ID:mY6z6yJw0氏:タイトル不明

つかさが病気になった。

初めは症状も大して重くもなく、つかさ自身も普通に学校に出てきていた。
しかし、何ヶ月かすると徐々に症状が重くなり、つかさは学校へ行けなくなり、自室のベッドから出られなくなり、
とうとう入院を余儀なくされた。
つかさが入院して3ヶ月、症状は一向に良くならず、むしろ悪化していた。
その状況を重く見たこなたは、皆で千羽鶴を作り、つかさの元へ持っていってあげるということを提案。
初めはこなた・みゆき・かがみだけだったが、やがてクラス中に広がり、ついには学年全体に広がった。
出来上がった鶴の数はかなりのもので、あと数十羽で千羽というところまで来た。
こなた・みゆき・かがみ・ななこの四人は、放課後になっても教室に残り、千羽目指して鶴を折っていた。


こなた「……出来たー!」
かがみ「やったわね!」
みゆき「お疲れ様でした皆さん。早くつかささんに持って行ってあげないと。」
ななこ「よっしゃ、ほんなら今から柊のところへ行くでー」
一同はやっとのことで千羽鶴を折り終えた。その時だった。

PRRRRRRRR…

不意にかがみの携帯電話が鳴った。ディスプレイには「公衆電話」と表示されている。
かがみ「もしもし……えっ!?」
暫く話した後、かがみは声を上げた。
かがみ「うん、うん……。分かった、直ぐ行く!」

ピッ

こなた「ちょっとかがみ、何だったの、今の電話!?」
かがみ「つかさの…、つかさの容態が急変したって…。病院に居るお父さんから…。」
こなた「えっ!?」
ななこ「なんやて!?」
みゆき「そんな……」
ななこ「こうしちゃおれん、早う病院に行かんと!」
ダッシュするななこの後を追いかけ、一同は教員用駐車場へ向かった。


病院へと続く道を、白のワゴンRが走り抜ける。
ななこ「くっ…、まだや、まだ逝くなよ!逝ったら承知せぇへんぞ柊!!」
ななこは唇を噛んだ。
かがみ「つかさ、つかさ……」
みゆき「かがみさん…。きっと大丈夫だから…。」
涙をうかべるかがみの肩を、みゆきが抱いている。
こなた「先生!早くしないと…!」
ななこ「んなこと分かっとるわ!もう直ぐ病院や!」
車は病院の近くの、建設中のビルの前の交差点に差し掛かろうとしていた。

―――その時だった。

ガボッ、ガボボッ!!

急にエンジンが異音を発した。
ななこ「な、何や!?」
どれだけアクセルを踏んでも車は加速せず、交差点の直前でとうとう停まってしまった。
タコメーターは0を指している。
こなた「ちょっと、一体どうしたって言うんですか!?」
ななこ「分からへん!くそ、何でこんな時に…!」
ななこはキーを何度も捻るが、一向にエンジンはかからない。
すると、

ガガンッ!!

前方でなにやら音がした。
ななこ「な、何や!?」
こなた・かがみ・みゆき『あっ!!!』

ドガァァンッ!!!

一同が乗った車の前方の道路に、建設中のビルから落ちてきた巨大な鉄骨が突き刺さっていた。
あのまま車が走っていたら、直撃していたであろう位置に―――

一同『…………』
一瞬沈黙が車内を支配したが、それは車のセルモーターが回る音で打ち破られた。
ななこ「よっしゃ、エンジンがかかった!」
ななこは車を発進させた。直進する筈だった交差点を曲がり、少し回り道をして病院に到着した。


一同が病室に駆けつけると、つかさは既に息絶えていた。
かがみ「そ、そんな……」
みゆき「こんなことって……」
こなた「……」
ななこ「くっ……!」
柊父「皆が来る少し前に息を引き取ったよ。苦しまずに、本当に安らかな最期だった」
言葉を失う四人に説明する柊父。
かがみ「……それで、いつ、息を引き取ったの…?」
かがみは涙ながらに問いかける。
柊父「17時23分だよ」
こなた「17時23分…?」
不意にこなたが声を上げた。
こなた「確か、あの時…」
こなたは、交差点で車のエンジンがストールした時のことを思い出していた。
こなた「あの時、車のオーディオの時計が指していた時間は…」


            17:23


こなた「ま、まさか…」
ななこ「どうした泉?」
こなた「先生、病院に着く直前に、車が止まりましたよね?」
ななこ「お、おう。確かに止まったけど…」
こなた「…つかさが息を引き取った時間と、先生の車のエンジンが止まった時間が、一緒なんです…」
ななこ「な、何やて!?」
こなた「あのまま走っていたら、間違いなく私達は潰されていた」
かがみ「……てことは……」
みゆき「まさか…」


かがみ「つかさ、あんたが私達を守ってくれたの……?」
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