ID:Fk36rqsAO:らきすたの夜

目の前にいるつかさの表情は恐怖を感じる程歪んでいた。
殺人者の顔
私は震える足を必死に後ずらせる。
そんな私をニヤニヤしながら向かってくるつかさ。

その手には金属バットが握られていた
それを見た私は急いでにげようとしたが、逆に足がもつれてコケてしまった。

つかさの方を見ると



既にバットが振り上げられていた。
そしてそれは、私の頭蓋骨目掛けて振り下ろされた。



グシャッという潰れる音と共に私の頭に走る激痛。
何度も何度も振り下ろされるバットの中私の意識は遠のいていった……


らきすたの夜
  終
No.687
振り下ろされたバット



もう訳がわからない
次々と死んでいく友達、そして目の前で倒れているゆーちゃんとみなみちゃん
この小さな民宿で何が起きてるのか
私にはもう理解したくなかった

不意に背後から気配がした。
そこにはかがみが立っていた。
振り上げられた木製の棒
私は身を翻してかがみと距離を置いた。
「かがみ……なんで……」
「あんたしか……もう生き残ってないでしょ」
かがみは一端黙り込み、再び口を開く
「もうあんたと私とつかさしかいないじゃない!つかさは人を殺すようなやつじゃない!じゃあ……あんたしかいないじゃない!」
そう言い切ると私に向かってバットを振り下ろす
私はなんなく躱すとかがみに接近し、格闘技経験者の腕を活かして関節技を決めバットを奪いとった。
するとかがみは私の首に手を伸ばしてきた。
首をつかまれ、ギリギリと絞められていく。
殺される。かがみは本気だ

私はかがみに向かって無我夢中でバットを振り回した。

一度、二度、
鈍い感触が何度も手から伝わって来る。
十度程感触がした時、かがみは私の首から手を離し、その場に崩れ落ちる。その姿は見るも無惨だった。
体のあちこちがヘコんでおり、至るところから血を流している。
もはや潰れた人形をイメージさせるその姿に私は吐き気を覚えた。

私は自分が殺めてしまったものから数歩後ずさる。
初めて人を殺した。
それだけで私の心はいっぱいだった。


また背後から気配がした
しかもかなり近い。
振り返る。
そこには包丁を握りしめたつかさの姿があった。
硬直する私。つかさはゆっくりと口を開いた。
「見てたよ……こなちゃん」
そういい終わるとナイフを両手で突き出し、私に向かって走り出してきた。



距離がちかすぎた

私は避けることも、つかさを止めることも出来ず、
つかさのナイフはすんなりと私の胸を貫いた。
胸が熱い、痛い。私は激痛に耐えきれず地面にバタリと倒れこんだ。
身体中に伝わる私の血の感触、その血は止まることなく私の胸から流れて出て行く。強烈な眠気が私を襲う。
「こなちゃんの……殺人鬼!みんな殺して……最低だよ!」
つかさがヒステリックにそう叫ぶ。
ああ……違うよ……私じゃないよ……かがみも不幸な事故だったんだよ……
わ た し じ ゃ な い ・ ・ ・
私は言葉にならない叫びを発して、強い眠気に身体を任せた……

らきすたの夜
  終
No.555  疑心暗鬼



民宿の談話室。
そこの席に私は腰を降ろした。隣りにはみなみちゃんも座った。

沈黙

何も喋る気が起きない。殺されていった民宿で働いていた人、ひよりちゃんにみゆきさん、それにかがみさんのクラスメートの人達

その人達の無惨な死に様が頭の中でフラッシュバックした。

私もああやって殺されるのかな……いや!死にたくない
殺された人達と殺された自分の姿を連想してしまった。
自然に身体が震え出す。
私はその震えを止めることが出来なかった。



ふっ と私の身体を何かが優しく包みこんだ。
柔らかくて温かい感触。
みなみちゃんが私を抱き締めてくれている様だ。
そして私の耳元でこう囁いた
「大丈夫……ゆたかは私が守るから……」

その言葉に心から安心する私。
助かるかなんてわからないのに、何故か身体の震えが止った。
それは理不尽なものだが、私には十分に理解出来るものだった。
「だから……ゆたかもそんな表情しないで……」
怯えきった表情になってたのかな
私はそう思ったが口には出さず、ただ思いっ切りみなみちゃんに抱き付いた。

ゴシャ!

急にすごい音がしたかと思うと
みなみちゃんがいきなり私の方へ体重をかけて来た。
とっさだったので私は踏ん張りきれず、後ろに押し倒された。
「みなみちゃん……重いよ……」

みなみちゃんから手を放す。その手には黒い血がべっとりと塗られていた。
「みなみ……ちゃん?」
私はみなみちゃんの身体を見渡す。
みなみちゃんの後頭部から背中にかけ、血がドクドクとテンポよく流れていた。
「え?……え?」
さっきまで私を励ましてくれた人が、目の前で倒れている。
私は重度のパニックに陥った。



不意に目の前が暗くなった。

影?
私が前を見上げるとそこにいた人物はなんと





 ゴ シ ャ !

らきすたの夜疑心暗鬼へ







ブオォォォン……

リズムよく鳴るエンジン音に耳を奪われ、目を覚ます。
眠い、どうやら気付かない内に車の補助席で眠りこけていた様だ。
「でさ、海の中にクラゲがいて……」
「クラゲ怖いよねー」
「毒を持っているクラゲも時々いるのでとても怖いですよね~」
後部座席から姦しい談笑が耳に入る。
「あ、こなた起きたんだ」
その声に反応して後ろを振り返ってみた。
つり上がった目に、黒リボンで止めたツインテールが特徴的な、柊かがみがまず私の目に入った。

「な、なによジロジロ見て」
私の視線に早くも気付いたらしく、かがみはこちらを見ながらそう言った。
「いやね、かがみって体重を気にしているのになんでビキニとか着れるのかなって」
「あんた私にケンカ売ってんのか?」
見た感じ、太ってはなく、少し身体の線が細目なかがみだが、何故か体重を神経質に気にしている。
別に体重くらい太ってなきゃいいじゃん
「それにしても、海に行って泳ぎ疲れて寝るなんて、あんた小学生かよ」
そう言い終わった途端に大声で笑いだすかがみ。周りもつられたかの様に声をあげて笑い始めた。
「べ、別にいいじゃんか!」
笑われたのにムッとしたので即座に反論する。反論になってない内容だけど。
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