第四話 始末部隊VS柊家の巫女たち
「ねえ…まつりお姉ちゃん…ここの妖怪ってどんなの?」「そうねえ…私も最近こういう仕事をしていないからわからないのよねえ…つかさ」「かがみお姉ちゃんは何でこういう事をしないのかな?」「霊力が弱いからよ、あなたがかがみの分の霊力を奪ったからそのお陰であなたは、柊家の中では一番の霊力の持ち主よ」「お姉ちゃんが奪ってくれればよかったのに」つかさとまつりは、不気味な気配を感じる山を登り始めた。
「ここに悪霊が沢山いるね…」つかさはビクビクしている。「全く霊力が最も強いというのにここまで臆病ものなんだからね」つかさとまつりの姉いのりがふうと軽く息を吐く。「仕方ないでしょう本望じゃないんだから」三人の母親のみきが三人を見ながら言った。四人の巫女は、それぞれの武器を取り出した。そして一体ずつ悪霊を除霊していく。
「なあ…そこのリボン除霊する前に私の頼みをきいてくれないか?」「?何でしょうか?」諦めて、抵抗を諦めた悪霊がやってくる。「実は、ここにいる奴の三十%程が始末部隊の人間に殺されてしまったんだよ」「…始末部隊って?」
こなたとかがみの話でこの言葉は何度も聞いていたが。いまいち何のことかがわからなかったけど…いい人たちじゃなさそうとつかさはそう考えた。「それで頼みだ。俺たちの恨みを晴らしてくれ、普通捕まっても、一度は裁判を引き受けてそれに納得がいかなかったら控訴、上告できるんだぞ!!!始末部隊にやられたらその権利が認められない。さらに聞くところによると日本政府の都合で殺されたという人の話も聞く。そんな理不尽が認められるか?」
つかさは信じられなかった。日本政府がそんなことをしているなんてその後、きちんとその悪霊を除霊した。…つかさは、まつりに始末部隊について詳しく尋ねる。「う~ん、やっぱりあの悪霊の多さは、始末部隊が原因でもあるか」ここには、みんな始末部隊について詳しくなかったようだ。「かがみなら知っているかもしれない、法学部に入るならそれくらい調べているかもしれないわよ?」
その次の日につかさはかがみに始末部隊について尋ねる。「えっ?始末部隊?知っているけど、何で?」「うん、忘れていたんだけど学校の課題で調べていているんだけど」「よかったじゃない、こなたは何故か始末部隊について詳しいから、そっちに聞けばいいんじゃない?」「こなちゃん、詳しいの?」つかさは顔を真っ赤にする。その顔を見たかがみは、つかさをギロリと睨む。「言っとくけど、こなたは私の嫁よ」「むうう…お姉ちゃん…まだこなちゃんに告白していないでしょう!だから私のものになる可能性もあるんだよ!!」「やっぱりね…薄々は感づいてはいたけど、つかさもこなたの事がという事は私たちはは恋のライバルということね」「そういう事だね。」
お互い、笑顔だけど空気は冷たい。「じゃあ、行ってきます」「ちょっと待って!やっぱり私も行くわよ!」「…」「う~ん、せめて連絡くらいくれないかな?」こなたはすごく迷惑そうな顔をしている。「今さっきまで寝ていたのに」こなたは昨日始末部隊仕事から帰って、眠っていたところである。とてもじゃないが現在のこなたは、来客者に対応するという状態ではないからである「あ~あ…髪ぼっさぼっさで」「処で何かよう?」「こなちゃん、始末部隊について詳しく教えてくれる?」「?いいけど?」
こなたはつかさへと簡単に説明をしている。その間にかがみは色々と漫画を読んでいる。ちなみにこなたの説明している内容はめんどくさいのでカットする。「作者あああああああ!!」かがみの声が響き渡る。「で依頼を頼む時はどうするの?」「つかさ…依頼を頼む気?馬鹿みたいに金をかけないと引き受けてくれないみたいだよ」「大丈夫だよ、聞いているだけだから」「う~んとね…依頼を引き受けるときは、この駅周辺に地蔵さんがあるでしょう?」「確かにあるね…7つの地蔵が並んでいるあれの事だよね」人通りがない道の目立たないところに地蔵の事を思い出してつかさは言った。「その中で一つだけ離れている地蔵があるでしょう?そこの前に手紙とその依頼に相応する金を入れるんだよ。そうすればそのあとに誰かがそのお金を持ち去って。始末部隊の所に依頼がたどり着くというわけ」「ただ注意すること、依頼主の顔が見えなかったりすると引き受けてくれないからどうどうと顔を出して依頼を出すこと。あと手紙じゃなくても地蔵の前で始末してほしい人の名前とその理由を言っても一応は引き受けてくれるからそのことも覚えておいてね」「かなり詳しいね。こなちゃん」「色々と調べたからね夏休みの自由研究で」「おいおい、そんなことを調べたのかよ!!」
「…さてと…」かがみとつかさが帰った後、こなたは他のチームメンバーにメールを送った。
そして、ネトゲーを始めた。「あっ…先生だ。」とりあえず先生とメンバーを組みパーティ、狩りに出かける。
その頃、その地蔵の前に一人の人が風呂敷を置いてその場を去る。去った後に風呂敷の置かれた床がゆっくりと下がっていく。そして、それから数分後、元の状態に戻る風呂敷は無くなっていた。
「メールが届きましたご主人さま」「あっ…メールだ、こんな時間帯に誰なんだろう?」こなたは受信ボックスを見てみる。「…せっかくいい所だったのにな」それは出陣の知らせのメールだった。こなたは、全員に抜けるというメールを送り。いろいろと準備をした。「こう連続で出陣だと身も心ももたないよ」そうぶつぶつと文句を言って、外へと出かけた。そして、始末部隊のメンバーが集まる所に到着した。「珍しく、全員揃っているね」ひより、ゆたか、みさお、大泉、みさおの兄のメイン役が揃うのは珍しいことである。「で大泉、今回の依頼の内容は」
倒して倒して日が暮れて…飯を食べりゃあ、倒して倒してまた日が上がる姉さん、姉さんどこいくの?私は、日本の始末部隊、泉こなたと申します「それで今回は…誰をやればいいんだい?」
「今回の内容は、山賊の撃退らしい」「この時代に山賊なんているのかよ」みさおの兄は、依頼内容を聞いて一言。「いるからこそ、この依頼があるんだろう」「しかし、山賊の人数が描かれていないから少し苦労しそうっスね」ひよりが説明不足の点に少し不満をいう。「依頼というものはいつもそういうものさ。」こなたは100万円分の札束のうちに20万円に分けてひよりに投げ渡す。その後に自分の分の20万円を取り、その場を立ち去る。それに続き、大泉、みさお、ゆたかが二十万円ずつ取っていく。
そして彼女たちは大泉が確定した場所へとたどり着いた。「大泉、ここ?」「調べた結果、ここらしいです」「…それではちゃちゃっと済ませるってヴぁよ!!」
みさおは、階段を駆け上り始めた
「まつりお姉ちゃん!!来たよ!!」「顔を隠しているわね。まあ…どっちにしても捕えれば顔を明かせばいいだけの話だけどね」
「実は嫌な予感がするんだよね」みさお以外の残りメンバーは二手に分かれて山の中に潜入する。こなたとひより、ゆたかとみさおの兄である。大泉は、逃げられた時のために入り口地点で待機をしている。
いのりは、何かを取り出した。つかさ製の巫女札を取り出した。そして、山賊の死体に貼る。その死体は立ち上がり、歩きはじめた。別の所でまつりは、魂に自分の力を送る。「行きなさい!!」まつりは、それらの魂に指示を出す。魂たちは木や岩の中へと入る。
みさおは、いつまで経っても誰にも出会わない事で欠伸をした。そこに誰かが現れた。「…よっしゃあ!!標的だな!!」そう言ってみさおは、ゴールテープを取り出した。そして何回も何回もそいつに振る。しかし…いくら攻撃しようとも倒れない。「くっ…効かねえ!?」その標的の姿が完全にわかる。皮膚が少し古くなっているという感じだ。普通の人より何か気持ち悪い感じだ…「にっ人間じゃねえ!!」みさおは、その姿を見るや否や逃げ出した。山賊はその後を追いかける。何を見たというと、体の内部の肉が見えていたり。内臓が飛び出ていたり目がはみ出ていたりしていた。多分、死という非日常を見ない人間は、この姿を見たら吐く。
「この叫びはみさおか?」みさおの兄は、叫び声を聞くと同時に走りだした。「まっ待ってください!!」ゆたかは基本的に運動能力は、メンバーの中でいちばん運動能力が低い。その時である。近くの木がゆたかに向けて倒れ始めた。「えっ?」みさおの兄はそちらの方向へピアノの糸を投げた。
その糸は、その木をつかんだ、つかんだことを確認してみさおの兄は糸を引っ張る。(!?何だ!!この生きているかのような抵抗力は!?)「ゆたかさん!!急いでくれ!!ピアノ糸がいつ切れてもおかしくない!!」ゆたかは安全な所に避難する。倒れる木は、ゆたかの動きに合わせて動いている。
ゆたかは無事に木がどの方向に倒れても問題無いところへ避難した。「…敵は只者ではないという事か…」
「そこに誰かいるだろう?隠れていないで出てきたらどうだ?」大泉が木の裏に向けて声をかける、木の裏から、一人の巫女が姿を現す。多分年齢は、同じか一年くらいしか変わらない。(大泉は中学三年生位)「始末部隊の方々ですね…依頼主です」「…始末部隊を倒すために、依頼を出したという事ですか?」「その通りです、覚悟してもらいます」巫女は、剣を取り出す。いや…剣というより…扇というのが正解だろうか?鋼の扇である。お互いに武器を構える…「…剣道何段だ?」構えからして、少なくともかなりの兵【つわもの】である。大泉は、彼の年齢でとれる最高段位の七段である。【八段以上は世界に数える程度しかいない、それもある程度年をとっていないとならない】「そうだね…とりあえず事実上の実力は三段だけど私の霊力でこの武器は力が上がるから事実上は7段くらいかと思っていいよ」巫女の力か…「ほとんど僕と同じ段とみていいという事か」「なるほど…互角に交わることが出来るという事だね…まあ…それのお陰ですぐにやられるという事はなくなりそうだね」一度剣を交える…「…やっぱり強いな、絶対当たるという自信があったんだけどね」「…こちらも同じ気持ちだよ…間違いなく当たったと思ったんだけどね」お互いの髪の先端が切れて地上へと落ちる。
そしてすぐに剣を数回交える。(まずいな…明らかにこちらの方が押されている。ここは逃げるべきか?いや…こちらの手の内をばらすようで悪いが…この技を使おう)
「どうです?やめてくれませんか?恨み晴らしのためとはいえ人を殺すことはさもなければ私はあなたを斬ってしまいます。」巫女は状況的に勝ちを確信した顔をしている。大泉は、手裏剣を取り出し投げる。「忍法!!影分身の術!!」大泉は、大量に分身をして、巫女に襲いかかる!!「えっ!?えっ!?」巫女は適当に武器を振る。闇雲に振っているのが当然こういう攻撃が当たるわけがない。
その頃、ひよりとこなたのコンビはというと「誰かに付けられているな…同人作家…」「そうっスね、隊長それも二人」ひよりは、自分の武器であるGペンを尖らせたものを取り出した。こなたは軽く拳をゴキリゴキリと鳴らしている。「走るよ!!同人作家!!」二人は走り出した。こなたは仕方なくひよりのペースに合わせて走る。それでもひよりは、そこそこ早いのにこなたとひよりを追いかける。二人の早さもかなりのものである。そして、すぐに横の方向へ飛びだし、追いかけている人達の死角に入る。そして、そこで待機している。その数十秒後に二人の巫女がこなたとひよりの前に現われる。
「!?」「やっぱり待ち伏せされていたじゃない!!」「仕方ないでしょう!!絶対見逃してはならない状況なんだから」ひよりはこなたが溜息したのを見た。「どうしたんッスか?」小声で尋ねる。「友人の姉だよ…やってしまったら、後々まずい事になる」「了解っす!!」ひよりは手持ちの武器を切り替えた。「それは?」「殺さずに済む痺れ薬を沢山塗ったタイプっす、刺さった時にちょっと痛い程度ッスね、それが済めばすぐにダウンしてくれます」「大丈夫?それなりに強そうなんだけど…」「心配ご無用ッス」そう言ってひよりは近くの木を登りはじめた。
その時である。木が大きく揺れはじめた。明らかに有り得ない揺れ方である「おわあ!!」「残念空からの奇襲をしようと思って思っていたんでしょうけどこの周辺の木は私達が操っているから」ひよりはその時に他の木に飛び移る。その木も揺れはじめたので、さらに別の木を移る。「何て身体能力なの!?」まつりは唖然とする。その時である、いのりの後ろから痛みが…「うっ…」ひよりの武器が彼女の背中に刺さったのである。「しっ…しまった…」そう言っていのりはすぐに倒れた。「いのり姉さん!!」そのままひよりはまつりに近付く。まつりは後ろへと下がった。その時、まつりの顔に布がかかる。まつりはそのまま倒れてしまった。「相手が一人という事を忘れるんじゃなかったね…まつりさん」こなたは、そのまま持っていた布をポケットにしまった。そこに大泉がやってくる。「どうしたの?大泉?」「…この依頼は罠だった。一人のやけに剣術がうまい巫女にやられてしまった。」「大泉…それは髪がロング?ショート?」「ショートだ」(なるほどね…ここら辺で有名な霊界遣いというのはかがみ達のところか……私の勘だとかがみは、そのメンバーにいないね…かがみからは特に強そうと言う感じがしなかったし…どちらかと言えばつかさから何か強そうな気があったから何でだろうと思っていたころだったんだよね)
「…じゃあ…私と陸上部は絶対で合ってはいけない人だから逃げ出すために君達で陸上部を探しておいて、私はこの仮面を取られる前に山から下りるよ」「いえ…みさおさんとその兄さんとゆたかさんは戦線離脱をしました…ところでこの二人はどうしましょうか?」「顔を見られたわけじゃないから、毛布でもかけて放置でいいよ」「わかりました」そして…こなたは山を下りた…つかさが待機していない所にそこには髪の長い巫女がいた…(かがみにそっくりさん…ということはこの人がかがみのお母さん?)ゆっくりとこちらの方へとやってくる。その片手にはものすごく長い刀がどれくらい長いかというと、歴史上の人物佐々木 小次郎は長刀物干竿を使い宮本武蔵と戦ったというが、その刀よりも長い。こなたは走り出して、その腰につけている小さな刀を抜きとり奪った。「やるわね…」恐らく…戦わないと逃げられない何回も何回も剣を交えて…
こなたの持っていた刀が地上高く飛び。そして地上へ落ちた。そして、かがみの母親は、そのまま剣をこなたの方に向けながら、ゆっくり彼女の仮面をどけた「!?」かがみの母親は、驚いた顔をする…そして立ち上がって剣を戻した。そしてゆっくりとその場から立ち去った。「?何か分からないけど助かったのかな?」こなたは、仮面をつけなおしてその場から逃げ去った。「…安心しなさい…あなたの事は誰にも言わないから」立ち去り際にこなたに言った一言である。
かがみの母親 みきは、こなたがいなくなったのを確認してぼそりと「ごめんなさい」と言った。
次の日は、いつでも逃げ出す準備をするために鞄には必要最低限の道具を入れていた。これまでの金を貯めた通帳、万が一の時に買っていたヘリコプターは隣の家に隠している…実は隣の家はこなたが購入したものである。他人名義でしかし…その必要はなかった…その日も何事もなかったかのように…学校生活を送れたのである。どういうことだろう…最初は考えはじめた。「お~い、こなた帰るよ!!」「あっ…うん」「今日はゲマズに寄って帰るんでしょう?」「何でわかったの?言っていないのに」「んっ?あんた好みの商品がテレビのCMにあったからねそうなるんじゃないかなと思っていたんだよ」
でも…なぜ言わなかったのかとか…そういう事は考えてもあんまり意味がないと思った、何故なら私は…始末部隊…自分のことなんて…どうでもいいのだから…全ては…日本のために戦うのみなのだから…死ぬ時は、その時に死ねばいい、私の心は…機械なのだから…
続く
かがみは、霊力のすべてを奪われてこの事実を知らない
メンバーはいのり、まつり、つかさの三人またつかさは、歴代の中で一番霊力をもった巫女とも言われている。
「悪いけど…今回の依頼は引き受けたくない…」
「先輩!!そんなの納得がいかないッス!!」
次回「こなたは、警察長官の首を折る事は出来るか?」
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