ID:D3x9n+iA0氏:家族がそろうとき

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「かなた……」 どうしたのかしら、そう君? 「……こなたの育て方、間違ってないよな?」 う~ん。間違っていないと思う。 でも、ゲームして夜更かししてるのは注意したほうがいいかもね。 「はあ……最近、距離が出来たのはどうしてだろう」 こなたももう高校生で大人なった証じゃないのかな。 「もしかして、彼氏」 いいじゃない、彼氏がいたって。あまり、変なのとは付き合ってほしくないけど。 どんな人連れてくるのかしらね。気になるわ。 「認めないぞ」 もう!少し子離れしてください。 「あれ~、お父さんまだ起きてたの?」 「こなた、まだ寝てなかったのか?」 「原稿が描き終わらなくてね」 「そうなんだ」 「あまり、遅くまでやってると目悪くなるぞ」 「眼鏡属性か……悪くないね」 「なあ、こなた。ちょっと、これ見てくれないか」 「何?」 「さっき、撮った写真だよ」 「あの、心霊写真?」 「よーく、見てくれ」 「……ただの心霊写真じゃん。早くどうにかしないと呪われるよ」 「なんとなく、かなたに見えないか?」 「お母さんに?」 「髪の長い女性の姿に見える」 「見えるような。見えないような」 「だろう、きっとかなただよ」 「お母さん、帰ってきたのかな?」 「そうかもしれないな。……久しぶりに一家で撮った写真だよ」 「そうだね」 「でもさ、お父さん」 「何だ?」 「私が消去しようって言ったとき、すぐ消さなかったの?お母さんって分かったの?」 「なんとなくだよ。一緒にいる、そんな感じしたんだ」 「お父さんて、超能力者?」 「かもしれんな。うっつーれ↑」 あなたたちの顔が見たくなった。ううん、本当はさびしいの……だから、帰ってきちゃった。 一緒にいたい。自分の子を育てたい。私って、子不幸ものね。 「さあ、こなた。もう、こんな時間だ。寝なさい」 「お父さんは?」 「もう少し。仕事してから寝るよ」 「そう。お父さんも無理しないでね」 「おうよ」 「おやすみ」 「おやすみ。こなた」 おやすみなさい。 そう君も、早く寝ないと体、壊しちゃうわよ。 「なあ、かなた。いるんだろ?」 え? 「姿を見せてくれよ」 できるなら、そうしたいわ。 「……無理だよな」 ごめんなさい。 「ずっと、一緒だよな?」 ずっと……一緒。あなたの心の中に私はいる。 「ずっと一緒に決まってる」 「俺も寝るか。こなたの友達くるんだっけ。あまり変な父親じゃいられないからな」 こなた、ちゃんと寝てるかしら? 「……とっても、くさいよー」 いったい、どんな夢を見てるのかしら? あら、お腹が出てるわ。ほら、ちゃんとタオルケットかけなさい。 「とっりゃー」 蹴飛ばしちゃダメよ。寝相が悪いのはそう君似なのね。 ちゃんと、かけて寝なさいよ。ね? 「……お母さん、ありがと……」 え?今の、寝言よね? 「くさいくさい」 寝言ね。 さ、私も寝ようかしら。そう君のお布団にお邪魔しちゃおうかな。

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