ID:EbElLEM0氏:怪傑かがみん誕生!

それは私が高校2年の時のことだった。

み き「かがみ、ちょっといいかしら?今日はあなたに大事な話があるの」
かがみ「大事な話?」
み き「そう、とっても大事な話。私以外の家族には内緒にしなきゃダメな話」

母の顔は真剣そのものだったので、私は椅子から降りて正座で母と相対した。
母は私の正面に座り、ダンボール箱を差し出してくる。

み き「まずは、これを……見て欲しいの」
かがみ「これを、開けたらいいの?」
み き「ええ、開けてちょうだい。それから、中身を確認して」
かがみ「う、うん。わかった」

み き「どう?」
かがみ「いや、どうって言われても特に何も……これ、ただの布みたいに見えるけど」
み き「もっとよく見て」
かがみ「どう見てもただの白い布……あれ?底の方にまだ何か……?何コレ?仮面?」

み き「かがみももう17歳でしょ?だからお母さんはこれをあなたに託すわ」
かがみ「え?なに?これ、私にくれるの?」
み き「そうよ……なんだか懐かしいわ、私も17歳のときに自分の母親からこれを貰ったのよ」
かがみ「そうなんだ。でも、これって何に使うの?」

み き「見てのとおり、それは『怪傑変身セット』よ」
かがみ「カイケツ?ヘンシン?」
み き「いのりもまつりも受け継がなかった私の力を、かがみ、あなたは受け継いだの」
かがみ「チカラ?」
み き「そう。ヒーロー的超絶ご都合主義の力よ」

かがみ「えーっと……ごめん、お母さん。話がまったく見えてこないんだけど」
み き「うーん……まあ、そうよね。かがみの気持ちも分からないでもないわ。それで、何が分からないのかしら?」
かがみ「なんか頭が混乱してて、何が分からないかも分からないの」
み き「あら、それじゃあ仕方ないわね……百聞は一見にしかずって言うし……かがみ、それを持ってついてきなさい」



ただお「ふ~む……どうしたものかねぇ、困ったなぁ」

※※※「その悩み、私に聞かせてもらえるかしら?」
ただお「ん?誰かいるのかい?」

勢いよく開く居間のふすま。

※※※「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ!鷲宮の神が呼ぶ!」
ただお「そ、その姿は!」
※※※「ズバッと参上!ズバッと解決!人呼んで『怪傑みきぽん』!!」

悩めるただおの前に降臨したのは、神のつかわした奇跡の使者『怪傑みきぽん』!
タキ○ード仮面を思わせる純白の仮面に、純白のマント。
何故か風になびくロングヘアーに、落ち着いた感じのいい私服。
まあ、ぶっちゃけ柊みきの要素が95%くらいの姿かたち。
何処から来たのか、そしてその正体は誰なのか、すべてが謎に包まれた正義の味方だ。
みんな分かってると思うが、お約束なのでもう1度言おう。
正体を含め、すべてが謎に包まれた正義の味方だ。

この様子を傍から見ていたかがみは「うわぁ……」と一声あげたきり固まっている。

ただお「久しぶりですね、怪傑みきぽんさん。この歳になってまであなたに助けられるとは、お恥ずかしい限りです」
怪傑M「それで、何を悩んでいたのかしら?」
ただお「いえね、そろそろ結婚記念日が近いのですが、妻のみきに何かしてやれないものかと思いまして」
怪傑M「あら、毎年何かしらなさっているじゃありませんか」
ただお「はあ、そうなんですがね……その、たまにはいつもより特別なことをしてやりたい、なんて思いまして」

怪傑M「そうですか。でも、その気持ちだけでも十分嬉しいものですよ?」
ただお「気持ち、ですか」
怪傑M「ええ、気持ちです。だから、その気持ちをいっそのこと形に……そうね、例えばダイヤのネックレスとか」
ただお「はあ」
怪傑M「あっ、そうそう、外出用のバッグが痛んできてたから、ブランドもののバッグなんかもいいかもしれないわ」
ただお「はあ」

かがみはもう一度だけ「うわぁ……」と一声あげた。

怪傑M「コ、コホン。そ、そうね、今回は2人っきりの温泉旅行なんかに誘ってみたらどうかしら?」
ただお「温泉旅行に?」
怪傑M「あなたの奥さん、みきさんって言ったかしら、この間の旅番組の影響で温泉旅行のパンフレットを眺めてたりするみたいだから」
ただお「なるほど……そういうことなら、そうしてみようと思います」
怪傑M「ホントに!?やったわ!嬉しい、あなた!…………と、奥さんも喜ぶことでしょう。じゃあ、縁があったらまた会いましょうね」
ただお「ありがとう、怪傑みきぽんさん」



み き「あなた、誰かいらしてるの?……あら、誰もいないわね。話し声が聞こえたんだけど」
ただお「あ、ああ……いや、電話で古い友人と話しをしていたんだよ。つい、盛り上がってしまってね。声が大きくなったかな?」
み き「あら、そうだったの」
ただお「ところで、お母さん。今度の結婚記念日なんだが、その、たまには2人で旅行にでも行ってみないか?」
み き「あら、嬉しい。じゃあ、子供達の予定も聞いて大丈夫そうだったら、そうしましょうか」
ただお「ああ」



み き「どう?これでだいたいは分かったかしら?」
かがみ「……」
み き「ふふっ、どうしたらいいか分からないって顔してるわね」
かがみ「ねえ、お母さん。仮に私にも同じ力があるとして、私はこの力で何をすればいいの?みんなを救う正義の味方を演じればいいの?」
み き「そんなに難しく考える必要はないわ。お母さんはかがみに何かしろって命令するつもりはないし、私達に使命なんてものは無いもの」

かがみ「……別に何もしなくてもいいってこと?」
み き「そうよ。でも……そうね、かがみは優しいけど不器用なところがあるでしょ?だから、この力を上手く利用したらどうかしら?」
かがみ「どういうこと?」
み き「本当の想いを伝えたいけど、伝えられない。そんな時、自分の想いを伝えるひとつの道具としてこの力があるって考えてみて」
かがみ「でも、そんなのって……」
み き「ずるいと思うのなら、使わなければいい。でもね、この力は自分の為だけじゃなくて、みんなの為にもあるんだってことを覚えておいて」
かがみ「みんなの為にも?」

み き「あなたの悩みは他人の悩み、他人の悩みはあなたの悩み。例えばかがみが悩んでいたら、お母さんはそれが心配になって悩んじゃうわ」
かがみ「……よく、わからない」
み き「そう。でも、そのうちわかると思うわ。ごく少数でも、みんなが幸せになれると思えた時は力を遠慮せずに使いなさい。『怪傑』の力を」
かがみ「……ねえ、お母さん」
み き「何?」

かがみ「あの仮面とマント、もっとどうにかならないの?」
み き「ならないの」
かがみ「ならないんだ?」
み き「ならないのよねぇ……ダメかしら?」
かがみ「う~ん、さすがにあの格好は恥ずかしいのよね。お母さんには悪いけど、たぶんこの力を使うことは無いと思うわ」





つかさ「お姉ちゃんに謝ろうかな……ううん、私は悪くないもん!お姉ちゃんが先に謝まるまで口もきかないんだから!……でも、寂しいよう……」
怪傑K「ねえ、その悩み、私に聞かせてもらえるかしら?」
つかさ「ひゃあっ!?だ、誰っ!?」
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