ID:oKPfg3m10氏:こなた父の独白

「ん?どったの?おとーさん」

娘に呼ばれ、少しウトウトしていたことに気がついた。
「じゃ、行ってくるからね~」
ああ、行ってらっしゃい
と成人式に向かう娘をいつも通り見送りながら、
さっきまで見ていた夢を思い返す。

あれは、そう、昔の、それもだいぶ昔の話。

家族三人が揃っていた日の事。

妻と幼い娘との日々、それは今にして思えば本当に短かった。
もちろん、その当時はそんな日がそう長くは続かないのだ
という事は知るよしもなかったのだが。

あの日から、幼かった娘と私だけの生活が始まってからの時間。

それがどれくらいのものであったのかを
二十歳になった娘の晴れ姿を見て実感した。

あの頃は、何をやるにもわからないことだらけで
親としての責任を果たせているのか、よく悩んだものだ。

いろいろな人に助言を求め、なんとか母親役もこなそうと必死だった。

結局は、娘自身が母親役を担う様になってしまったが。

なぁ、おまえ

おまえは今でも
空から見守っていてくれているんだろ?

俺自身は精一杯やったつもりだが、
俺はあの子に、親としての責任を果たせているのだろうか?

俺はおまえの代わりにはなれなかったが、
おまえの分まで、あの子に愛情を注いであげられただろうか?

こんな事、おまえに話すと笑われるかもしれないが、
今でも、昔の娘ぐらいの子を見ると、ふっと昔の記憶が蘇るんだ。

中学生のこなた、高校生のこなたの姿と重なってしまうんだ。

 

  

こなた父「・・・・というのを逮捕された際の供述に使えば、釈放されると思うんだ」

こなた「おとーさん、その努力は別の事に使おうね」

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最終更新:2007年09月17日 01:17
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