ID:zrCcHljn0氏:タイトル不明

読む前の事前補足:おそらく初代1の作品の続きという位置づけだと思われますのでそちらを先にどうぞ。


こなた「そうなんだ・・・写真か・・ちっぽけな願いだねまったく」

つかさ「あははは・・・うん」

こなた「・・どこでとりたいの?」

つかさ「海、大きい海!!あそこで・・・その・・・みんなと一緒に・・・うっうっ・・・!」

こなた「つかさ・・?!」

限界だった。つかさの涙腺はついに崩れた
こなたはただそこに立ちすくんでいることしかできなかった
無力、あまりにも無力、こなたは自分の力をのろった

かがみ「つかさ!!何ないてるのよ・・・まさかこなた!!」
こなたの胸倉をつかむかがみ

こなた「ちょ・・・かがみ!」

つかさ「やめておねぇちゃん!!」

かがみ「つ・・か・・・さ?」

つかさ「やめて・・・私は泣いてなんかいないよ・・」

かがみ「嘘おっしゃい!こんなに目を赤くして・・!!」

つかさ「・・・!!」
つかさは、部屋を出て行った

こなた「かがみさ・・・つかさは、もう限界まで追い詰められてるんだ。寂しくてしかたないんだよ
     友達とは言え、私は他人、ここは姉妹であるかがみしか、つかさを慰めてあげられないよ
     たった一人の妹だもんね。家族・・・しか干渉できない問題だよコレは」

かがみ「わかってる・・・わよ・・・そんなこと・・・」

こなた「つかさのところにいってあげな」

かがみ「・・・うん・・・ありがとうねこなた・・・」


海辺、つかさは座り込んでうずくまっていた

かがみ「つかさ・・・」

つかさ「おねぇちゃん・・・?どうしたの・・・今日は帰ったんじゃなかったの?」

かがみ「あんたをおいて帰れるわけ無いでしょ、そこ座るわよ」

つかさ「うん・・・」

かがみ「さっきは・・・ごめん・・少し動揺していた。こなたにつかみかかるなんてどうかしてるわね私」

つかさ「・・・・うん」

かがみ「こなたにさぁ、いわれたんだ・・・・家族であるあたしが、あんたを支えてやれってね・・・」

つかさ「え?」

かがみ「もうさ・・・一人で悩むのはやめにしない?なんでもあたしが受け止めてあげるから!!!あたしが、ついてる!
     あたしが・・・守ってあげるから・・!!」
つかさを抱きしめるかがみ、その手のひらは愛情に満ちていた

つかさ「おねぇ・・・ちゃん・・」

かがみ「もう・・・一人じゃないのよ・・・病気だって・・・あたしが治してあげるからね・・」

つかさ「うう・・・おねぇ・・・ちゃ・・うあああああああ!!!!」


つかさはかがみの胸の中で泣き続けた
かがみをそれをやさしく抱擁する。かがみの愛情をたっぷりもらったつかさはいつの間にか
泣き止んでいた

かがみ「ねぇつかさ・・・」

つかさ「?何おねぇちゃん・・・」

かがみ「どこかいきたいところ・・・ある?」

つかさ「でも・・・今は私入院中・・・」

かがみ「調子いいときにさ、抜け出しちゃおうよ!ね?少しくらい楽しんだって罰はあたらないわ」
かがみの思いやりだった。つかさはそれが嬉しくてしょうがない、かがみが自分のことをここまで愛してくれている
それが、嬉しかった。

つかさ「うん・・じゃあ、ここの海で四人で遊びたいな」

かがみ「え・・・?こんなところでいいの?もっと違うところに・・・」

つかさ「おねぇちゃんありがとう・・・でもここがいいの・・・この海か好きなんだ・・・ここで、こなちゃんやゆきちゃんと一緒に遊びたいな」

かがみ「・・・わかった。つかさの望みなら・・・」

つかさ「うん。ありがとう・・・ぁぅぅう・・・・」

かがみ「あはは、泣き虫ねつかさは、でもそんなところも好きよ」
かがみをつかさの頭を撫でた、つかさは子供のようにほほえむ。それは夢のような二人だけの時間だった・・・

 
病院廊下
こなた「へぇ、つかさが、ねぇ」

かがみ「そうなのよ。みゆきさんにはあたしから言っておくから、あんたもきて頂戴ね」

こなた「当たり前だよ。かがみ。つかさはもう・・・・」

かがみ「こなた・・・それ以上言わないで・・・・わかってるから・・・そんなことは・・」

こなた「かがみ・・・・うん!楽しもうよ。せっかくの海だもんね
みんなで遊ぼう!」

かがみ「あはは、そうね。じゃあみゆきさんの所にいってくるね。つかさのお見舞いお願い」

こなた「うん。まかしときな、つかさを私が・・・元気付けてやるから」


つかさの病室
こなた「つかさー?・・・・寝てるみたいだね」
すやすやと寝息を立てているつかさ、こなたは、そっともってきたお花を花瓶に添えてやった
つかさ「・・・ん・・こな・・ちゃん?」
こなた「つかさ、目を覚ましたんだね。」
つかさ「こなちゃん。ごめんね・・・・・う・・・!」
こなた「無理しちゃだめだってば、寝てなよ。ほら、リンゴきってあげるから」
シャリシャリとりんごを剥くこなた。つかさは少し複雑な気持ちだった。
こなた「かがみがさ・・・・つかさと分かり合えて、よかったってさ・・・つかさが病気になってから、かがみは元気なかったからね・・・」
つかさ「うん・・・ありがとうこなちゃん。おねぇちゃんが、「私がついててあげるっ」て、すごく嬉しかったよ・・・私おねぇちゃん大好きだから・・・」
こなた「そうだね。つかさのことは、かがみが一番よく分かってくれてると思うよ。モチロン、私もつかさのことは大好きだよ。海に行きたいっていったんだって?」
つかさ「聞いてたんだ・・・うん・・・海でみんなで・・・4人で・・・遊びたいなって、きっと楽しいと思うんだ・・・・そしたら・・・私はもう・・」
こなた「・・・・!!!??」
こなたは察してしまった。つかさは知っている!自分の病気のことを知っていた・・・それはなんて悲惨なことなんだろうか?
もうどうしようも無いのか?こなたは悩んだ。悩みぬいた
つかさ「どうしたのこなちゃん?」

こなた「ああ・・・なんでもないよ・・・。それより海、楽しもうね!!」

つかさ「うん!!」
満天の笑顔で笑うつかさ、こなたは思った。つかさは強い子だ・・・・だから、こうして笑っていられるんだ・・・ということを・・・


高良邸

みゆき「あら・・・かがみさんじゃないですか、どうしたんですかこんな所で」

かがみ「みゆきさん。少しお茶でもしませんか?」

みゆき「いいですよ。今丁度お稽古事終わって帰ってきたところですからー」
二人は、商店街の喫茶店に入った。軽く飲み物だけ注文する二人

かがみ「みゆきさん。つかさがね・・・・」

みゆき「ああ、つかささんですか・・・ずっと入院されてると聞きましたけど、大丈夫なんですか・・?」

かがみ「うん、順調に回復に向かってるわ(なんで、嘘ついてるのよ私・・・なんで・・)それで、医者に外出許可もらったから、海に行こうかって話になったんです
     それで、みゆきさんも誘おうかと思いまして、どうでしょうか?」

みゆき「はい!かがみさんの頼みなら喜んで受けさせてもらいますよ。私も丁度日焼けでもしたい、泳ぎたいと思ってたところですから」

かがみ「そう、ありがとうみゆきさん・・・・・・うぅ・・あぅ・・・う・・」
急に泣き出してしまうかがみ、自分でも何故泣いてしまったのかわからないでいた

みゆき「かがみさん??大丈夫ですか・・!お体の具合でも・・・」

かがみ「なんでもないわ・・・・みゆきさん。一週間後、日曜日、こっちから連絡するね。」

みゆき「はい・・・わかりました」
かがみは、そそくさと、喫茶店を出て行ってしまった。何故そうしたのかはわからない、だけど、無性に一人になりたかったのだ

かがみ「はぁ・・・なにやっんだろあたし」


海辺、こなた、かがみ、つかさ、みゆき。四人が集まった。つかさの体調も良好なようだ
つかさ「みんな・・・私のために来てくれてありがとう」
みゆき「つかささん。お元気でしたか?ずと学校休まれてたので、心配してたんですよ」
つかさ「ありがとうみゆきさん!!こなちゃんとおねぇちゃんも楽しんで行ってね」
こなた「つかさー、あたりまえじゃないかー」
かがみ「あはは、つかさ、よかったわね」
頭を撫でるかがみ。つかさは恥ずかしそうに顔を伏せる。幸せだった
4人は、他の観光客にまじって海で遊んだ。ビーチバレー、スイカ割り、水泳・・・
思う存分楽しむことができた。

つかさ「こなちゃーん頑張って!!」
こなた「つああ!!とああ!!」
こなたのスパイクが決まる
かがみ「あちゃー、こなたの奴すごいわね・・・伊達に武道やってないわ」
みゆき「そうですね。私たちの完敗のようです」
つかさ「こなちゃんやったー!!」
こなた「つかさー!!」
抱き合う二人
つかさ「やったー・・・・・・・・・」
こなた「つかさどうした?・・・つかさ・・・つかさ・・!!」
こなたに倒れこむように、つかさは身を預けてしまう
かがみ「あれ・・・どうしたのかしら、つかさの様子が変なようだけど」
みゆき「ここからじゃよく見えませんね・・・あっちがわのコートにいってみますか」
こなた「つかさ!!つかさぁぁ!!!」
かがみ「あう・・・!!!つ・・か・・さ・・・!!!!」
みゆき「・・・!気を失っているようです・・・。」
かがみ「私、救急車呼んでくる!!」
こなた「つかさ!!つかさぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


午後6時、病院、つかさが、集中治療室に運ばれた。治療室に入ってから既に2時間経過している

かがみ「・・・・・・・・」
こなた「かがみ・・・大丈夫だって・・・つかさは・・・強い子だよ」
みゆき「そうですよ・・・きっと助かります。かがみさん・・・信じてあげないと」
かがみ「・・・・・・・・・・・」
かがみが黙って席を立つ、そして、治療室へと向かおうとした
こなた「かがみ・・・どこに行く気?」
かがみ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
みゆき「そっちは治療室ですよ・・・邪魔しないようにしないと・・」
みゆきが手を差し伸べたが、それを乱暴に払うかがみ
こなた「かがみ!!!」
治療室の扉まてかがみは走った。そして扉を激しく叩く
かがみ「なんでよぉぉぉぉ!!!!!!!!なんでなのよ!!!!!!!!つかさが何か悪いことでもしたっていうの!!?
     なんでつかさだけこんな目にあわなきゃいけないのよぉぉぉぉ!!!!!!!!」
こなた「かがみ!!!落ち着いて!!!!」
みゆき「かがみさん!!!!」
泣きじゃくりながら扉を叩くかがみ。もはやとめられなかった


かがみ「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
ドンドンドンドン!!!!!!
こなた「みゆきさん。こうなったらしょうがない、ちょっとかがみ抑えてて」
みゆき「はい・・・」
みゆきは、かがみを羽交い絞めにする
こなた「かがみ・・・目を覚ませ!!!!!」
パン!!こなたの強烈なビンタが、かがみの顔を傷つけた。
かがみ「こなたぁぁぁぁ!!!あんたに何が分かるってんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!」
こなた「わからないよ!!!!」
かがみ「・・・・・・・・・・・・・え・・・・・」
こなた「ああ、分からないね。こんなことをしてなんになるってんだよ!!!!!!
     今、つかさは戦ってるんだ。病気と闘っている!!!かがみ。あんたのしていることはなんだ?
      つかさの治療を邪魔してるだけじゃないのかぁぁ!!!!!!!」
一喝する。こなた。病院内に罵声がとどろく、みゆきは、少し驚いていた。いつも大人しいこなたがここまでおこるなんて・・
みゆき「こなたさん・・・・」
かがみ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
こなた「とにかく、戻るんだ。じゃまするんじゃない」
かがみ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
少し落ち着いたかがみ。黙って病院のベンチに座った
こなた「ふぅ・・・やれやれ・・・世話のかかるおねぇちゃんだこと」
みゆき「こなたさんさすがです。親友の貴女だからこそ、こんなことができたんだと思いますよ・・・・かがみさんとは
     本当に深い友情で結ばれてるんですね」
こなた「いゃあ、そんなことはないよ。みゆきさんもよくやってくれたね。ありがとう」
みゆき「ふふ・・」


しばらくして、つかさは、治療室から出てきた。かがみが酷く動揺していたが
なんとか一命は取り留めたようだ。3人はつかさの病室に泊まることになった

つかさの病室
かがみ「つかさ・・・・・・・」
かがみはずっと、つかさの手を握っている。ひと時も離そうとしない
なので、つかさの身の回りの整理は、こなたたちが全部やっていた
ギィィ、扉が開く
こなた「どう、つかさの調子は」
みゆき「そうですね。今のところ特に変化が無いようです。命に別状はないとお医者様がいっていました」
こなた「そうか・・・それはよかったよ。果物も買ってきたし、これで、つかさが起きたら食べさせてあげられるね」
かがみ「つかさ・・・・・・・・・・・」
こなた「かがみは相変わらず・・・か」
みゆき「そうですね。ショックだったんでしょう、家族ですから・・・私も家族があんなことになったら
     冷静でいられなさそうです」
こなた「そうだね・・・・私もお父さんが、入院したら、こたえそうだなぁ」
その夜つかさは起きなかった。こなたとみゆきは、先に寝てしまったが、かがみだけは、必死につかさの手をにぎり声をかけていた
かがみ「つかさ・・・・・・」


午後2時ごろ、つかさは目を覚ました。かがみはずっと寝ないで、手を握っていた

つかさ「ううん・・・・」
かがみ「?!!目を覚ましたの!つかさつかさ!!!」
つかさ「おねぇ・・・ちゃん?」
かがみ「つかさ良かった・・・よかった・・・!!」
かがみは泣き出す。
つかさ「おねぇちゃん・・・大げさだよ・・・」
かがみ「何・・・いってんのよ・・・私がどれだけ心配したか・・・」
ガチャ、こなたとみゆきが入ったきた
こなた「お・・・目が覚めたんだつかさ、何か食べ物用意するね」
みゆき「お茶も入れましょう」
つかさ「ありがとう、こなちゃん・・・みゆきさん・・」
かがみ「・・・・・・zzz」
こなた「あはは、かがみ眠ってるよ」
みゆき「無理もないですよ。私たちと違って、ずと、つかささんの手を握っていてくれたんですから・・」
つかさ「え・・おねぇちゃんが?!そこまで・・・」
こなた「本当にかがみは、妹思いだね」
つかさ「うん・・・私も、おねぇちゃん大好き・・・おねぇちゃんありがと・・」
つかさは眠っているかがみの頭をやさしく撫でた


それからというもの、かがみはつきっきりで看病していた
こなた達も見舞いに来ることはあったが、かがみのように学校を休んでまでということはない

かがみ「(アレから、三ヶ月・・・つかさの病気は一向に良くなる気配が無い・・・どういうことなのかしらこれは)」
病室
つかさ「あ・・・おねぇちゃん・・」
つかさは、本当にセロリのようにやせ細っていた。心配になるかがみ。
かがみ「今日は、こなた達からのプレゼントがあるのよ。チョットまってね」
つかさ「え・・・なんで?」
かがみ「覚えてないようね・・・今日アンタ誕生日だったでしょ、ほら」
かがみ、が取り出したのは、つかさの服一式だった
かがみ「高かったのよこれ。みんなで買ったんだから」
つかさ「ありがとうおねぇちゃん・・!!」
かがみ「あはは、そんなに感謝されると照れるわね・・・チョットお茶入れてくるわ」
席を立つかがみ
つかさ「おねぇちゃん・・・ありがとう・・素敵な服・・・退院したら着て町をあるきたいな」
つかさ「おねぇちゃん。遅いなぁ、・・・・う・・グボ!!!が・・がは・・!はぁはぁ・・・な・・何・・口から・・血が・・!」
かがみ「戻ったよーつかさ・・・・・つ・・・つかさ!!!これは・・・血・・!!早くナースコールを!!」
つかさ「ゴホ・・・ゴホ・・・・!!」
かがみ「つかさ!!つかさ!!」



かがみは
つかさの担当医に話を聞いていた

医者「もう、そろそろお伝えしなくてはなりませんね」
かがみ「へ・・・何がですか?」
医者「つかささんのことです。彼女はもう長くありません。もって後2ヶ月といったところでしょう」
かがみ「??!!」
医者「残念ですが手のうちようがないのです。あきらめる・・・しかないんです」
かがみ、医者の胸倉をつかんで叫んだ
かがみ「あんたぁぁぁぁぁ!!!!!それでも医者なのか!!!!!!!助からないってどういうことだよ!!!!」
医者「ご気持ちはもっともです・・・しかし、もう彼女は手のうちようがありません」
かがみ「そんな・・・!!!!!!つかさ!!!!つかさぁぁぁぁぁ!!!うあああああああ!!!!


それから、1ヶ月半、私は放心状態だった。つかさの笑顔さえも直視できなくなっていた
毎日病院にはいっていたが、本当のことを何一つ伝えられない
そのうちつかさの顔も見たくなくなって、病院にも行かなくなった。
つかさの余命の日まで、後一週間になっていた。病院にいかなくては・・・
そう思うが、足は向かない、今日も布団にひれ伏して寝ていた。
こなたからメールも着たが見たくも無い、ワタシハ・・・イッタイナンナンダ・・・ワタ・・・



余命まで後二日になった。ひっきりなしに、こなたやみゆきさんからの携帯の着信音がなっている
出たくも無い、何もやる気が起きない、食事すら満足にここのところ口にしてない
ひたすら、布団の中で伏している自分、なさけない、ひどくなさけない
なさけなくて泣けてくる。でも身体は動かない、もうすべてがいやになった。
このまま死んじゃえばいいのに、そう思って眠った


ついに、余命まで後一日となった。鏡をみてみた。ひどくやつれている
つかさと同レベルかも知れないくらいに、結局昨日は死ねなかった
つかさは今頃何をしているだろう、元気だろうか?もう、起き上がる気力もないくらい
衰弱しているだろうか?見に行かなくては、だが、足が動かない
携帯のメールをみてみた。なんと、つかさからのメールが来ている
じっくり読み始める。つかさ「おねぇちゃんへ、私は、もう話すことさえできなくなってしまいました。
耳も今ひとつ聞こえません。もうすぐ死ぬんだと自分でわかりました。おねぇちゃんはそんな私に愛想が
つきたんだと思います。でも、もしこのメールを見ているなら、ひとつだけお願いしたいことがあります
おねぇちゃんの顔をもう一度みたいです。」


かがみ「・・・・!!!」
かがみは、布団からものすごい勢いで飛び出すと、服も着替えもせず。外に飛び出した
かがみ「つかさ・・・!!!!!!!!!!!!!」
向かう先は無論・・・・・・・・


病院、
かがみ「はぁはぁ・・・」
ようやくたどり着いた。こんなにはしったのは生まれて始めてかも知れなかった
病院の自動ドアさえも開くのをまたずに、つかさの病室に向かった
ガチャ!!!病室を開け放つ
かがみ「つかさぁぁ!!!!!!!!!!!!あああ・・・・」
ベッドに眠っていたのは、様々な器具を取り付けられて寝ているつかさだった
声すらもでない、こんな機械まみれになってるなんて、こんなのつかさじゃない
ふと、あたりを見回してみると、かがみの父親、こなた。みゆきさん。みんなきていた
こなた「か・・・かがみ・・・」
かがみ「つかさ・・・どうなってるの?」
ひどく冷静だった
こなた「あの・・・その・・・」
父親「かがみ。よく聞け、もう、つかさは明日までもたない、今日が峠だ。手のうちようがないんだ」
かがみ「・・・・・知ってるわよそんなこと・・・」
かがみは、つかさにゆっくりと近づき、手を握った
つかさ「・・・・・・・・・・・・・」
つかさは、しゃべれないようだ。ニッコリとかがみに微笑んでいる。
かがみ「つかさ・・・あたしは、あんたに何度謝ってもゆるしてもらえないだろうね・・・ここまでほっといたんだから
     ごめんね・・・でも最後だけはあたし・・・一緒にいるからね・・」
つかさには、聞こえていただろうか?そして、そのまま夜も更けていった
そして時刻は午後12時、最後の時を迎えようとしていた


つかさ「・・・・・・!!」
つかさの身体がひどく痙攣し始める。もう・・・だめなのか?
かがみ「ッッッッ・・・・!!」
つかさの手を、つよく握り締める。つよく、つよく!!どんなことになっても離れないように強く!!
つかさ「ああおお・・・お・・ね・・ぇ・・・ちゃ・・」
かがみ「つかさ・・・!!声が・・!!」
つかさ「お・・ねぇ・・ちゃ・・・・き・・て・・れ・・・あ・・・が・・とう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
つかさ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
かがみ「つ・・・つかさ・・・つかさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」
こなた「・・・・・・うぅ・・・」
みゆき「はぅ・・・うぅ・・・・」
午前0時12分、つかさは息をひきとった・・・・・


つかさの命日から、10年がたった。こなた。みゆき、それぞれ自分の道を歩んでいた
そして、かがみはというと・・・・・
かがみ「つかさ、おはよう、最近つかさに逢いにこれなくて、ごめんね」
つかさの墓に水をかけて、手を合わす。
つかさ・・・・最近は、こなたや、みゆきさんたちとも、あまり逢えなくってね。
寂しいんだよ正直ね。アンタに寂しがりやだとおこられちゃうかな・・・・
でもいいこともあったんだ・・・最近ね会社で好きな人ができたんだ。
つかさ、もたもたしていると先に結婚しちゃうぞ

「かがみ。ひさしぶりだね。来て見たよー」
かがみ「あ・・・あんた・・・」


こなた「お久しぶりー」
かがみ「こなた。久しぶりねぇ。墓参りさぼってたとてっきり思ってたんだけど」
こなた「あはは、そんなに薄情じゃないって、つかさは私の親友でもあったからね」
こなたは軽く手を合わす。花も添えてみた
かがみ「アンタ仕事大丈夫なの?ゲームのシナリオライターやってるんじゃないの?」
こなた「ああ、今もかなりの修羅場だったんだけどね。途中で抜けてきた」
かがみ「何やってるのよアンタは・・・まぁ、うれしいけどね。今でもつかさのこと覚えていてくれるのは」
こなた「あれから・・・もう10年だね・・・」
かがみ「時がたつのも早いものよねぇ。でも、つかさはね。私の心の中で永遠にいき続けてるのよ」
こなた「あはは、そうだね。」
しばらく、雑談していた二人、そろそろ帰る時間になった
こなた「んじゃ、私は先に行くね。仕事の方がつまっててさぁ」
かがみ「うん。じゃあね。」
こなたが去った。ひとり残されるかがみ
かがみ「つかさ、笑っちゃうでしょ、全然あのころとかわってないのよねこなたは」
かがみ「そろそろ・・・時間ね。つかさ、また。来るから。元気にしてるんだよ。じゃあね」

かがみは自分の道を歩みだしていた。つかさ・・・という少女、かがみの妹・・・・・そう・・かけがえのない妹
彼女は永遠に・・・・・・かがみ達の心の中で行き続けるだろう・・・これからも・・・・

END
最終更新:2007年06月03日 21:52
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