始末部隊:第二話

「萌殺しのゆたか」

ある時の夜のことである
一人のサラリーマンが、仕事を終えて帰路を取っていた。
彼には家族が待っている、今日は自分の娘の誕生日である
少しだけ急ぎ足で帰っていた。
一人の人間がその横切ったその時
サラリーマンは地上に倒れる
その人は、ナイフを持っていた
倒れたことを確認したあと、ごそごそっと彼のカバンから財布を取り出した。
そして、もう一つ
(くっくっく、これは…高く売れそうだ)
通り魔はナイフをしまい。
その人を倒置してその場を去った、このサラリーマンが発見されたのは
数時間後のことである。


「最近、怖いわよねえ、秋葉原に続き再び、この近くで通り魔らしいわよ」
「ふ~ん…」
こなたは全然興味無さそうな感じで答える。
「何か興味無さそうね」
「だってさ、通り魔ってさ夜道を一人で歩いていない限り、絶対大丈夫じゃん」
「その通りだけど、不謹慎だな…お前は」
かがみは、やれやれと言いたげな顔をする。
(どちらかと言えば、これに関する仕事が来ないことを祈りたいね)
「どうしたのこなた?」
「いや…何でもないよ」
「?」
こういうニュースから来る依頼は大体その遺族からの物だったりする
金さえあれば殺された人の恨みを晴らすことが出来ると勝手に勘違いするのだ。
…しかしこちらも人間である、働き過ぎると死んでしまう。

私は溜息をつく、それだけこの国の殺人事件とは日常茶飯事なのだ。

家の前でゆーちゃんが待っていた、ゆーちゃんが待っていた。
ゆーちゃんが私の家の前にいるというのは、本当に遊びに来たのか、
それか…集合をかけに来たのどちらかである。
当然前者で合ってほしい。
だけどやっぱり現実とは少し無情なものである。
「実は今日引き受けるかどうか悩まれている依頼が来ているんだよ、
だから一応、全員集まれって」
こういう依頼の場合は、本当に金が少ないか悪い意味で
割に合わない内容だったりする
しかし…それでいて依頼主が少し特殊というケースだ

とりあえず、全員集まるはずだったが、学校の都合上これなかった人もいる
ひよりんがこなくてまず助かった
行かないということになっていれば必ず感情的になって反発していただろう
とはいえ…もう一人の関門であるゆーちゃんがいる。
ゆーちゃんは、依頼主が子供だったりすると、どうしても引き受けてくれと必死に頼む。
私はゆーちゃんには弱い、だから私は依頼主が子供じゃないことを祈り始めた
ここにいるのは私とゆーちゃん以外に大泉という中学三年生がいる。
この人は、基本的に戦わない、受付などを引き受けるのだ
「さてと今回の依頼内容は…この事件の犯人の通り魔と」
大泉は、金を取り出した
千円札を二枚とそして大量の小銭が置かれた
…間違いなく子供である。
私は溜息をついた…
ゆーちゃんはこちらを見ている。
引き受けるよね?お姉ちゃんと言いたげだ、頼むからそんな目で見ないでほしい。
「仕方がない…引き受けるよ」
私は、千円と小銭をかき集める。ゆーちゃんもその後に残りのお金を取った
「ゆーちゃん、今回は、どんな人が通り魔かを知らないからまずは調査から行くよ
…本当の任務はそれからの話だね」


今日は学校のパソコン室で徹底的に調べている。
「もう…こなた、さっきから何を必死に調べているのよ」
誰かが来ている間は、表の顔の私らしいホームページを見ている。
「試験前に大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、私一夜漬けが得意だから」

しかし、ナイフ関連のホームページを見て言う…国家権力を使えば
どういう人間がナイフを買ったかも教えてくれる、ゆい姉さんからの情報は
刃渡りは10ミリのナイフで毒が中に入っていて何かを切った時に毒を発する
物を使っていたそうだ、それをヒントに一気に絞り込む
こういう闇系のホームページは、本来犯罪者のために存在しているが
それがもし国の経営だとすれば?
こういうページは、国の税金を補うために建てられたページである。
但し、警察はその事実を知らない、国が圧力をかけて調べさせないようにしているのだ

そして、始末部隊が聞いてきたら必ず質問に答えなければならない
ここ最近で刃渡り10ミリの特殊ナイフを購入した人間がいないかという
メールを送った。すぐに返信が来る。
個人情報は手に入った、次は市役所につなぐ

「お~泉、まだ残っとんたいかいな」
担任の黒井先生がPC室に入ってくる。
「どんなページを見てるんや?というかはよ帰って勉強し」
ぐっ。あと少しで市役所のコンピュータにつながるんだけどな~

「あの~黒井先生、ちょっといいところなんでもう少し待ってくれますか?」
「なんや?しゃーないな…じゃあ、あと5分やで」
私は、いつもより高速で入力し始める、個人情報さえ入力すれば標的の情報は簡単に取得できる。
(…よし、情報も得たか)
私はついでに依頼人の殺された父親についても調べ始めた。
…こっこれは!!
まずいな…これは、経済の運命を左右するものを管理している人ではないか
何かしらの資料をその通り魔が持っていたらまずい。
引き受けてよかった、早めに受けていなかったら、一流企業から直接文句言われるところだった
「泉~そろそろ五分やで」
ちょうど、いいタイミングで黒井先生が戻ってきた。
学校のパソコンのいい処は、一回電源を落とすと、すべてのデータが消えるというところにある
…えっ?学校のパソコンはそういう違法サイトには繋がらないんじゃないかって?
本体のコンピュータに繋いでハッキングしてこのコンピュータだけ、
どんなサイトも見れるようにしているんだよ。
まあ、最もこんな真似をしていることが学校側にばれてしまったら、
即何かの処分をくらってしまうことは確かなんだけどね。
とりあえず、情報は集まったからこれでよし…あとは実行に移るだけである。
私は電話を取り出した。
ゆたかが電話に出る。
「もしもし、こなたお姉ちゃん?」
「ゆーちゃん、突き止めたよ、今日は大丈夫?」
「うん、今日は一日中体の調子がいいんだ」
「じゃあ…深夜1時くらいに例の場所に集合で」


私は、風呂へと向かう。
というか依頼があった日は風呂に入るのが少し速くなるなあ…
この近くに銭湯が出来ればいいのに。二十四時間営業のコンビニじゃないからなあ。

風呂から上がった後、豆腐の味噌汁とごはんを
しかし…やりすぎたな、同人誌を買いすぎて節約状態になっているよ。
私は、ご飯に味噌汁をかける。
ずずー、しかし…これだけじゃなんか物足りないな。
もう少し待って、一流企業から依頼が来るのを待つべきだったかな?
人を殺めるのに千円チョイは少ないにもほどがある。
前回の依頼も千円札の枚数からして十万円、ひよりんの分を含めると二十万円、
一部は国の方にも行くから大体25万くらいだろう…
人の命を軽く思っている奴らめ。
私は、そう思いつつベッドへと向かった。

そして約束の時間

「ごめん、ゆーちゃん待った?」
「いや、私もちょうど来たところだよ、お姉ちゃん」

何処かの旅館にて

今日は通り魔は、普段の仕事とは別のところに向かっていた。
「社長さん、どうです?」
「すばらしい…数百万払っても安いくらいの情報だ!!」
「へへへ…ありがとうございます」
社長は、小切手を渡した。
通り魔は、その場を去る。
それと引き変わりに一人の赤髪少女が大声で泣きながら入ってきた。
「少女よ…何故泣いているんだ?」
「パパとママと逸れてしまったの…だから、だから…」
「それじゃあ、おじさんと一緒に部屋を探そう」
社長は、やさしい顔をして内線でホテルのフロントにつなごうと。
電話番号を押し始めたが

ザシュ
社長は、受話器を落としてその場に倒れる。
少女は、社長からナイフを抜き近くのティッシュでそれについた血をふく。

「なるほど…あなたは相手が少女だから油断するんですね。」
ゆたかは、ナイフの柄の部分の仕掛けのボタンを押す。
ナイフの刃の部分は柄の中に引っ込んだ。


ここは、人気のない夜道。
通り魔は、普段より少し遅めの時間帯で獲物を今か今かと待っていた。
この時間帯に獲物はいないと思っているのは大間違いである。
この時間帯なら、居酒屋帰りの酔っぱらったサラリーマンが通る可能性がある。
そのサラリーマンならそこそこ金を持っている。
そう思って、じっと待っていた、その時

こつこつこつ

人の足音が聞こえる。
足音からしてこちらに向かっている人は、酔っ払っていないだろう。
ならば闇打ちだ!!
そう思い、彼は、街灯がその先にある街灯がないところで隠れて待機した。
…子供か…対して金は持っていなさそうだな。
彼は、青髪の少女をスルーしようとしたが、
その少女は、彼の横を通って数歩歩いたところで振り返り彼を見る。
「?何だ?俺の顔に何か付いているのか?」
「いいえ何も、あなたが最近ここあたりを徘徊している通り魔様ですね?」
内心はビクッとしたがすぐに立ち直る。
「お願いがありまして、ここに参ったまでです。
あなた様は大変、人を殺してしまいました、
出来る事ならばもうこれ以上人を殺さないので欲しいのです。」
「俺よりはるか年下の言う事を聞くとでも?」
「もし…聞かれないのならば、この、泉こなたがあなた様の御命頂きます。」
彼はすぐにナイフを取り出した。
「取れるものならばとってみな!!」
彼は一気に近付き、こなたの腹に向けてナイフを刺す。
がバキっとナイフが折れてしまった。
「!?」
「私が何も対策をしていないとでも?」
こなたはすぐに、彼の腕をつかみ、思いっきり背負い投げを決めた。

ドスン!!
「ぐはっ…」
通り魔は、立ち上がろうとするが、立ち上がれない。
甘く見ていた、この女…格闘技経験者だ!!

こなたは、思いっきり片足を上げて
思いっきり、彼の心臓を片足で踏む。
「ぐっ!!」
彼は口から血を吐きだした。
「今、楽にしてあげるよ」
こなたは、彼の体に乗せている、靴に仕込んでいたひもを引く

ドスっという音が聞こえて
彼は、息が絶えた。
こなたはゆっくりと、靴を彼の体から離す。
靴底には仕込んでいたナイフがあった。
すぐにさっき引いた糸とちょうど反対側の糸を引っ張る。
ジャキンという音を鳴らし、ナイフが靴の中に隠れた。

そして、こなたは周りに誰もいないことを確認して、
その場をゆっくりと去って行った。


「ってこの時間じゃあ!!急いで向かわないと遅刻しちゃうじゃん!!」
こなたは超高速で、自分の家へと急いだ。


陵桜学園
こなたは急いで、教室の戸を開いた。
「ゼイゼイ…あっ…あれ…誰も来ていない?」
「泉ぃ~何やっとんねん。」
「あっ先生!!」
「今日は土曜やで」
「!?」
「…はぁ、お前、こんなんで大丈夫なんか?」
黒井先生は、溜息をつく
「仕方ないです、先生!!それにこれくらい漫画やアニメではよくあることですから」
「うちが知る限り、休みの日なのに学校に来ているのはの○太かお前くらいや」
「所で先生は何をやっているんですか?」
「んっうちは、残業やさかい、泉が急いどんのを見たからその後を追ってみたらこれや」
「…何だぁ、先生もつい休みの日もやって来たのかと」
「うちとお前を一緒にすんなや!!
そんな事よりはよー家に帰って勉強し、テストの成績が悪かったら怒るで」
「あっ!!そうだった!!試験前一週間だった!!」
こなたは走って教室を去った。
「ふう」
黒井先生は、職員室へと向かった。
そしてやり残していた残業を始めた。

第三話に続く


小早川 ゆたか
中学二年生
一応、始末部隊に所属しているが、病弱ゆえ出動率が最も低い。
表は、体の調子を壊して、学校を休んだり、授業中に保健室に向かったりしている
本当に病弱少女で周りからも優しくされている。
始末部隊の仕事の時には、彼女の明らかに子供っぽい姿を見せて
敵を油断させている時に普段は髪飾りとして使っているものを
ポケットに入れている、筒の中に入れてその筒の仕込みナイフを取り出し、
それを敵に刺している。
こなたはこの戦法から「萌殺しのゆーちゃん」と呼んでいる。

小早川 ゆい【まだ結婚前】
警官
ゆい姉さん。
普段は、交通課の警官だが、こなた達から調べてほしい事があれば、
すぐに調べてくれる。
そして重要な情報をこなた達に提供する、始末部隊の情報役。
始末部隊が国の犬なのに、何故直接警察に行かないのかは、次で説明する

黒井 ななこ
高校の先生。
高校に一人いるかもしれない友達のような先生である。
こなたとはこなたが中学時代からのネトゲー仲間


始末部隊とは?

日本政府が普段の生活の保証を条件に親戚をすべて失ってしまった子供たちを集め
その子たちに、戦術を叩き込んだ子供たちによる部隊。
始末部隊となった子供たちは、依頼があれば政府から直接命令が来て
その依頼を達成するために戦うのである。
一応、日本の犬だが、警察は恨みを晴らすのに殺すことは納得いかないという事で始末部隊を指名手配している。
今のところ警察に捕まった始末部隊の子供たちは、全体の3%
警察に始末部隊の回し者がいるという事は、マスコミは当然のこと
始末部隊の創始者もその事実を知らない。


次回予告
「さてと出陣だ!!陸上部!!」
「足を引っ張るなよ!!ちびっ子!!」

二人は闇夜の方へと飛んで行った。

次回 烈風の糸使い


ツールボックス

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