ID:rII6VQSO氏:待ち人来たらず

- 待ち人来たらず -



「…こう、田村さんはいつくるの?」
「んー、電話もメールも反応なしか…どうする、やまと?」
「十分待ちましょ。そのあと電話してみて出なかったら、置いていくしかないわね」
「まあ、しゃーないか…」
「ところで、こう」
「ん、なに?」
「雪見大福食べない?奢るわよ」
「え、なに?わたし殺されるの?」
「…なんでそうなるの」
「いやほら、イタリアンマフィアが殺す相手にプレゼントを送るとかそういう」
「わたし、いつの間にマフィアになったのよ」
「なんていうか、勢い?」
「勢いでなれるもんじゃないでしょ…それに」
「それに?」
「こうを殺るなら、問答無用でぶっ殺すわよ」
「…素で怖いよ」
「そう?」
「ってかぶっ殺すとかやめようよ。やまとも、黙ってればいいとこのお嬢さんに見えるんだし」
「なにか引っ掛かる言い方ね…まあでも、口の悪さじゃ格闘ゲームやってる時のこうには敵わないわよ」
「え、そう?」
「えーっと…強キャラ使ってんじゃねえよクソが」
「…いや」
「今のハメだろ?ふざけたまねしてんじゃねえよ[ピー]野郎」
「いやいや」
「喧嘩売ってんのか?リアルで買ったるわい」
「いやいやいや!」
「この台レバー壊れてるだろ。金返せや…がんがん」
「んなこと言うかー!どんだけなんだよ、わたし!ってか最後のがんがんって何!?」
「台を蹴る音」
「するかー!ゲーマーの名にかけて絶対せんわー!」
「…新台だったんでしょうね。涙目で靴跡を拭く店員さんが可哀相だったわ」
「だからしないってーの!」
「ところで、雪見大福なんだけど」
「ころっと話し戻すな…ってーかなんで急に奢るなんて言い出したの。なんか、やまとらしくないよ」
「昨日、ちょっとした臨時収入があったのよ」
「へー。家の手伝いでもした?」
「まあ、似たようなものね。昨日こうの家に行ったじゃない」
「うん」
「それで、こうがお母さんに呼ばれて部屋を出ていったわよね」
「うん、そうだけど」
「暇を持て余したわたしは、何となく部屋の中を見回したわ」
「…なんか嫌な予感が」
「するとどうでしょう。机の上に、誰のものか解らない財布が落ちていました」
「それ、落ちてるんじゃない!置いてるの!ってかわたしの部屋なんだからわたしのでしょーが!」
「バリバリと財布を開けるとあら不思議。中から五百円玉がでてきましたとさ」
「不思議でもなんでもないでしょ!」

「いや、不思議極まりないでしょ」
「どこが!?」
「こうの財布にお金が入ってるなんて」
「わたしはそんなに貧乏じゃない!ってかわたしの財布ってわかってんじゃん!あとわたしの財布はマジックテープじゃない!」
「あれ、そうだっけ?てっきり支払いはまかせろバリバリー、やめてってネタをするのかと」
「しないよ。ってかなんでそんなネタ知ってんの。ってか払わせる気満々か」
「まさか、こうに支払わせるなんて可哀相だわ。お金無いのに」
「じゃあ抜くなよ!…あーもー、五百円なにに使ったっけなあって思ってたら…ん」
「なに、この手?」
「いや、返してよ五百円」
「それは難しいわね」
「なんでよ」
「こうの家からの帰り道に寄ったコンビニに、それはそれは美味しそうな雪見大福が」
「使ったんかい!最悪だな!」
「まあ、お小遣はいったら返すわよ」
「それまでまてってか…ホント、ちゃんと返してよ…っつーか、聞きたいんだけど」
「なに?」
「たしかやまと、臨時収入あったから奢るって言ってたよね?」
「言ったわね」
「使っちゃったのに、どうやって奢るつもりだったのよ」
「………」
「…何故そこでわたしを指差すの」
「支払いはまかせろーバリバリー」
「払うかっ!!」





「…えーっと、これいつ声かければいいんスかね…」



- ちゃんちゃん -


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コメント:
  • オモロイ! -- 名無しさん (2010-09-28 00:58:50)
  • なんという夫婦漫才ww
    ひよりんは空気(マテ -- 名無しさん (2010-09-20 09:37:23)
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