「先生二人の逃避行」ID:YdHN9tRHO氏

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「ここまで来れば問題ないやろ」 「ですねー」 「でも意外ですよ。黒井先生が俺を連れてどこかに遠出するなんて」 「気ィ許せる同僚がアンタしかおらんからな」 今俺は、黒井先生と京都に来ている。彼女曰く『最近日頃の鬱憤が溜まってな、ちょーっと学校サボりたいんねん』 で、偶然通り掛かった同僚の俺を捕まえて京都へ向かったのだ 「しっかし、良いんですか? 黒井先生。仕事サボっても」 「なぁーに、ひょっこり帰れば大丈夫やろ」 どこからそんな自信が出て来るんだか… ま、折角京都に来たんだし、何処か適当にぶらつくかな 「黒井先生ー」 「どないしたん?」 「俺は適当に京都市内をぶらつきますけど、先生はどうしますー?」 「ウチもついてくさかい、待ってーな」 おっ、走って来る走って来る 「いやーすまんな。無理言うて京都まで」 「いえ、俺はこの日休みを取って暇でしたから」 じゃあ出発するか。目指すは…とりあえず清水寺方面へ向かうか 「え? 先生通勤とちゃうんと…」 「あれはたまたま用事が早く済んで戻る途中だっただけですよ」 えーと…清水寺まであと1km… 「それじゃあ折角の休みを…」 「はい。黒井先生に潰されたと言っても過言じゃないですね」 「そりゃあどういう意味でとったらええ?」 そりゃあ御自由に。そう言うと先生は笑顔に戻り、俺の手を引いて歩き出した 「先生、俺の手を引っ張ってどちらへ?」 「そりゃあもう、あそこしかあらへん」 わかってるけどね。多分だけど 恐らく目指す先は…地主神社 理由は、わかるよね?

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