日はすっかり落ちて、空には星が瞬いている。昼間も寒かったけど、夜になると段違いに冷え込む。
私は口の前に持ってきた両手に、はーっと息を吹きかけた。白い煙に包まれた手に温もりを感じたけど、寒風にさらされてすぐに冷たくなってしまった。
「…さっむいよー」
思わずそう呟きながら、息を吐くために下げたマフラーを元通り鼻の上まで引き上げる。
まったく、こんな寒い日に家に手袋を忘れてくるなんて、ついてないというか間抜けというか…。
私はちょっと行儀が悪いと思いながら、コートのポケットに手を突っ込んで足を速めた。
ようやく辿り着いた我が家を見上げる。
以前に住んでいたアパートとは違う、ちゃんとした一軒家。三階建てで部屋数もそれなりにある。
この立派な家に私はまだ慣れない。
なんていうのか…広すぎる気がする。私の体が小さいってことを差し引いてもそう思う。
私は視線を前に戻して、玄関に近づいた。そして、ドアのノブを握ったところで、もう一度家を見上げた。
この家に今は二人。そう君と私だけ。二人だとこの家は少し広い。そう、思う。
― 二人の手 ―
家の中の暖かな空気に、ホッと私は安堵の溜息をついた。
玄関の鍵をかけ、靴を脱いで二階へと上がる階段に向かった。
階段に足をかけたところで私は足を止め、一階の廊下を見た。
物音一つしない廊下。この家の一階はいつも静かだ。
キッチン、リビングやお風呂といった普段使う部屋は全部二階にあるし、書斎、私室、寝室も一つの部屋で済ませている。
一階に三つもある部屋はどれも空き部屋で、そう君が〆切前で徹夜するときなどに、邪魔をしないように私が寝室に使う程度だ。
もの悲しさを覚えた私は、小さくため息をついて階段を上り始めた。
「そう君、ただいま」
部屋の中にいるであろうそう君に声をかけながら、私はドアを開いた。しかし、そう君からの返事が無い。
「…そう君?」
私が不審に思って部屋の中を見渡すと、そう君は座卓に突っ伏していた。その前では愛用のワープロが電源を入れたまま放置されている。
「…そう君。大丈夫?」
もう一度声をかけるが、何の反応も無い。
「へんじがないただのしかばねのようだ」
…何言ってるの私。油断すると変な言葉覚えちゃうな…気をつけないと。
顔を近づけてみると、規則正しい寝息が聞こえてきた。どうやら仕事の最中に眠ってしまったらしい。
そう君の顔を覗き込んでみる。実に幸せそうな寝顔だ。温かい家の中での居眠りなんだから、幸せなのは当たり前だ…私は今の今まで寒空の下を歩いてきたっていうのに。
…うん、分かってる。そう君は別に遊んでたわけじゃない。頑張って仕事をしていたんだ。ここまで来る苦労をずっと見てきたし、今もけして楽してるわけじゃないことも知ってる。私だって今日はたまたまこんな遅い時間に帰ってくる用事があっただけで、普段は買い物くらいしか外には出ない。
…でもなんだろう。なんだか…腹が立つ。
私は鞄を置いてキッチンに向かい、冷凍庫から氷を一つ持ってきた。そして戻ってきて、寝ているそう君が着ている愛用の作務衣の後ろ襟を引っ張って、その背中に氷を落とした。
「うひょおっ!?」
珍妙な悲鳴と共に、そう君の体が文字通り飛び上がる。胡坐の状態から飛び上がるって、何気に凄いよね。そう君は立ち上がって凄い勢いで部屋の中を見回した。なにが起こっているのかわかってないみたい。
「な、なんだっ!?…って、かなた?」
きょろきょろしていたそう君が、ようやく私を見つける。
「おはよう、そう君。それと、ただいま」
そのそう君に私は笑顔で挨拶をした。
「ああ、おかえり…なんだこれ?氷か?」
そう君は自分の背中から落ちた氷を拾って、困ったような顔でそれを見つめた。
「そう君が寝てたから、起こしてあげたのよ」
私がそう言うと、そう君は眉間にしわを寄せた。
「もっとましな起こし方してくれよ」
「たとえば?」
私が聞くと、そう君は腕を組んで目を瞑って考え込んだ。その間に私はコートをハンガーにかけ、タンスの中から寝間着を出した。
「…そうだな。こう、ほっぺの辺りに軽くキスとか…」
「そう君、私お風呂入ってくるね」
なにかブツブツ言ってるそう君にそう告げて、私は部屋を出た。部屋の中からそう君の「…おーい」と情けない声が聞こえたけど、私は気にせずお風呂場に向かった。
チャプンと音を立てて、肩までお湯につかる。
「…ふいー」
と、思わず気の抜けるため息が、私の口から漏れた。湯船に浸かるときって、なんでこんなため息がでちゃうんだろうね。
「ちょっと、やりすぎたかな…」
さっきの事を思い出し少し反省しながら、私は湯船の中で足を伸ばした。そう君くらいの背丈になると無理だけど、私なら余裕なくらい広いお風呂。
『かなたなら泳げるんじゃないか?』
初めてこのお風呂を見たときに、そう君にそう言われたのを思い出した…うん、やっぱ反省は無しで。
「…なんでだろう」
思わずそう呟いてしまう。最近、考えてしまうことが多い。
なんで私なんだろう、と。
小さなころからそうだった。そう君はいつも私の前に居た。そして、私はいつもその後ろを歩いていた。
『あいつはもっと上の大学狙えたんだけどなあ』
高校の同窓会の時に、当時の担任の先生にそう言われたことがある。あいつとはそう君のことだ。
あの時、わたしは進路に悩んでいた。そう君と同じ大学に行きたかったけど、合格できるかどうかは半々だと言われた。
誰にも相談できずに悩んでいると、そう君が志望校を変えたと言ってきた。そこは、私でも十分合格できるくらいのレベルの大学だった。
『いや、そっちの方が楽そうだったからさ』
軽い口調でそう言うそう君の言葉を、私はそのまま信じていた。しょうがない人だなって呆れながら。
ずっと後になって、それは私のためだったと気がついた。自分ではなく、私のため。私を無理させないため。
今はもうはっきりと分かる。そう君はずっとそうやってきたんだ。
そう君はやろうと思えばなんでも一人で出来る人なのに、いつも私のそばにいて、いつも私の手を引いて歩いていた。私が立ち止まれば、そう君も立ち止まって待っててくれたし、私が本気で嫌がれば手を離すこともしてくれた。
気が重くなる。本当に、こんなこと気づかなければ良かったのに。
人の手を引いて歩くなんて簡単なことじゃない。少なくとも私には出来ない。でも、そう君は小さなころからずっとやってきた。私はただ手を引かれていただけだ。そう君のあたたかい手に甘えながら。
「…なんで私なんだろ」
思わず呟いてしまう。幼馴染で小さなころから一緒だったから…なんて簡単な理由だろうか。それだけの理由でなんのとりえも無い私とここまで一緒にいるのだろうか。
頭の中をまとまらない考えがぐるぐると回っている。それにつられてか、目の前もなんだか回ってるような…あ、ヤバ…長湯しすぎたかも…。
…そう君が呼んでる気がする…ねえ、そう君…こんな私とで…あなたは幸せなの…?
涼しい風が私の顔にあたっている。
「…ごめんね」
私は団扇を使って扇いでくれているそう君に謝った。のぼせて湯船に沈みかけてた私は、そう君に助けられてリビングのソファーに寝かされていた。
「気をつけてくれよ。風呂で溺死とか笑えないからさ…」
「うん…ごめん…もう、いいよ。だいぶ楽になったから」
私がそう言うと、そう君は団扇を傍らにおいて、私の顔をじっと見つめてきた。
「な、なにそう君?…恥ずかしいんだけど…」
「俺は幸せだよ」
「…え?…なんで急に…」
「うわごとで、そんなこと言ってたからな。とりあえず、答えておこうと思って」
「そ、そうなの…」
声に出てたんだ。恥ずかしいなあ…。
「ねえ、そう君」
ついでに…と言うのはおかしいかも知れないけど、私はもう一つそう君に聞いてみることにした。こんなこと聞く機会なんて、そうそう無いだろうから。
「どうして私なの?」
私の質問に、そう君は目を瞑って考え出した。そして、思ったより早く目を開けた。
「かなただからさ」
…なんていうか…なんて言えばいいんだろ…。
「いや、これ以上説明を求められても困るぞ。そうとしか言いようが無いんだからな」
戸惑いが顔に出てたのか、そう君は慌てて付け加えた。
「なんつーか、物心ついたときから傍に居たっつーか、傍に居るのが当たり前だっつーか…その、あれだ…」
なにかきょろきょろしながら色々言っているそう君。思ってることがなかなか普通に出てこないんだよね、そう君は。
そしてそう君は言葉を止めて、私の両肩を掴んでじっと顔を見つめてきた。この真剣な目には未だに慣れなくて、ドキドキしてしまう。
「かなたが居たから、俺はここまで頑張れてきたんだ。かなたじゃなきゃ駄目なんだよ…かなたが傍に居たら、俺は何でもできる気がするんだ」
冗談で言ってるわけじゃないそう君の真剣な声。でも、私は思わず笑ってしまった。
「な、なんでそこで笑うんだ…」
私の反応にそう君が不満そうに口を尖らせた。
「ごめん、なんだかどっかで聞いたことあるような台詞だなって…またアニメとか漫画から持ってきたの?」
「いや、自分で考えたつもりなんだが…無意識に混じったのか…うーん」
悩み始めたそう君を見て、私は…私は凄く安心していた。さっきまで悩んでたことが嘘みたいに落ち着いていた。
これで、いいんだ。今は、ここが私の居場所でいいんだ。そう君が私の手を握ることでどこまでも歩いていけるなら、私は手を引かれていこう。そう君に合わせて歩けるように頑張っていこう。
声に出して言うのは恥ずかしいから言わないけど…私もたぶんそう君じゃなきゃダメなんだと思うよ。だから、そう君が疲れて手を離しそうになったら、今度は私から手を握るよ。
私はそう思いながら、そう君の手を握った。そう君は少し驚いた顔を見せたけど、すぐに優しく握り返してくれた。
うん、やっぱりあったかい。この手をずっと、握っていたいな。
冷たい夜風が頬に当たる。なんとなく寝付けなくて、私は三階にあるベランダに出ていた。
しっかり着込んできたけどやっぱり寒い。寒いのは嫌だけど、どうしてもこの場所に…この家の中でもお気に入りのここに出てみたくなった。
自分の手を見る。そう君に引かれてきた手。何度も迷って、何度も確かめ合って、ここまでそう君と歩いてきた。
もうそろそろ、迷うのは止めよう。そう、思う。
他の道はもう選べない。いや、選びたくない。私の歩む道は…居場所はここなんだ。
二人で歩いていく…だからこそ、思うことがある。
「子供…欲しいな」
声に出してみるとやっぱり恥ずかしい。でも、なんだか嬉しさに似た気持ちが湧き上がってくる。
思うだけで子供が出来るわけじゃないけど、でも楽しい。この家の静かな一階に、子供の声がする事を想像すると、とても楽しくなる。
贅沢を言うなら、三人くらい欲しいな。一階の部屋全部が埋まるくらい。
私は手を星空にかざしてみた。とても、小さな手。子供のころから全然大きくならなかった小さな手。
こんな手でも、繋いでくれる人がいる。引っ張ってくれる人がいる。そして、こんな手でもしっかりと握り返して、一緒に歩いていける。
子供が産まれたら、伝えたいと思う。教えてあげたいと思う。たとえ、私に似ちゃって小さいままだったとしても、どんな小さな手でも繋げる手があるということを。
とりあえずは、私やそう君が引っ張ることになるかな。そして、いつか巡り会って欲しい。友達でも恋人でも、その手を握り合える人に。
あなたのあたたかさを誰かに。誰かのあたたかさをあなたに。
いつか、きっと。
がばっと音を立てるくらいの勢いでわたしは体を起こした。
「…ん、んー」
ぽりぽりと、右手の人差し指で自分の頬をかく。
「なに、今の…夢?…だよね?」
思わず声に出して確認したくなるほどのはっきりとした夢。そして、不思議な感じの夢。
夢の中のわたし…あれはお母さんの泉かなただろう。男の人はお父さんの泉そうじろうだと思う。
なんだか、もやもやした変な気分だ。自分の夢なのに、自分の夢じゃないような…。
時計を見ると、まだ真夜中の二時。昨日は珍しく早く寝たとはいえ、普段のわたしが起きるような時間じゃない。もっとも、この時間まで起きている…ということはしょっちゅうあるんだけど。
見た夢のせいなのか、なんとなくベランダに出てみたくなって、わたしはベッドから降りて、部屋の出口に向かった。
真夜中だというのにひどく暑い。夢の中は冬みたいだったが、現実は夏真っ盛りだ。
夢の最後。お母さんがしてたように、手を星空にかざしてみる。
小さな手。お母さんに似てしまった、ほんとに小さな手。恋人なんてまったく出来る気配は無いけど、友達は出来た。
「そういや、かがみ達と手繋いだことあったっけ…」
少し考えてみたが、覚えが無い。友達になったときに握手くらいはしたかなあと思うけど、どうもはっきりしない。
今度、意味も無くみんなと手を繋いでみようか。そんなことを思った。
みゆきさんは、にこやかに応じてくれるだろうな。つかさはなんか戸惑うというか、モジモジと恥ずかしがりそうだ。かがみは…うーん…手を繋ぐ前に理由を聞かれそうだなあ…なにかこう、かがみを納得させる理由を考えとかなくちゃ。
「なんだ、こなた。こんな時間に」
後ろからそう声をかけられた。振り向くと、お父さんが家の中から出てきたところだった。
「ちょっと目が覚めちゃって…星を見てたんだよ」
わたしの隣に並んだお父さんにそう言うと、お父さんは眉間にしわを寄せた。
「…似合わないことしてるなあ」
「…ほっときんしゃい」
いや、確かに似合わないけどさ。娘相手とはいえ、デリカシーの無い人だなまったく。
「お父さんはどうしたの?」
「ん…足音が聞こえたからな。何かあったのかと思ってな」
「あ、ごめん。起こしちゃった?」
「いや、寝て無かったよ…ちょっと止めどころを見失っててな」
たぶん、今やってるゲームのことだろう。わたしは三日ほど前にクリアしたけど、お父さんはちょっと苦戦してるようだ。
「歳取ると頭が固くなるからねえ。大変だ」
「おいおい、まだ俺は若いつもりだぞ」
「つもりだけじゃ若くはなりませんよっと」
お父さんと話しながら、ふと家の中が気になった。お父さんとわたしがここに居るということは、今家の中には誰もいない。
二人きりだ…そう思った。
夢の中でお母さんが望んでいた通りにわたしが産まれたけど、お母さんはもうこの家には居ない。
この家はまだ、広すぎるままなんだ。
「…こなた、どうかしたか?」
急にわたしが黙り込んだせいか、お父さんが心配そうに聞いてきた。
「あ、うん。なんでもない…」
お父さんにそう答えながら、わたしはあることを考えていた。
「ねえ、お父さん。ゆーちゃん、陵桜受けるんだよね」
「ああ、みたいだな」
従姉妹のゆーちゃん…小早川ゆたかのことだ。来年高校生になるゆーちゃんは、わたしが今通っている陵桜学園を受験するつもりなんだと、少し前に本人から聞いていた。
「通学、どうするんだろね。ゆーちゃんちから陵桜はだいぶ遠いけど」
「んー…どうなんだろうなあ。ゆきはなんとかするようなこと言ってたが…」
ゆーちゃんのお母さん。お父さんの妹でもあるゆきおばさんは、最初通学距離を理由に陵桜を受けることを反対していた。結局はゆーちゃんに押し切られる形で了承していたけど。
「それでお父さん、わたしからの提案なんだけど。この家から通ったらどうかな?」
わたしの言葉にお父さんは少し驚いた顔をしたけど、すぐ納得したように何度か頷いた。
「確かに、それならだいぶ楽になりそうだな…っと、でもゆーちゃんを俺に預けるのを、ゆきの奴が納得するかどうか…」
「大丈夫だよ。わたしがゆーちゃんを守るって言っておくから」
「…うわーそれで了承されたら俺の立場まったくないぞー」
項垂れるお父さん。ま、お互い冗談だとわかってるんだけどね。お父さんは本人が思ってるより信用あるから、おばさんも特に反対はしないと思う。
「なあ、こなた。一つ聞いていいか?」
「うん。なに?」
項垂れたまま聞いてきたお父さんにそう答えると、お父さんは顔を上げた。なんか滅多にないような真面目な顔をしている。
「どうして、急にそんなことを思ったんだ?」
どうして、か。さっき見た夢のせいなんだけど、それを素直に言っていいものかどうか迷う。
「なんていうかね…チャンスかなって。この家、二人きりじゃちょっと広いからさ」
夢の中でお母さんが感じていたこと。そして、わたしも少し思ってたことを口にした。夢のことをそのまま言うのは気がひけるけど、嘘はつきたくなかった。
お父さんは何も言わなかった。何故かわたしは、お父さんが泣きそうだと感じた。
「…お父さん?」
わたしが声をかけると、お父さんはぶんぶんと首を左右に振った。
「お前は、ホントかなたに似てきたな」
そして、何故かそんなことを言ってきた。
「そう?よくわかんないけど…」
お母さんに似ている、か。なんでだろ、そういうこと言われると意地悪な返しをしたくなってくる。
「つまりわたしは、お母さんの代わりというわけですかな?」
「おいおい…」
呆れたような口調だが、お父さんの顔は笑っていた。本気で言ってないことがバレバレだ。
「どんなに似てても、かなたはかなた。こなたはこなただよ。どっちがどっちの代わりにはならないさ…でもまあ、まったく同じところが一つだけあるな」
「ほほう、その心は?」
「俺が全部を賭けたくなるほど、大切な人だってことさ」
…そんなくさい台詞、よく真顔で言えるなあ…変なところで純真と言うか真っ直ぐと言うか…。
「娘口説いてナニするつもりですか。このロリコンは」
「い、いやそんなつもりはまったくないぞ…」
つい出てしまったわたしの言葉に、お父さんは慌てて手を振って否定した。不覚にも少しドキッとしたなんて、口が裂けても言えない。
お父さんが部屋に戻った後も、わたしはベランダに残っていた。さっきと同じように手のひらを星空にかざす。
わたしの手。お母さんと同じ小さな手。
今はお父さんに引っ張ってもらってるようなものだけど、いつかこの手は違う誰かの手と繋いでいるのだろうか。その時は、引っ張られるより隣を一緒に歩く方がいいかな…なんて、柄にもないことを思う。
わたしは目を瞑り、夢の最後の場面を思い出す。
夢の中のお母さんの願い。
かなうかどうかは分からないけど、忘れないでいようと思う。
わたしのあたたかさを誰かに。誰かのあたたかさをわたしに。
いつか、きっと。
― 終 ―
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- ( ;∀;)イイハナシダナ- -- 名無しさん (2017-06-07 23:04:16)
- いい話でした!GJ!! -- 名無しさん (2010-05-23 22:14:22)
最終更新:2017年06月07日 23:04