母親として一度はやりたかった事。それは娘の部屋の掃除!
と、いうわけでこなたの部屋に来てるのですが…なんと言うか…学生時代のそう君の部屋が、こんなんだったかしらね…。
- かなた あうと ざ ふぉとぐらふぃ 娘の部屋 ―
本棚にみっちりと詰められた漫画本。なんか男の子が好きそうなのばかりです。なんだか少女漫画とは、別の意味で可愛らしい女の子が描かれた漫画も多々あります。
…なんか背表紙に18と言う数字が見えるのもある気がしますが…気のせいでしょう、あの子はまだ十七歳ですから。
…というかそういうのって、普通布団の下とかに隠さない?
こなたが使ってるパソコンの側には、ゲームの箱が山積みになっています。
いわゆる積みゲーというやつです。それくらいは分かります。オタクな人の嫁ですから。
それにしても凄い量です。こんなにやれる時間あるのかしら…まさか、勉強とか睡眠の時間削ってるんじゃないでしょうね?
…冷静に考えると家でこなたが勉強してるところって、見たことない気が…いえ、きっと私の見てない時にやってるんです…多分。
そして、積みゲーの箱の中にも何個か、18と書かれたキラキラしたシールが貼られてるのが…気のせいですよね。
…あ、これこの前そう君の部屋で見たのだ…そっか…親子で同じゲームやってるんだ…そう君、そんなのこなたに貸し出さないでよ…。
なんというか…年頃の女の子らしさの欠片もない部屋です。段々こなたが男の子じゃないかと思えてきました。
…いや、もしかしたら私が勝手に女の子と思ってただけで、ホントは男の子だった?
…でもセーラー服着てたし…まさか女装癖?
ちょっと、確かめてみたほうがいいのでしょうか…。
こなた、ちょっといいかしら?
「ん?なーにお母さん」
少し確かめたいことがあるの。ちょっとそこに立ってみてくれる?
「いいけど…なにするの?」
えーっと………グニッと。
「!?!?!?!?!?!?!?」
………………あ、付いてない…ってことは女の子で有ってたんだね…。
「な、ななななな………うわぁぁぁぁぁっ!!」
あ、こなた!?…うわー、足速っ。
「…いや、流石にそこまで過激なスキンシップは俺でもやらないぞ…」
ち、違うのそう君!そうじゃないの!
「…欲求不満?…俺を飛び越して娘に走るのはどうかと…」
それも違うのよぉぉぉっ!!
それから一週間、こなたは口を聴いてくれない上に、なんだか変質者を見るような目で私を…なんでこんなことに…ぐすっ。
…あ、結局こなたの部屋の掃除してない。