ID:bvWSEbU0氏:既成事実?

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「ふんふんふ~ん♪は~、良い湯だ♪」 風呂は命の洗濯、 そうと言わんばかりに、そうじろうは湯船に肩まで浸からせ、 一時の悦楽に目をとろけさせた。 程よい湯加減、まるで身体が融解していくような、 そんな心地よさの中、そうじろうはふと戸を叩く音を聞いた気がした。 時刻は朝の4時、誰もが寝ている時間。 こなたが起きていたのか、ゆたかを起こしてしまったのか、それとも空耳か、 耳を凝らして戸の方に目を向けると、確かに曇り硝子の向こうに人影があった。 「こなたか?ゆーちゃんか?」そう問う前に、 「あの、おじさん、良いですか?」 硝子の先から声がかけられた。 「ああ、ゆーちゃんか、どうしんだい?」と、返事をする間もなく戸が開くと 「…え!?ちょ!?ゆーちゃん!?」 そこにはゼッケンも生々しい、ゆたかのスク水姿があった。 両手を太腿の辺りでもじつかせ、伏せ目がちにゆたかは言う。 「あ、あの、日頃お世話になってるお礼に、お、お背中を流そうかと…」 どこに視線を合わせれば良いのか、ゆたかはきょろきょろと眼を泳がす。 一方そうじろうは、羞恥に悶えるゆたかを舐めるように見つめていた。 「背中をって、こんな時間にか?それにその格好…」 「夜早いせいで、つい早く起きてしまって…」 「まだ眠くないのかい?」 「はい!」 と顔を上げるも、またすぐに逸らしてしまう。 「まさか…こなたか?」 押し黙るゆたか。 何をヤらせてるんだ、と、半ば呆れつつも、内心そうじろうは大いに喜び、勇んでいた。 姪のスク水!生スク水!お背中流し隊!こなたGJ!!! ぷちりと弾け、そうじろうは言う。 「そ、それじゃあ、折角だから、お願いしちゃおうかな~」 嬉々と湯船から上がるそうじろう。 その様をノーカットで見てしまい、ゆたかは蛸の如く顔を赤らめた。 「はははは…すまんすまん…」 顔をしかめ、ゆたかはそうじろうの背後で身支度を整える。 と言ってもアカスリにソープをまぶすだけだったが、しかし、 「いきますよ?」 「おう!頼む!」 「えい!とりゃ!」 背中を擦る感触がいつものそれとはまるで違っていた。 ゆたかが擦っているのだから、力の加減、擦り方、どれも違うは当たり前だったが、 そもそもアカスリの感触には思えないし、アカスリにしては厚すぎる、 何か幅の広い、別の何かに何かを包ませ、擦ってる、そんな感触。 「ゆーちゃん?」 「はっ…はひぃ…」 声が耳元で聞こえてくる。この感触、昔味わった覚えのある感触、そう! そうじろうは思い出した。 かなたと一緒にお風呂に入って、無理矢理お願いした『サービス』 「ま、まさか…ゆ~…ちゃん…?」 恐る恐る振り向くと、そこには、 ソープを全身に塗りたくった、ゆたかの姿があった。 「うわぁぁぁ!!!」 はっと目を見開き、半身を起こすそうじろう。 「!?ゆ、夢!?」 素晴らしく淫靡で、それでいて人として駄目な夢。叔父として最低な夢。 胸ときめかせていたそうじろうは、自己嫌悪3、悔しさ7の割合で現実を認識していた。 「はは…夢か…夢…か…」 がっくりうなだれると、薄暗い中で、部屋の状況がじわりと視界に滲んできた。 そこでそうじろうは妙な違和感を覚えた。 部屋の内装、そからかしこに置かれたファンシーグッズ、どれも自分の部屋にはない代物。 「ここ…俺の部屋じゃない…?」 当然見覚えはあるし、しかし、あり得なかった。 そしてもう一つ、確かな、それでいて不可解な感触。 左手を握る、小さなそれは、まるで、横に誰かがいる様な、 そうじろうは恐る恐るその方に目を向けると、 「…おはようございます、叔父さん」 布団から半分だけ顔を除かせた、ゆたかが、そこにいた。 「えへへへへ♪」 「…う…そ…」 「…どういう…事?…お父…さん…?」 そうじろうの声と、叫びを聞いてやってきた、こなたの声が、重なった。 おわり。

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