ID:3j9 > k81y0氏:M事件 少女H

「M事件」

多分みゆきさんの家で読んだのだと思う。
好きな人を永遠に自分のものにする方法。
それは一種のおまじないの様なもので、あの頃の私にはとても理解し難くて
正気には思えない、理解を越えた内容だった。
でも今は違う。私は今、恋をしている。
けれどその恋は実らない。
相手は私と同じ女の子だから。
私は彼女を家に招いた。彼女を永遠のものにする為に。
幸い彼女は私を慕ってくれている。断る理由もなく、彼女は家に来てくれた。
他愛もない話をして、少し勉強をして、私が作ったお菓子を食べた。
お菓子にはみゆきさんから譲ってもらった睡眠薬が入っていて…
ゆたかの体は軽かった。軽くて小さくて愛しくて、辛抱たまらない。
そんな心情でゆたかをお風呂場に運んでいった。
浴槽にゆたかを置き、その首筋に鉈を押し当てる。
なかなか前には進まず、えいっと力を込めると、刃は恐らく骨の位置で動きを止めた。
ゆたかが起きていたのかはわからない。でも、押し当てた瞬間、頬を涙で濡らしていた。
それからの記憶は曖昧であまり覚えていない。
ひたすらゆたかを斬り刻んで、ゆたかの血溜りに身を置き、ゆたかを感じていた。
ゆたかの骨肉が私の中に染み込んでいく。私とゆたかが同化していく。このうえない幸せ。
小さな体を気にしていたゆたか、病弱な体を気にしていたゆたか、でももう気に病む事はない。
ゆたかは私で、私がゆたかなのだから。
ゆたかに包まれて、私は眠りにつく事にする。赤くて綺麗なゆたかに包まれて。
ゆたか…いつまでも愛してる…ゆたか…ゆたか…


 

「少女H 」

いつも私にちょっかいを出してたアイツ。
私をからい、笑い者にして、いつも騒いでいたアイツ。
私は今、アイツと暮らしている。
街を遠く離れた辺境、山村のあばら家に隠れ住んでいる。
私はあの日、想いのたけをアイツにぶつけてしまった。私は本気だった。
だからアイツにも本気の言葉を求めていた。はぐらかしを続けて出た言葉は
「親友のままでいようよ」
親友、それは今までと同じで、進展を望める可能性は、恐らく0。
予測の範囲内、でも、納得はできなかった。
だから、尚更アイツへの想いが暴発した。何が何でもアイツと一緒にいたい。
私は遊びに行くという口実でここへアイツを連れ込んだ。アイツはいぶかし気に私に訪ねた。
「ここに何があるの?」 
何もない。行き当たりばったりでみつけた、只の廃屋、それがこの家の正体。アイツは帰宅を促したけど
私にその気はまるでなかった。アイツと一緒にいる。それだけが私の望みだったから。
アイツは変わらず帰りたいとだだをこねていた。アニメを観たい、ゲームをしたい、なんとも下らない。
アイツの泣きそうな顔、なんて可愛いのだろう。もっと、もっとその顔を見せて、こなた。
私の手には転がっていたビール瓶が握られていた。こなた、その顔を見せて…もっと…もっと…もっと!
何度叩いたのだろう、突然瓶が二つに割れた。アイツの頭から赤い血が流れていく。怯えるこなた、可愛い。
私は腕を振り上げて、それをこなたの頭上に叩き付けた。絶叫。喚きに喚いて、こなたは動かなくなった。
あれから数週間、アイツの体は変異し、蝿共が無遠慮にたかり続けている。体を這う蛆を尽く踏み潰し、愛しいアイツを抱き締める。
きっと他人が見たら、私を気違いだと思うだろう。それでも構わない。アイツが一緒にいてくれるなら。
朝日が眩しい。
アイツと目覚めのキスを交す。もう動かないこなた、体を腐らせたこなた、それでも愛しい、私だけのこなた。
アイツの腐敗臭を胸一杯に吸い込み、今日も一日が始まる。
今日は何をしよっか?こなた。

 

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