「肝試し大会atお墓」ID:I6C2.wc0氏

さて只今の時刻午後10時ちょい前。
そして目の前には不気味なお墓。

何で私は今こんな時間にこんな場所にいるんでしょう。

こなた「ん~、やっぱお墓は雰囲気でるね~(=ω=.)」

横で目をキラキラさせてんのは私がここにいる元凶であるこなた。
そう、何故こんなことになったのかというと・・・

その日の放課後のこと

こなた「か~がみ~んっ♪」
いつも以上に機嫌良さそうに私を愛称で呼ぶこなた。

かがみ「ん、何?今日はえらい機嫌いいな・・・」
こなた「んふふ♪分かる?」
かがみ「何かあったの?」
こなた「んーんー、これからあるんだよ(=ω=.)」
かがみ「何かの発売日とか、またそんなのかー?」
こなた「違うよ~」

ニマニマしながら見上げてくる。
なんか嫌な予感がするんですけど・・・。

こなた「かがみ、今日の午後10時にウチんちの近くのお墓に来て☆」

かがみ「は・・・ぃい?」

最初は誰が行くかよっ!とか思ったけど、結局来てしまった。
何で来てしまったんだろう・・・ちょっと自分に呆れてはいるけど
午後10時なんて真っ暗な中、お墓なんかでぽつんと1人でいるこなたをほっとくというのも
なんかかわいそうだし、聞くとつかさも呼ばれたみたいだったから仕方なく。という感じだ。

でもいらぬ心配だと分かった。

こなたはゆたかちゃんと一緒で、私たちが着くとなんか他にもいっぱい集まってきた。
みゆきに、みなみちゃんに、田村さんに、パトリシアさん。
てかこんなに集めて何をしようと・・・。

こなた「いやー、肝試し大会をしようと思ってさー」

とか何とか言われた。
( ゚ω゚)<どんだけ~。
ってつかさが言うのも頷ける。
何でそんないきなり肝試し大会なんか・・・?

こなた「そこはホラ、大人の事情というか・・・」
かがみ「あー・・・はいはい、そうですか」

やっぱ来ない方が良かった。

ゆたか「でも、お墓で肝試しはちょっと怖いよね~。幽霊さんとかでてきたらどうしよう・・・」
みなみ「大丈夫・・・私がいるから・・・」
ゆたか「みなみちゃん、こーいうの強いんだねっ、すご~い!」

その横でニヤニヤする田村さんとパトリシアさん。
ホントに何しに来たんだか・・・。

こなた「まー、幽霊なんているわけないしね」
つかさ「ほ、ほんとぉ?・・・私、幽霊苦手だから・・・怖くて・・」

さっきから私の腕を掴んでいたつかさが言った。
苦手なくせに良く来る気になったなこの子は・・・。

みゆき「うふふwwでももしかしたらホントにいるかもしれませんよ♪」
こなた「うっ・・・みゆきさんが言うと冗談に聞こえないから困る・・・」
つかさ「ゆ、ゆきちゃん、怖いこと言わないでよぉ・・・><」
ゆたか「幽霊さんが来たらどうしよぅ~><」

怖がる人たち。おいおい・・・と思ったらこなたがなんか言い出した。

こなた「ゆーちゃん、大丈夫だよ。私が最終兵器を用意しているから!」
みゆき「最終兵器ですか・・・?」
こなた「うん!それはつまり・・・」

とか言って私に真っ直ぐ人差し指を突き出した。

こなた「ジャジャーン!かがみんです!」

みんなから「オォ~ッ」という声が上がる。
しかもつかさまで言ってるし・・・

かがみ「は!?ちょっ、おま、待てっ!!何でそーなるっ!?」
こなた「だってかがみ、巫女さんでしょ」
かがみ「そ、そうだけど・・・そんなこと言ったらつかさもでしょっ」
こなた「だってつかさはー役に立たなそうだし・・・」

横でつかさがショックを受けたような顔をして
「こなちゃんにくせに~」とかなんとか小さく呟いた。

こなた「もし、みんなが幽霊に襲われたらかがみ、ヨロシク頼むよ」

本当に私がいれば大丈夫だと思ってるようにこなたがウィンクしてきた。
そんなことされても困るっつーの・・・ま、幽霊なんているわけないけど。

とかなんとかあって、2組に分かれてお墓を一周することになった。
1年組と3年組に分かれても良かったんだけど、それじゃおもしろくないってことで
シャッフルすることになりましたとさ。

まず最初につかさ、みゆき、ゆたかちゃん、パトリシアさんの組が行くことになった。
私たちお留守番組はお墓の入り口で待機することになった。

つかさ「はぅう~・・怖いよぉ・・」
みゆき「つかささん、大丈夫ですか?」
パティ「目ヲツムッテイレバダイジョーブデース!」
ゆたか「それだと危ないよ~」

とかなんとか雑談しながら夜の闇に消えて行った。
ついでに言っとくと、1組1個の懐中電灯を使える。
まあ、暗いと危ないからね。

こなた「行っちゃった・・・ね」
かがみ「そうね・・・でもあの調子だと大丈夫だと思うけど」
ひより「確かに雑談したまま1周終わっちゃいそうッスよ」
こなた「ふむぅ・・・やはり4人では多すぎたかなぁ」
かがみ「今更かよ、計画性ないな・・・」

そして別に話す話題もなくなり、無言になった。
明かりはお墓の入り口付近にある電灯一本とこなたの持ってる1個の懐中電灯だけ。

・・・どのくらい経っただろう。
無言で暗闇にバカみたいに突っ立ってる私たち4人。

こなた「遅い・・・ね」

フイにこなたが呟いた。
今までシーンとしていたからか、その声は何故か不気味に夜の闇に反響して聞こえる。

かがみ「・・・うん」

電灯の下で時計をチラと見ると15分が経過していた。
このお墓を一周するには十分すぎる時間が経っているのだ。

ひより「何か・・・あったとか?」
かがみ「何かって何よ・・・」

嫌な予感がした。
でも、まさか・・・ね。

みなみ「幽霊とか・・・ですか」

みなみのその一言で私たちは顔を見合わせる。
そして恐怖を振り払うかのように私と田村さんが顔に笑みを浮かべる。

ひより「ハハッ、そんなことあるわけないじゃないスか」
かがみ「そうよ、な、何言ってんのよ」

けど、こなたの表情は怖がる様子も何もなく先ほどから変化していなかった。

かがみ「こなた・・・?」
こなた「え・・・?あ、何?」
かがみ「あんた、大丈夫か・・・何かオカシイぞ?」

そう言った途端、ちょっとビックリしたような表情を浮かべて、

こなた「そう・・かな・・・」

と言ってまた黙り込んだ。
何だ?やっぱおかしい・・・。
まるで想定外のところをつかれた・・・といったような。

みなみ「私、ちょっと見て来ます」

そう言うなりみなみちゃんが一歩前に出る。

かがみ「ちょ、待って。わ、私も行く・・・」

私も前に出てみなみちゃんと並ぶ。
そして振り返って、

かがみ「こなた、懐中電灯貸して」
こなた「え、あ、大丈夫。私も行くからっ。ひよりんも来るでしょ?」
ひより「ぁ、ハイ。流石に1人では怖いッスから・・・」

そういうことで私たち4人もお墓に行くこと決定。
しばらく歩いていくと本当に真っ暗だった。
こなたの持ってる懐中電灯だけしかほぼ明かりがなく、自然と私たちは体を寄せ合う。

かがみ「ホントに真っ暗じゃない・・・」
ひより「そッスね・・・流石にコレは・・・」

しばらく行くと先頭を行っていたこなたが立ち止まった。

かがみ「どしたの?」
こなた「・・・いや、ここ・・・さっきも通ったような気がして・・・」
かがみ「はぁ!?・・・それどーゆう意味よ」
ひより「まさか・・・先輩・・・」

こなた「・・・迷ったかも」

えー・・・ただいまの時刻午後10時半。
真っ暗闇のお墓の真っ只中で私たち4人は突っ立っています。
ここは結構大きいお墓らしくて、どうやら迷ったようです。
ていうか先頭を歩いていたこなたのせいなんだけどね・・・。

かがみ「これからどーすんのよ・・・」
ひより「がむしゃらに歩く?」
こなた「流石にそれは・・・」
かがみ「あんたのせいで迷ったんですけど・・・」
こなた「はぃ、すいません(=ω=.;)」
かがみ「もー・・・じゃあ私が先頭歩くわよ」
こなた「えー・・かがみ、大丈夫なの?」
かがみ「うっさいわねっ・・・あんたよりゃマシだっ」

と言ってこなたから懐中電灯をもぎ取る。

かがみ「とりあえず、前進んでみましょ」
ひより「ハイ・・・?岩崎さん、何してるの?」
みなみ「いえ、携帯が通じるかと思いまして・・・」
こなた「ナルほど!その手が!でも、こーいう系んときは圏外オチでは・・・」

と言ってみんながそれぞれケイタイを取り出す。

かがみ「そんなオチではないわね・・・」

みんな普通に電波が届いている。
まあ、ただのお墓なワケだしね・・・

しかし、呼び出し音はバッチリ鳴るのに、誰も出ない。

かがみ「何で出ないのかしら?」
こなた「出れない事情があるからでしょ・・・」
かがみ「何よそれ・・・」

仕方ないので私たちは前進することにした。
先頭は私で、懐中電灯で足元を照らす。
数分歩いた後・・・

かがみ「ッ!!ちょっ・・・これっ!!」

私の懐中電灯が照らしたのは見覚えのある・・・そう、つかさの携帯電話。
そして他にも光を当てるとハッキリと4人分の携帯電話が発見された。
これが出られない事情・・・?

こなた「何でここに携帯落ちてんの?」
ひより「わざと・・・じゃないッスよねえ」
みなみ「やはり・・・・幽霊のしわざなんでしょうか」
かがみ「ば、バカ!そ、そんなのいるわけないでしょっ」
こなた「じゃあ何で落ちてんのさ。みんなが自分から落としたってこと?」
ひより「やっぱり幽霊・・・・」
かがみ「だ、だからいないって言ってるでしょっ!!!」
こなた「でもかがみ、ここ・・・お墓だよ?」
かがみ「う、うるさいっ!!」
みなみ「先輩・・・落ち着いて・・・」
かがみ「・・・うっ・・・」

無言。
確かに、何でここに携帯が落ちてるのかは分からない。
けど、つかさ達が自分から落とすわけはない。
誰かによって落とされた・・・?
そう考えていると・・・・

・・・フフフ・・・・

かがみ「ッ!?」

消え入る様な細い声で笑い声が聞こえてきた。
そう、その声はまるで・・・幽霊のような・・・・

かがみ「だ・・・誰よ・・・・」

私を押しつぶそうとする恐怖を払いのけ、声を絞り出す。

アハハハアハハアハハハハハハ・・・

しかしその問いに答える声はなく、笑い声だけが響く。
恐怖に体が震えて、後ずさりする。懐中電灯が手を滑り、下に落ちる。
他の3人を見る余裕もない。本当に予想外だった。
幽霊?そんなハズない!だって幽霊なんていないもの・・
じゃあこの笑い声はなんなの?ちょっと・・・これ・・・何なのよ・・

その時、私の腕に何かが触れた。
いや、触れたというより、掴んで来た。
急いで振り返る。

けれどもそこにあるのは闇だけで、何も見えない。
唯一の明かりである懐中電灯は地に転がっている。

でも、体温が伝わって来て、ちょっと安堵する。

「かがみ・・・?」

この声は・・・

かがみ「こなた!?」

その時、懐中電灯が上に上がり、ピカァと辺りが照らされる。

みなみ「先輩・・・!」

どうやらみなみちゃんが懐中電灯を拾ってくれたらしい。

アハアハハアハハハハハアハハハハハハハハハ・・・

まだ聞こえる声。
その声に怯えているのか、こなたの震えが伝わってくる。
でも、体温が伝わってくるだけで、ちょっと心が落ち着く。

懐中電灯の明かりが声の方へ向けられる。

そして・・・見えた。
白いボゥっとした影。

幽霊が。

かがみ「嘘・・・」
みなみ「まさか・・あなたがゆたか達を・・・?」
ひより「そんな・・・じゃあ、みんなが消えたのはアイツのせい!?」

みなみちゃんの持つ懐中電灯が幽霊に向かって照らされる、が
その白い影は明かりから逃げるように猛スピードで移動した。
しかも、その影は私たちに近づいてくる。

かがみ「な、何でこっちに来るのよ!?」
ひより「まさか私たちも幽霊に・・・」
かがみ「ちょっ・・・じょ、ジョーダンじゃないわよ!」

こなた「かがみっ・・・」

私の後ろに隠れるように腕をぎゅっと掴んでくる。
こ、こなた・・・?

”もし、みんなが幽霊に襲われたらかがみ、ヨロシク頼むよ”

こなたの言った1つのセリフが浮かんだ。
その言葉が浮かんだ瞬間、私は幽霊に対し叫んでいた。

かがみ「く・・来るなら・・き、来なさいよっ!!」

そんな言葉とは裏腹に私はすごく恐怖していた。
でも、でも――――

かがみ「あ、相手になってやるんだから・・・っ」

こなたの腕を掴む力が強まる。

恐怖心なんかに負けちゃダメだっ
私を頼りにしてくれている人が・・・いる――――

ドガッ
とっさに出した拳が幽霊にクリーンヒットしていた。

「ヴぁッ!?」

変な声を上げて幽霊が倒れた。
あれ?なんかこの声どっかで聞いたような・・・
ていうか、幽霊にパンチが当たるってどーゆー・・・

そしたら後ろで必死に笑いをこらえる声が聞こえた。

こなた「ゥヒヒヒヒヒ・・・だめ、ヒゥ、もう、我慢できなーいっ!!」

あ・・・あれ?

こなた「wwwwwwwwかwwwwwwがwwwwwwwwみwwwwwwwwwwwwんwwwwww」

後ろを振り返ると(>ω<.)こんなかんじで爆笑しているこなたがいた。
なんか知らないけど、ものすごく殴りたくなった。

こなた「痛ァッ!?な、何すんのさーっ!」
かがみ「どーゆーことよ、これは?」

思い切り睨みつけると、こなたの笑いがすぐに停止した。
そして足元に倒れていた幽霊がむっくり起き出した。

「いってぇ・・・何も殴るこたぁねーだろ・・・」

白い布をバサッと脱いで人が出てきた。

かがみ「日下部・・・あんたそこで何してんのよ」
みさお「ん?あーバイトだよ、バイト」
かがみ「何の?」
みさお「幽霊のバイト。だってちびっ子が柊1日レンタルしてくれるっていうからさー・・」

こなたに向き直る。

こなた「えっとー・・」
かがみ「まさか・・・あんたが全部?・・・」
こなた「えー・・っと・・・まぁ、その・・・うん」

そして後ろの墓石からいなくなった4人と峰岸が姿を現した。

つかさ「こなちゃん、終わったー?」
こなた「お、つかさ~。おかげさまでーww」
かがみ「あー!あんたら!それに峰岸まで!」
あやの「フフフ、柊ちゃんが怖がってくれたなら良かったわww」

なるほど、あの不気味な笑い声は峰岸か・・・
にしても・・・一体・・・これは・・・・

こなた「というわけで、かがみ、楽しかった?」
かがみ「・・・ふざけるなああああああ!!!」
こなた「うわっ怖ーっ!」

殴ろうと構える私に対し、頭をおさえるこなた。
でも途中で呆れて殴る気力も失せた。
こんなオチだったのかよ・・・。

こなた「でもかがみー、ちょっとカッコ良かったよー?」
かがみ「なっ・・・!!」
こなた「アハハ♪かがみ、顔真っ赤wwww」
かがみ「バカァーッ!!!」

そんな様子を見て苦笑するみんな。

みさお「んにしても、ほんとに何も出なくて良かったよなー」
あやの「そうよね。お化けってやる側も結構勇気いるのよね」
こなた「まー。2人はお疲れ様wwこっちはかがみに隠し通すのが疲れたよ」
かがみ「ったく・・あんたは一体何のためにこんなことを・・・」
こなた「いやー、ただ友情を深めようとだね・・・」
かがみ「なんじゃそりゃ・・・肝試しがか・・?」

みんなでお墓の入り口まで歩きながらそんな話をする。
まあ、こいつはこいつなりに、私と遊びたかったのかもしれない。
はあ・・・まったく・・・・。

つかさ「でも、私本当に怖かったよ?夜のお墓だし・・・」
みゆき「そうですね。本当に幽霊などが出なくて良かったです」
ゆたか「やっぱり幽霊さんはいないんですかね?」
パティ「ドウデショウネー」

こなた「うん。でも、本当は・・・いたのかもよ?」

ニヤッと笑ってみせるこなた。

こなた「本当の幽霊」

その時、ひんやりとした冷たい風が一瞬私たちの間を吹きぬけた気がした。
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