を発生させた。
 ゆっくりゾーマに歩み寄る。
「なあ?」
「ゾーマ様が危ない!」
 我に返ったヒドラとバラモスエビルが、俺に飛び掛ってきた。
 オーラを纏った手刀でヒドラの首を刈り取り、バラモスエビルの首を片手で掴んで絞め上げる。
「ゾ、ゾーマ様…助け…」
「むん!」
 ベキベキ、と音を立てて泡を吹きながらバラモスエビルは意識を失った。


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