ID:lUy > 9Mql0氏:タイトル不明

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もう私は生きていけない… いつもとろくてドジばかり、そのせいで私はクラスの子達から陰湿ないじめを受けていた。 姉には相談できなかった、心配なんかかけたくなかった… ちょうど家の近くにがけがあった。あそこから落ちればまず命はないだろう。 そして今私はそのがけの前に立っている。手には今日クラスメイトにやられた中傷の落書きだらけのノートを持って… 最後のページには遺書と姉に対する感謝の気持ちを書いた。これが証拠として扱われるだろう。 このままじゃとても浮かばれない…私を今までいじめてきた奴らに抵抗したい… だけど非力な私にはこんなやり方しか思いかばなかった。あまりにもちっぽけな自分を再確認し、私はさらに死にたくなった。 もう思い残すことはあるまい、私はがけにすっと足を運んだ。 落ちるのは思っていたよりも簡単だった。体がふわっと宙に浮く。 だが非常なことにこの瞬間、姉や友達と過ごした大切な日々の記憶がよみがえってきた。 このまま思い出さなければ楽にいけたかもしれないのに… 一気に自殺が現実味を増してきて私は死ぬのが怖くなった。皆に、姉に会いたくなった。もうすでに遅かったが… やだ、いやだいやだまだ死にたくない!! そう思い体をくねらせたせいで微妙にバランスが崩れ、軌道が変わる。そしてその先には… グサッ!そばにあった大木の枝が私のお腹を貫いた。うそっ…こんな…こんなことが… そして一瞬の間をおき激しい痛みが私を襲う。 どうして?神様は私を楽に死なせてくれさえしないの?こんな仕打ち、ひどすぎる… 口から苦しみのあえぎ声が血反吐とともに漏れる。痛みはだんだんと増していく。 そうか、私が死ぬことで誰かに悲しみを与えることなんて考えてなかった…きっとこれは自分勝手に死のうとした私への罰なんだ… どこからか姉が私を呼ぶ声が聞こえる。ついに幻聴まで始まったか、私ももう終わりかな…死ぬ前にお姉ちゃんにありがとうといいたかったよぉ… 「つかさ!大丈夫!」 はっと目を覚ますとそこはいつもの寝室。姉が心配そうな顔でこちらを見つめている。 お腹は…なんともないようだ。 「あんたうなされてたわよ、大丈夫?」 夢…そうか夢だったんだ…良かった…本当に良かった! 「お姉ちゃん!!」 私はがばっと起き上がると強い力で姉を抱きしめた。もう一生離さないというぐらい強く… 「どうしたの?怖い夢でも見た?」 私は夢の内容を語った。自殺する夢なんてばかげてると思われるかもしれなかったが姉は自分の話を真剣に聞いてくれた。そして言った。 「本当に夢でよかった。でも現実でそんなこと絶対にやらないでよ?」 もちろんそんなことやるわけない、嫌な夢だったけどきっとこれは私に命の大切さを教えるために神様が見せてくれた夢なんだと私は思った。 「じゃあ指切りしましょ、もうこんなこと二度とやらないって」 私は姉と指切りをした。もう…こんなことは…二度と…… 私は言った。「ありがとう!」 がけ下で私が発見されたのは私が落ちてすぐのことだった。第一発見者は私の姉だった。 姉の発言によるとお腹が裂け苦しかったはずなのに私の表情はすごく和らいでいて、 手はなぜか小指を立て、まるで指切りをしたかのような形になっていたとの事だ…

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