ID:W14v9ukd0氏:タイトル不明

「はぁ……また増えたか」
自室で一人悩むかがみ。手元のノートに書かれたグラフは多少上下動しながらも着実に増えていることを示している。
体重計は嫌いだが、どうしても気になってしまうのだ。
「仕方ない、ダイエット……しようかな」
これが何度目の決意かはあえて言うまい。

そこへお皿を持ってつかさが入ってきた。
「お姉ちゃん、クッキー焼いたけど食べる?」
お皿の中には、手作りのクッキー。おいしそうな匂いが漂ってくる。
「へぇ、クッキー焼いたんだ。おいしそうね」
なぜか口調が硬い。それに目がまったく笑ってない。
「なんか怖いんだけど……」
かがみはつかさの目の前に行くと、つかさの首に手をかけた。
「あんたね、少しは空気を読みなさいよ。私がどんだけ悩んでたか分かる?」
「お姉ちゃん、どうしたの?」
つかさの首にかけた手に力が入る。そのはずみでつかさの手から皿がこぼれた。
「人が体重増えて悩んで、ダイエットを決意したとたんになによ。何が『クッキー焼いたけど食べる?』よ」
「お…おね…ん…く……ぃ」
「そんなに私を太らせたいの? 私が体重で悩むのがそんなに面白いの?」
首を絞める手に力がこもっていく。
「そんなに私の邪魔がしたいの?いいかんげんにして!」
かがみはそのままつかさを突き飛ばす。つかさは床にしりもちをついてしまった。
そのまま二人とも動かず、かがみの部屋には重い空気がたちこめた。


「……ごめん、ちょっと言い過ぎた」
しばらくして、かがみが口を開いた。
「私こそごめんなさい。お姉ちゃんの気も知らないで」
「いいのよ。いくら双子だからって分かるわけないでしょ」

「せっかく焼いたんだし、クッキー食べよっか」
そういって床に散らばったクッキーを拾い集めるかがみ。
「えっ、お姉ちゃんダイエットするんじゃないの?」
「また今度にする。せっかくつかさが焼いたんだし、食べないともったいないじゃん」
こなたが聞いたら『そういっていつまでたっても始まらないのでした』とか言いそうだな。
なんてことを考えながら、かがみはクッキーを拾っていった。
「じゃあ私、お茶を入れてくるね」
「とっておきのやつ頼むわよ」
かがみの声を聞きつつ、つかさは台所へ降りていった。
床に落ちたにもかかわらず、クッキーは普段より数段おいしかった。


その後、かがみがさらに上昇してしまったグラフに頭を抱えるのは別の話。
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