ID:KQpqUFaY0氏:写真

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「おじゃましま~す」 と、泉家に上がるつかさとかがみ。 こなたの部屋に入るなり、二人は少し驚いた。 かがみ「随分散らかってるわね、こなた」 こなた「ごめんね、ちょっと掃除しててね」 つかさ「あ、あれ?こなちゃん、この写真って」 つかさはベッドに置かれた一枚の写真を手に取った。 こなた「うん。アルバムに入ってたの。懐かしいよね」 かがみ「どれどれ?」 10余年程前の話 それは、あるデパート屋上の遊技場での出来事。 「わぁ!パンダさんだ!つかさ乗りたい!乗りた~い!」 二人乗りのパンダを見つけ、幼いつかさは颯爽と走っていってしまった。 やれやれ、と後を追う父母、そしてかがみ。 「私も、乗りたいな」 「ああ。行きなさい。はい、お金。お父さん達は外にいるからね」 「うん♪」 小銭を貰い、かがみも走っていく。 「つかさー、待ちなさいよー」 「もう、つかさったら、お金入れないと動かないのよ?」 「えへへへ」 直情的に動く妹を、仕方ないな、とか思いつつも、かがみの目は輝いていた。 「じゃ、乗ろっか♪」 スローリーに歩行するそれ、そのフィールドには先客がいた。 二人とは違い、一人で熊に乗っている。青い髪の子であった。 笑顔が見えない。二人は思った。 「面白くないのかな?」 二人とはまるで正反対の表情を見せるその子。 いつしかパンダは熊に接近していた。 「ねぇねぇ、楽しくないの?」 声をかけたのはつかさだった。 「えっ」 突然声をかけてびくつくその子。 すかさずかがみがフォローを入れる。 「ごめんね、もう、つかさ、いきなり声かけたらびっくりするじゃない」 「あ、そだね。ごめんね」 「…うううん、楽しいよ?」 笑って見せるが、目が笑っていないと言うか、そんな気がして 「ねぇ、よかったら私達と遊ばない?」 「え…」 突発的なつかさの行動に、再び目を丸くする女の子。 その視線は柵の外に向けられていた。そこには一人の男性がいて、言葉はなかったが 笑顔で首を縦に振っていた。 「うん♪」 あ、笑った。二人はやっとこの子の笑顔を見た気がした。   56 :写真ー4:2007/10/14(日) 21:09:55.60 ID:KQpqUFaY0 熊とパンダを終え、3人は共に行動をした。 もぐら叩きやボール遊び、ビデオゲーム… つかさとかがみはその子、こなたの上手さに驚いていた。 「私、ぜんぜん苦手で、こなたちゃんすごいよ!」 「えへへへ、そんな事ないって」 背後で見守る大人3人。青い髪の男性、そうじろうは涙を堪えていた。 友達作りの苦手な娘が、今、二人の友達と遊んでいる。 カメラを持つ手が震えていた。 時が経つのは速かった。 日も傾きかけた頃、そうじろうは3人の子供達に声をかけた。 「写真を撮ってあげるから、3とも、並んで」 出会いの場所、柵の前で並ぶ3人。 それからまた会うと約束をし、泉家と柊家はそれぞれ別れていった。 「あの子達、鷲の宮神社の子だって。お詣りに行けば会えるかもしれないな」 「うん♪」  娘の笑顔が眩しい。 「そうだ、写真を送る時、手紙も一緒に送ると良い」 「うん!帰ったらすぐかくよ!」 「よし!早速現像だ!」    それから二家族の交流は頻繁に行われた。 そして現在。 「あんたあの頃から伸びてないわよね~」 「なぬ!?」 「お姉ちゃん酷い」  2人は結局掃除を手伝い、一段落終えて談笑していた。 「ねぇ、実はさ、さっき気が付いたんだけどさ」  「?」 「この親子ってさ、みゆきさん達じゃない?」 さりげなく写り込んでいたピンク髪の母子であった。 「あ、眼鏡かけてるわね、この子…空似でしょ、空似」 「でもゆきちゃんだったら凄い偶然だよね~♪」 「あ、そろそろ時間だ」 今日は3人で映画を観に行く予定であった。 「んじゃ、行ってきま~す」 一方都内の某家 「懐かしいですね♪」 みゆきはアルバムを眺めていた。 「あら?この3人、まるで泉さん達みたいです」 写真には髪を結った子、目の細い子、リボンの子が写っていた。 「世の中に似た方が3人いると言います。でも3人も揃うなんて。くす」 その頃、映画館では、つかさが悲鳴を上げていた。  こなた「…(写真に残しておきたい位の怯え様…)」 かがみ「…(知ってて誘ったな…鬼め…)」 つかさ「ひぃぃぃぃん!(おうちに帰りたいよ~!!!)」 ーちなみに、柊家では写真はひっそりと壁にかけられているのでありましたー (おわり)
「おじゃましま~す」 と、泉家に上がるつかさとかがみ。 こなたの部屋に入るなり、二人は少し驚いた。 かがみ「随分散らかってるわね、こなた」 こなた「ごめんね、ちょっと掃除しててね」 つかさ「あ、あれ?こなちゃん、この写真って」 つかさはベッドに置かれた一枚の写真を手に取った。 こなた「うん。アルバムに入ってたの。懐かしいよね」 かがみ「どれどれ?」 10余年程前の話 それは、あるデパート屋上の遊技場での出来事。 「わぁ!パンダさんだ!つかさ乗りたい!乗りた~い!」 二人乗りのパンダを見つけ、幼いつかさは颯爽と走っていってしまった。 やれやれ、と後を追う父母、そしてかがみ。 「私も、乗りたいな」 「ああ。行きなさい。はい、お金。お父さん達は外にいるからね」 「うん♪」 小銭を貰い、かがみも走っていく。 「つかさー、待ちなさいよー」 「もう、つかさったら、お金入れないと動かないのよ?」 「えへへへ」 直情的に動く妹を、仕方ないな、とか思いつつも、かがみの目は輝いていた。 「じゃ、乗ろっか♪」 スローリーに歩行するそれ、そのフィールドには先客がいた。 二人とは違い、一人で熊に乗っている。青い髪の子であった。 笑顔が見えない。二人は思った。 「面白くないのかな?」 二人とはまるで正反対の表情を見せるその子。 いつしかパンダは熊に接近していた。 「ねぇねぇ、楽しくないの?」 声をかけたのはつかさだった。 「えっ」 突然声をかけてびくつくその子。 すかさずかがみがフォローを入れる。 「ごめんね、もう、つかさ、いきなり声かけたらびっくりするじゃない」 「あ、そだね。ごめんね」 「…うううん、楽しいよ?」 笑って見せるが、目が笑っていないと言うか、そんな気がして 「ねぇ、よかったら私達と遊ばない?」 「え…」 突発的なつかさの行動に、再び目を丸くする女の子。 その視線は柵の外に向けられていた。そこには一人の男性がいて、言葉はなかったが 笑顔で首を縦に振っていた。 「うん♪」 あ、笑った。二人はやっとこの子の笑顔を見た気がした。   熊とパンダを終え、3人は共に行動をした。 もぐら叩きやボール遊び、ビデオゲーム… つかさとかがみはその子、こなたの上手さに驚いていた。 「私、ぜんぜん苦手で、こなたちゃんすごいよ!」 「えへへへ、そんな事ないって」 背後で見守る大人3人。青い髪の男性、そうじろうは涙を堪えていた。 友達作りの苦手な娘が、今、二人の友達と遊んでいる。 カメラを持つ手が震えていた。 時が経つのは速かった。 日も傾きかけた頃、そうじろうは3人の子供達に声をかけた。 「写真を撮ってあげるから、3とも、並んで」 出会いの場所、柵の前で並ぶ3人。 それからまた会うと約束をし、泉家と柊家はそれぞれ別れていった。 「あの子達、鷲の宮神社の子だって。お詣りに行けば会えるかもしれないな」 「うん♪」  娘の笑顔が眩しい。 「そうだ、写真を送る時、手紙も一緒に送ると良い」 「うん!帰ったらすぐかくよ!」 「よし!早速現像だ!」    それから二家族の交流は頻繁に行われた。 そして現在。 「あんたあの頃から伸びてないわよね~」 「なぬ!?」 「お姉ちゃん酷い」  2人は結局掃除を手伝い、一段落終えて談笑していた。 「ねぇ、実はさ、さっき気が付いたんだけどさ」  「?」 「この親子ってさ、みゆきさん達じゃない?」 さりげなく写り込んでいたピンク髪の母子であった。 「あ、眼鏡かけてるわね、この子…空似でしょ、空似」 「でもゆきちゃんだったら凄い偶然だよね~♪」 「あ、そろそろ時間だ」 今日は3人で映画を観に行く予定であった。 「んじゃ、行ってきま~す」 一方都内の某家 「懐かしいですね♪」 みゆきはアルバムを眺めていた。 「あら?この3人、まるで泉さん達みたいです」 写真には髪を結った子、目の細い子、リボンの子が写っていた。 「世の中に似た方が3人いると言います。でも3人も揃うなんて。くす」 その頃、映画館では、つかさが悲鳴を上げていた。  こなた「…(写真に残しておきたい位の怯え様…)」 かがみ「…(知ってて誘ったな…鬼め…)」 つかさ「ひぃぃぃぃん!(おうちに帰りたいよ~!!!)」 ーちなみに、柊家では写真はひっそりと壁にかけられているのでありましたー (おわり)

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