(ミツバチとスズメバチの巻)
時はとある昼下がり、季節はもみじが赤く染まる頃。
そこにはミツバチの巣箱があった。
…秋の日差しを受けて、一見平和そうに見えるミツバチの巣箱。
でも、そこには恐るべき脅威が迫っていたのである…。
パティ「Hi!皆さんコンニチワ!ワタシはセイヨウミツバチっていいマス!ワタシ達の先祖は1877年にニッポンにやってきたのデスヨ~」
そんなセイヨウミツバチの巣箱に、迫り来る影が一つ。
ななこ「…フッフッフッフ、なかなか美味そうなミツバチやないか…おし、一匹残らず食うたる」
パティA「Emergency!Emergency!It's Intruder!!(侵入者だ!)」
パティB「いっタイ、何者デスカ!?」
ななこ「ふふ…ウチはハラペコやねんからなぁ、全部残らずウチの餌になってもらうで!!」
オオスズメバチがやってきたんです!
世界最大のスズメバチ。驚異的な体格の大きさでセイヨウミツバチ達を襲いだすオオスズメバチ。
ななこ「ハーッハッハッハ!」
パティC「Nooooooo!Help Meeeeeeee!!!!!」
パティD「呂布ダ!呂布が出タァー!!!」
ななこ「美味いなぁ…アンタらは相変わらず美味いなぁ」モグモグ
パティA「ナンとイウことデショウ…ワタシ達セイヨウミツバチは、あんな大きなハチと闘ったコトがアリマセン…」
ななこ「フッフッフ…残るはオマエだけやなぁ…」
パティA「!?」
オオスズメバチは、僅か35分でセイヨウミツバチを全滅に追いやってしまった…。
ななこ「あー美味かったなぁー…せやけどやっぱ養殖モンは薬臭いねんなぁ…お?」
こなた「ブンブンブン、ハチが飛ぶー♪」
オオスズメバチが見つけたのは、日本列島に古くから住むニホンミツバチである。
ななこ「丁度ええ…口直しにイタダキや!」
…ニホンミツバチの巣。
こなたA「オオスズメバチがやってきたんです!!」
こなたB・C・D「「「な、なんだって――!!!!」」」
こなたB「オオスズメバチだって…!?」
こなたC「…お母さんが危ないー!」
かなた「ああ、どうしましょう、オオスズメバチが仲間を呼んできたら私たちに勝ち目はないわ…」
こなたD「大丈夫だよ、私たちはニホンミツバチでしょ?」
こなたE「今からオオスズメバチをギャフンと言わせてあげるから見ててよ!」
ななこ「フン、なんや…入るお墓のご相談かー?お前らごときにウチを倒せる思てんのか?」
こなたF「勝てるよ…今からそれを見せてやる!」
ななこ「なんやて!?」
こなたA「腹括れー!全員突撃ー!!」
解説せねばなるまい!
ニホンミツバチは巣の中に侵入したスズメバチを大勢のミツバチが取り囲み、
その中で約20分間の間に48℃前後の熱を発生させるのだッ!!
ななこ「ぐわぁぁぁぁ!な、なんやこいつら、放せぇぇぇ!!!」
こなたG「他蜂(ひと)様の巣に土足で入ってきたんだから…仕方ないよね…」
こなたH「…言っとくけど、こっちも命懸けだよ…」
ななこ「アツイッ!アツイィッ!やめてくれ…許っ…し…て……!」
こうしてニホンミツバチの巣に入り込んだオオスズメバチは、ミツバチたちの大いなる反撃に遭いその命を失ったのだった…。
ななこ「……はぁ、やっぱ欲張るんは良くないなぁ…こんなコトならセイヨウミツバチで我慢しとくんやったなぁ……あぁ~、それにしても天国遠いなぁ…」
CAST
オオスズメバチ役:黒井ななこ
セイヨウミツバチ役:パトリシア・マーティン
ニホンミツバチ(働きバチ役):泉こなた
ニホンミツバチ(女王バチ役):泉かなた
<完>