ID:Z9t7Zeko氏:blessing of conclusion

「二人ともおっはよ~ぅ♪」
「おはよう、こなちゃん」
「こなた、何か用」
「何か用って朝の挨拶じゃ~ん。あ、もしかしてまたダイエット失敗した?」
「うるさいな」
「そうやって怒るかがみ萌え♪」
「あっそ。行くよ。つかさ」
「! 待ってお姉ちゃん」
「かがみ……?」

「ね、つかさー」
「こ、こなちゃん」
「かがみ、なんかあったの? いつになく機嫌悪いみたいだけど」
「さあ、どう…かな」
「さあって…」
「あ、ほらチャイム鳴ったよ。早く席に着かないと」
「…うん」


―昼休み―
「さぁ! お昼だ! コロネだ!」
「実は黒井先生に用事を頼まれてまして…お昼休みの間、戻ってこれなさそうなんです」
「え~」
「申し訳ありません」
「ああ、いいよいいよ。別にみゆきさんのせいじゃないし。頑張ってね~」
「ええ、では失礼します」
「んじゃつかさ。かがみが来る前に用意しとこ」
「あ、あの私も用事があって…」
「用事? って、なに?」
「えとー、あの…と、とにかく用事があるから! じゃ」
「え、つかさっ…いっちゃった」


 それからだった。かがみも、つかさも、みゆきさんも私を避けるようになっていった。
 かがみだけならともかく、つかさや、みゆきさんまでとなると…私、相当まずいことをしてしまったのかな?
 謝りたいけど、何が理由か分からなきゃ意味がない。
 でも、理由を聞こうとしてもすぐにはぐらかしてどこかへ行ってしまう。私は途方にくれるしかなかった。


―柊家―
「どう思う? ゆきちゃん」
「些か、やりすぎのような気もしますが…」
「大丈夫よ。言ってもそんな長い間じゃないし、こなたの性格考えれば」
 本気でそう思っていた。あの日、みゆきからの電話を受け取るまでは。


―十日後―
「あれは…泉さん?」
 見れば、青い長髪で背の小さな女の子がフラフラと歩いていた。
「顔をあわせるのは、忍びないですね…他の道を行きましょうか」
 しかし、みゆきはその考えをすぐに切り捨て、走り出していた。
 青い髪の少女、こなたが渡っている横断歩道の信号の色は、

 ―赤。 

「危ない! 泉さん!」
 

 トラックのクラクションが、けたたましく響いた――。



「は~い、もしもし」
「かがみさんですか!?」
「ん、みゆき? どうしたのそんなに慌てて」
「急いで、美水病院へきてください!」
「病院? 何かあったの?」
「泉さんが、事故にあわれました」
「………………へ? 今、なんて…」
「交通事故に、あわれて…」
「そ、それで容体は…?」
「………」
「まさ、か…」
「とにかく、急いで来てください…」


―美水病院―
「こなたっ!」
「こなちゃん!」
「かがみさん…つかささん…」
「みゆき…こなたは…?」
「つい、先ほど…」
「ウソ…なんで…なんでっ!」
「…私たちの、せいだと思います」
「どういう…事」
「その、少しだけ…お話できたんです。泉さんは、自分から…道路に飛び出したそうです…」
「え? 何…何…」
「そして、かがみさんに『ごめんなさい』と」
「何、それ、意味、わかんない…よ」
「誕生日のために、準備していたサプライズのことです」
「…!?」
 そう、元々私が言い出したことだ。少しの間冷たくして、こなたの誕生日に驚かせてやろう、って
 でもなんで、それが『ごめんなさい』なの…? 
「私たちに嫌われた、と」
「あ…」
「それだけの事をした、と思っていたようです」
「あ…あぁ、あああああ」
 私のせいだ。わたしのせいだ。ワタシノセイダ。

 ワ タ シ ノ セ イ ダ

「い、いやああああああああああああああ」
「か、かがみさんっ」
「ちがッ! 違うの! ちがウ…こな…っ」
 ただ涙を流し、もう戻らない、こなたに私は謝り続けた。
「私…私はっ、あんたの事、嫌ってなんか…」
 私はどれほど浅はかなんだろう。私はどれほど罪深いのだろう。
「好き…好きだよこなた…大好きだったっ…こなたぁ…」





「ほほぅ、そんなに私が好きかね。かがみんやー」
「うん、大好き…だぃ…………え?」
「おはよう…かがみ…」
 その時のこなたは、今までにないくらい可愛くて、そんな…
「って、ちょっとマテェェェェ」
「ん? どうしたのだね」
「あ、あんた…死んだんじゃ…」
「そうなの? みゆきさん」
「え、えと、その…一応そういう単語は使わないようにしましたが…」
「みゆき!?」
「あの…すみません、かがみさん!」
「………」
「ふぇぇぇぇぇぇん、こなちゃぁぁん」
「おーおー、つかさ、ごめんよぉ。ホントは話してもよかったんだけど演技力に一抹どころじゃない不安がだね」
「うぅぅ、こなちゃんのくせにぃーっ」

「みゆき……」
「本当に申し訳ないです」
「ったく…包帯まで巻いて手が込みすぎよ」
「あ…いえ…」
「? 何?」
「泉さんには、口止めされたのですが…」
「だから何よ?」
「泉さんが事故にあわれたのは本当です」
「え?」
「実は…」

―遡ること数時間―
「ん…」
「目が覚めましたか?」
「みゆき、さん…? ここは…」
「病院ですよ。トラックに撥ねられそうになって、気を失っておられたので」
「そうなんだ…」
「覚えて、らっしゃらないんですか?」
「家を出るまでは覚えてるんだけどね、はは…」 
「泉さん…」
 みゆきさんの腕や足には、私と同じように包帯が巻かれていた。
「みゆきさんが、助けてくれたの?」
「あ、ええ…まぁ」
「ありがとう、みゆきさん」
「いえ、そんな」
 包帯を隠すようにして照れるみゆきさん…萌え。
「泉さんの怪我も、たいした事ありませんから安心してください」
「そっか…ちょっと残念」
「! 何を言ってるんですか!」
「ごめんね、みゆきさん。私なんかのために怪我させちゃって」
「…泉さん?」
「あ、あのね…みんな最近、私のこと、避けてるよね」
「えと、それは…」
「私ね…馬鹿だから、みんなにどんなひどい事したかわかんないの。怖くて、怖くて、どうしたらいいかわからなくて…」
「…っ」
 みゆきさんは突然、私を抱きしめた。すごく暖かくて…さっきからずっと続いていた震えが、止まった。
「すみません、泉さん! 泉さんは何も悪くないんです!」
「ふぇ?」

 私は事のあらましを、泉さんに話しました。誕生日のサプライズであったことも全て。

「つまり…ドッキリって事?」
「そうなります…」
「そっ…か…」
「い、泉さん…」
「あ、ごめんごめん。安心したら涙出ちゃった」
「本当に申し訳ありません…」
「もういいよぅ。許すからそんな顔しないで。しかし、かがみめ…粋な真似を…」
「あの…」
「みゆきさん!」
「は、はい!」
「逆ドッキリの手伝いをしてもらうよ! もちろん拒否権は…」
「ないんですね。ええ、わかってます…」


「と、言うことなんです」
「そう…」
 やっぱり、私は浅はかだった。もっとちゃんとこなたの気持ちを考えてあげるべきだったのに…。
「こなた…」
「ん? どったのかがみん?」
 私は、こなたを力いっぱい抱きしめた。
「ふ、ふぉぉぉぉぉぉ。な、ナニゴトォ」
「ごめんね、こなた…」
「かがみ…もういいよ。かがみは私を祝ってくれようとしただけなんだから。ていうか私もやりすぎたよ、ごめんね――」

「ところで、みゆきさん」
「はい? なんでしょう」
「私、口止めしたよね? 言わないでねって」
「ハッ! いえ、あの、それはその」
「ドッキリのことは許すって言ったけど、それは許せないなぁ」
「はぅ! す、すみません」
「いーや、許せないね。とりゃーっ」
「ひやぁぁぁぁぁぁぁ」
「くくく、姉ちゃんいい乳してるねぇ」
「い、泉さん。胸を、胸を揉まないでくださ~~~い」


「うにょ~ん(出番少なかったなぁ…)」
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