助けに船とは…

「どうしよう……」
 チェリーは賢い、放っておいても、いずれ戻ってくるはず。
 だけど、その間に事故にあわないとも限らない。
 ……どうやって探す? 足には自信があるけれど、とても追いつけないだろう。
 大体、どこへ行ってしまったかも分からない。
 田村さんは……当てにできない。何しろ逃げてる側だ。捕食されて帰ってくる事はあっても、その逆はない。
 となれば、誰か。そう、たとえばみゆきさんに協力を仰ぐのは? でもこれぐらいで……いや、みゆきさんだけなら、まだ頼みようもある。
 しかし、みゆきさんの性格上、他の先輩たちにも連絡して、探してもらおうと言い出しかねない。
 さすがにそこまでの手間をかけさせるのは――
「あれ? みなみちゃん?」
「……泉先輩? それに……柊先輩たちも。どうして……ここに」
「みゆきの家に遊びに来たのよ」
「どうかしたの? 何か困ってる?」
 助けに船とはこのことか……!
「実は……」

 

分岐 A:ゆたかを愛しすぎた故に(カオスルート)→そのまま進む

分岐 B:こなたの妄想?→リンク先


「放っておけば良いじゃん」
「え?」
 泉先輩から意外な一言、放っておく? 何故そんな事が言えるんだろう……? とりあえず理由を聞いてみよう……。
「なんどぇ」
 噛んだ……この大事な時に噛んだ……果てしなく恥ずかしい……爆弾があったら飲み込んで周りの人も巻き込んで死にたい……。そしてゆたかに背後霊として憑きたい……きっと楽しいだろうな……。
 毎日ゆたかを見れる、寝顔も、お風呂も……あぁ、良い……考えただけでゾクゾクする……。よし、やろう。思い立ったが吉日。早速行動に移さないと……。
「先輩、爆弾ってないですか?」
「へ? 爆弾? チェリーの話で何で爆弾が?」
「チェリー? チェリー……チェリー? はっ」
 私としたことが……愛犬であるゆたかの事を忘れるなんて……飼い主失格だ……。ん? ゆたか? うん、私が飼ってる犬はゆたかだったよね……間違いないよ?
 そして泉先輩はゆたかが居なくなったというのに「放っておけば」等と言った……何で? これにはきっと訳があるはずだ……理由を聞いてみよう。
「先輩……なんで放っておけば良いなんて言うんですか? 私がゆたかを大事にしてる事ぐらい先輩にも分かるはず……」
「へ? ゆーちゃん? ごめん、みなみちゃん……さっきから何が言いたいの?」
「惚けないで下さい……さっき先輩は、私のゆたかが居なくなったって言ったら――」
「こなた、この子はもうダメよ……放っておきましょう」
 柊先輩、あなたまでゆたかを放っておけば良いなんて……! どういう事だろう……先輩達はいい人だと思ってたのに……!
「もう、良いです……私一人でゆたかを探しますから……さようなら」

「重症ね、あれは……」
「うん、とりあえず、ゆーちゃんに家から出るなって電話しとくよ……」



「私は一体どうなるッスか……」
「わんわんお!」

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