ID:eBJE1KJR0氏:悶の日

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「ただいま~」 お、兄貴が帰ってきた。 「おかえり、兄貴」 まったく、親友の恋人が実兄ってどんだけなんだ? あれ?兄貴…石鹸の臭い… これって…まぁ、恋人なんだし、まぁ、その、普通、なんだよな/// あれから数時間、全っ然眠れないゼ。 二人の事を考えると、駄目だ~、頭が悶々として目が覚める~ こう言う時は数を数えれば! ミートボールが1個、ミートボールが2個、ミートボールが3個… …ミートボールが…あり?鳥の声が聞こえる…。 結局眠れなかったよ…。はぁ。 顔、会わせ辛いな…。 生憎兄貴は先に出ていて、私は一路学校へ。 「おはよう、みさちゃん」 「おっす」 「お、おはよう、柊、あ、あやの」 しゃべり方もぎこちない。あはははは、しゃれになんねー。 「どしたの?みさちゃん。具合、悪いの?」 「え?いや?そんな事、ねーよ?」 「風邪でも引いたか?なんとかは風邪引かないんだろ?ニヤニヤ」 「だから、なんでもねーってウ゛ァ!」 なんでもなくない、私の靄はどうすれば晴れるんだ? 授業はからきし頭に入らなかった。いつも比じゃないくらいに。 今日の私は絶不調。 帰り際、またあやのが気遣ってくれた。今日で何回目だ? 「な、なんでもねーって。ははははは」 「本当に?みさちゃん、無理してない?」 「私は…いつも通りだって、な?」 ぽん、っと胸を叩いて見せる。 でも、あやのにはお見通しみたいで 「やっぱり変だよ、今日のみさちゃん…」 さすが、幼稚園からの付き合い。隠せねぇ。 しょうがない。 「なぁ、あやの。昨日のデート、楽しかったか?」    「///うん」 顔、赤いゼ、あやの。 「そっか…」 言葉が見当たらない。次は何を言えば良いんだ? 「兄貴、優しい?」 「///うん」 何この青春ドラマ。 まあ、兄貴はいいヤツだし、あやのが恋人なら… あれ?私はどうしたいんだ? 「あああああのさ、昨日、どどどどんなトコ行ってたんだ?」 ついで出た言葉。 「えっ~と、いつもみたいにお買い物して、映画を観て、私、用事があったからそこで別れたの」 「ふ~ん。…え?」 そこから先は?とは聞けなかった。   玉砕覚悟で兄貴に聞いてみた。 「兄貴、映画終わって、あやのと別れたって本当?それからは?」  一度帰ってきた。帰ってきてまた出かけ…た? 「あのさ、香水、つけてたの?なんだか…石鹸の臭い…したんだけど」 家でシャワー浴びたから。…って、マジ? て事は、なんか、勘違い…してた? そんなわけで 「兄貴、あやの…傷つけんなよ」 顔赤いよ、兄貴。 私の靄が段々晴れていく気がする。 お互い幸せみたいだから、まぁいい、のかな。 そんなわけで深夜。 何故かブリ返している、兄貴、あやの…頭が…頭が… 仕方がない。数を数えよう。 ミートボールが1個、ミートボールが2個、ミートボールが3個… (終り)

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