京太郎「え?奈良にヘルプですか!?」

バイト先の店長「ああ、私の知り合いが旅館をやっているんだがどうも最近人手が足りないらしくてな、須賀君行ってくれないか?冬休みの間だけでいいんだ私の顔を立てると思ってさ」

京太郎「はぁ…。わかりました…」

店長「すまんね」


奈良

電車の中

京太郎「奈良は遠いなー」

京太郎「しかし、この電車なんで女の人ばっかりなんだろ…」

キャハハウフフ

京太郎「みんな可愛いな…いいなー、俺もあんな可愛い子と付き合いたいよ…」

「あの…」

京太郎「え、あ、はい」

「ここ、相席してもよろしいですか?」

京太郎「あ、はい、どうぞ…」

「すみません…他は…なんだか座りにくい雰囲気なんで…」

京太郎「あはは、ですよね…なんかみんなカップルみたいですよねー女の子同士の…」

「ええ、私もそう思います…」

京太郎「旅行ですか?」

「え?あ、いや、ちょっとバイトです」

京太郎「え?住み込みかなんかですか?結構な荷物ですけど」

「ええ、知り合いに頼まれまして、旅館でひと月くらい住み込みで…」

京太郎「え?それってもしかして…松実旅館ってところじゃないですよね?」

「え!?はい、そうじゃけど…」

京太郎「奇遇ですね。自分もそこでバイトなんですよ」

「ほんまですか!?」

京太郎「ええ、あの広島の方ですか?」

「え、そうじゃけど…よくわかりましたね」

京太郎「知り合いに広島弁の人がいるんで」

「ほうかぁ…なら、これからは地元言葉で喋らせてもらいますけ」

京太郎「はい、あの、お名前伺ってもいいですか?あ、自分須賀京太郎って言います」

「佐々野いちごです。ほーかー、奇遇じゃなぁ、電車の中でこれから一緒に働く人と出会うなんてなー」

京太郎「ですね、佐々野さん、これからよろしくおねがいします」

いちご「こちらこそよろしくおねがいします」


「あちがーあちがー」

京太郎「あ、着きましたね、降りますか」

いちご「ほうじゃの」

ドドドドド

京太郎「うおぉ!みんなここで降りるのか!」

いちご「すごいのぉ…」


駅前

京太郎「さて、行きますか」

いちご「じゃの」

歩く

京太郎「結構な田舎ですねー」

いちご「じゃのー、うち結構好きですわ、須賀君はどうじゃ?」

京太郎「自分は地元と変わらないって印象ですかね、あ、長野なんですよ」

いちご「長野かー行ってみたいのー」

京太郎「いや、なにも無いですよ長野なんて」


いちご「あ、あれじゃないですか松実旅館」

京太郎「おお、おっきいですね結構」

いちご「ほうじゃの」

京太郎「あー、なんか緊張してきたなー」

いちご「うちもじゃ…ちゃんと出来るかのぉ」

京太郎「大丈夫ですよ、佐々野さん可愛いし」

いちご「ほぇ、可愛さは関係ないじゃろ…嬉しいけど…」

京太郎「はは、すみません」

いちご「じゃあ、行こうか」

京太郎「はい」


旅館内

京太郎「すみませーん」

「はーい」


玄「はい、いらっしゃいませ!松実旅館へ…ようこそ…」

京太郎「あ、すみません、自分たち今日からここで働くことになりました須賀京太郎と…」

いちご「佐々野いちごです」

玄「あ、あぁ…びっくりした…。お待ちしてました、すみません、無理に来ていただいて」

京太郎「?びっくりですか?」

いちご「?」

玄「いえ、なんでもないです、じゃあとりあえず上がってください」

京太郎「あ、はい、」

玄「そこにお部屋があるんで少し休んでください」

いちご「あ、わかりました…」


お部屋

京太郎「なんか、あの人歯切れが悪かったですね…」

いちご「じゃのぉ…」

京太郎「自分、なんだか不安になってきたんですけど…」

いちご「うちもじゃ…」


京太郎「あれ?こたつがある」

いちご「ほんとじゃ」

京太郎「入っていいのかな…」

いちご「…。寒いし…入ろうかの…」

京太郎「そうですね…」

おこたIN

こたつ「ふにゃ!」

京太郎「えっ!?」

いちご「なんじゃ!?」

宥「ふぇー痛いー」

いちご「こ、こたつの中から人が出てきた!」

京太郎「うわっ!すみません!まさか中に人がいるなんて!」

宥「あ、ごめんなさい…私…寒がりなんで…中でぬくぬくしてたんですけど…ここ、皆さんが使うところなんで…そんなあやまらないでください」

京太郎「寒がりと言っても流石に熱くないんですか?設定最強になってますけど…」

宥「うん、私にはこれくらいがちょうどいいんだー」


宥「あ、もしかしてお手伝いに来てくれた人ですか?」

京太郎「あ、はい、長野から来ました須賀京太郎です」

いちご「私は広島から来ました佐々野いちごです」

宥「あらあら、遠いところありがとうございます、私は松実宥って言います、ここの娘です。」

宥「ごめんなさいね、本当なら私が頑張らなきゃいけないのにこの時期は寒いから私ほとんど何もできなくて…それでお手伝いを頼んだんだ…」

いちご「そこまで寒がりなんですか」

宥「うん、去年は頑張ったんだけど、低体温症で倒れちゃって…」

京太郎(シベリアじゃないんだから…)

いちご(ここは北極かいの…)

宥「だから玄ちゃんに、あ、さっき会ったと思うけど私の妹の松実玄ちゃんに色々負担がいっちゃってね…」

玄「大丈夫だよおねーちゃん!」ガラッ

宥「玄ちゃん…」

玄「先程は失礼しました。当松実旅館の女将代行の松実玄です、須賀さん、佐々野さん、遠いところありがとうございます」

京太郎「あ、はい、」

いちご「あの、それで仕事はいつから…」


玄「今日は一応机上研修ってことでおねーちゃんと色々話してください、お仕事は明日からになります、それと、担当は須賀さんは厨房、佐々野さんは配膳ってことになるます」

京太郎「はい」

いちご「わかりました」

玄「じゃあ、おねーちゃん、あとよろしくね」

宥「うん、玄ちゃん…ありがとう」

玄「うん、じゃあ、また夜にでも」ピシャ

一同「…」

宥「じゃあ、みんなでみかんでも食べようか」

いちご「え?」

京太郎「いいんですか?研修とかしなくて」

宥「うん、仰々しく聞こえたかもだけどうちのお客さんは細かいことは気にしない人ばかりだし、それに二人共仕事出来そうだから大丈夫だよ」

京太郎「はぁ…」

宥「うん、じゃあみかんたべよー」

いちご(大丈夫かな…)

宥「おいひー」



玄「ごめんなさい、部屋が余ってないんで須賀さんと佐々野さんは相部屋になっちゃうかもなんだけど…」

京太郎「そうなんですか…」

いちご「わかりました」

京太郎「いいんですか?自分一応男なんですけど…」

いちご「須賀さんは紳士っぽいから大丈夫なんじゃろ?」

京太郎「はぁ…そう言って貰えるなら…」

玄「じゃあ…この部屋でお願いします、明日は4時半に起きてください、では、おやすみなさい」ピシャ

宥「じゃあ、私も部屋に戻るね…お布団はそこに入ってるから…おやすみなさい…」ぴしゃ

いちご「…。寝ますかの」

京太郎「…。はい。」


消灯

いちご「…」

京太郎「…」

いちご「眠れんのぉ…」

京太郎「あー、自分もですよ…」

いちご「ふぅむ…」むくっ

京太郎「なにするんですか?」

いちご「ちょっとお花を積みに行ってくるだけじゃ…」ガラッ

京太郎「ああ、」

京太郎「…」

京太郎「緊張してんのかなーやっぱ…」

京太郎「佐々野さん、かわいいよなー、宥さんも玄さんもかわいいし…」

京太郎「あんな可愛い彼女ができたらなー」

京太郎「はぁ…」


ガラッ


いちご「…」

京太郎「?どうしたんですか?なんだか出ていった時と雰囲気が…」

いちご「須賀君…」

京太郎「はい…?」

いちご「うちらはとんでもない所に来てしまったかもしれんの…」

京太郎「え?どうしたんですか急に…」

いちご「…。須賀君もお花を積みに行ってくればわかるよ…」

京太郎「?」


京太郎「どうゆうことですか?」

いちご「…。いや、やっぱり寝ようか…おやすみ…」

京太郎「なんですかそれ…」

いちご「どうしても気になるなら行ってみ…私は寝る…」

京太郎「…。じゃあ、ちょっと行ってきます…」むくっ

いちご「…。」

京太郎「?」ガラッピシャ


廊下

京太郎「うわ…結構暗いな…」

京太郎「えーっとトイレはあっちか…」トテトテ

京太郎「…」トテトテ

「…!っ!!!」

京太郎「ん?なんか聞こえたか?」トテトテ

「ぁっ…!っ!!!」

京太郎「あれ?こっちからも…」トテトテ


トイレ

京太郎「さて、」

「ぁぁぁぁっ!!!」

京太郎「え?」

「んぁ!ぁぁっ!」

京太郎「この…声って…」

「…!」

京太郎「…。そういう事ね…」


部屋

京太郎「…」ガラッピシャ

いちご「…。どうじゃった…?」

京太郎「男には若干きついかもしれません…」

いちご「…。うちを…襲わんでな…」

京太郎「…。寝ましょう…」

いちご「じゃの…」


翌朝 

宥「おはようございますー」

京太郎「あ、おはようございます」

いちご「おはようございます」

宥「玄ちゃんが準備できてるようなら厨房に来て欲しいって」

京太郎「あ、はい、行きますか佐々野さん」

いちご「じゃの」


厨房

玄「あ、二人共おはようございます」

二人「おはようございます」

玄「朝食の準備するから二人共お願いね」

二人「はい」


玄「それじゃあ、配膳は私と佐々野さんでやってくるんで須賀君は洗い物とかお願いね」

京太郎「はい」

玄「あ、それと…須賀君はできるだけ表に出ないようにね」

京太郎「あ、はい」


配膳中

いちご「失礼します、朝食をお持ちしました…」ガラッ

「あ、はーい」

「うっわーおいしそーやなーりゅーか」

「せやなー」

いちご「ごゆっくり…」ピシャ




いちご「失礼します、朝食をお持ちしました…」ガラッ

「わぁ…綺麗な盛り付けですね」

「美穂子のほうが可愛いわよ」

「もう////」

いちご「…。ごゆっくり…」ピシャ


いちご「…。なんじゃ…この旅館…」



いちご「失礼しますお食事をお持ちしました」ガラッ

「すっえはらちゃーんごはんやでー」

「はいっ」プルプル

「えい」強

「んぁあっ!」ブルブル

いちご「失礼しました…」



いちご「失礼しますお食事を…」ガラッ

「あっ///」

「ひ、姫子///」

「なーに?女中さんに見られて恥ずかしいの?」

「ぁんっ///」

いちご「ごゆっくり…」ピシャ


いちご「…。なんじゃ…なんなんじゃ…ここ…」



京太郎「あー、疲れた…」

いちご「…」

京太郎「佐々野さん、どうかしたんですか?ずっと元気ないですけど…」

いちご「…。須賀君は見てないと思うけど…ここのお客さん…多分みんなカップルなんじゃよ…」

京太郎「へ?」

いちご「しかも…女の子同士の…」

京太郎「え?」

いちご「しかもヘビーなのがおおい…」

京太郎「そ、そうなんだ…」

いちご「…。昨日の夜…聞いたと思うけど…。どのお客さんたちも四六時中…してる…ような気が…」

京太郎「そ、そうなんだ…」

いちご「…。独り身には…案外辛いけぇ…」

京太郎「そうなんだ…」

いちご「…」


いちご「なぁ…須賀君…」

京太郎「はい…」

いちご「彼女とかおる?」

京太郎「へっ?」

いちご「ねぇ…どうなんよ…」

京太郎「(顔が近くなった…)あー、ぼしゅーちゅーですけど…」

いちご「ほーなんか…」

京太郎「はい…(この流れは…)」

いちご「じゃったら…ちゃちゃのんと…どうや?」

京太郎「え?あ、はぁ…」

いちご「あんなん魅せつけられたら…うちかて我慢でけんのじゃ…じゃから…のう…」

京太郎「…。後悔は…しませんよね?」

いちご「うん…。」

京太郎「わかった…じゃあ…」チュ

いちご「んっ…」

京太郎「…。」スッ

いちご「んぁ…」

京太郎「濡れてるね…」

いちご「…。はずいから…言わんといて…あっ」クチュクチュ

京太郎「…」手マン

いちご「あえっ!?あっ!ああっ!んんっ!」ビクンビクン



部屋の外

玄「…。」


数分後

いちご「ふぅ…」

京太郎「…。佐々野さん…すごく良かった…」

いちご「いちごって呼んで…」

京太郎「じゃあ、俺のことも、京太郎って呼んでくれ」

いちご「うん、京太郎…」

京太郎「なぁ、いちご」

いちご「なぁに?」

京太郎「もし…さ、バイト終わってさ…その時お互いがどんな気持ちになってるかはわかんないけどさ…」

いちご「うん…」

京太郎「互いが一緒にいたいと思ってたら…俺…大事にするよ…」

いちご「なんじゃそれ…まぁ…そうじゃの…今のは…恋人同士のそーゆーのとは違うしの…まぁ…先は長いし、そん時決めよーかの」

京太郎「ああ、」

コンコン ガラッ

玄「こんばんわー」


玄「佐々野さん、ちょっといいかな?」手招き

いちご「え?あ、はい」

玄「ごめんね、こんな時間に」

いちご「いえ…」

玄「あ、須賀さん、今朝も言ったけど…あまり出歩かないでくださいね」

京太郎「あ、はい」

玄「では…」バタン…



その夜、いちごは部屋に戻らなかった。



翌朝

京太郎「…。やっぱり、戻ってないな…いちご…」

宥「おはよー」ガラッ

京太郎「あ、おはようございます」

宥「寒いねー朝は特に…あれ?佐々野さんは?」

京太郎「あの…実は昨日の夜、玄さんに連れられて行ったっきり戻ってこないんですよ…」

宥「へぇ…そうなんだ…」

京太郎「どうしたんですかね…」

宥「うーん、私は何も聞いてないけど…」


玄「おはようございます」ガラッ

京太郎「あ、おはようございます」

宥「あ、玄ちゃん。佐々野さんはどうしたか知ってる?」

玄「佐々野ですか?うーん、残念ですけど…昨日の夜…帰りました」

京太郎「え?そんなまさか!」

玄「うん…なんでも急用ができたとかで…」

玄「須賀さんによろしく伝えてくださいだそうです」

京太郎「そうなんですか…残念です…」

宥「…」

玄「じゃあ、今日もよろしくおねがいしますね、須賀さん」

京太郎「あ、はい…」


その日の仕事は、全く手につかなかった。

帰っただって?信じられるかそんな話。

大体荷物だって部屋に置きっぱなしなんだぞ?

何か…あったんだきっと…。

玄さんの言葉…果たして信用できるのか…。


玄「あ、須賀さん。」

京太郎「あ、はい」

玄「休憩にしてください」

京太郎「わかりました」


部屋

宥「あ、須賀さん…休憩?」ぬくぬく

京太郎「はい…」

宥「さ、おこたに入ってあったまって、あ、お茶いる?あとおせんべいもあるよ」

京太郎「いただきます…」

宥「はい」ニコ

京太郎「あ、どうも…」

宥「…。元気、ないね…」

京太郎「…。はい」

宥「佐々野さんの事…だよね?」

京太郎「はい…。玄さんは…帰ったって言いましたけど…そこにある通り…荷物はそのままなんですよ…だから、自分にはどうしても腑に落ちなくて…」

宥「そう…。」

京太郎「…。」

宥「ねぇ、須賀君」

京太郎「はい…」


宥「今夜…私ここにくるから…起きててもらっていいかな?」

京太郎「え、あ、はい」

宥「うん」

京太郎「…。」




宥「こんばんわ…」ガラ

京太郎「あ、こんばんわ…」

宥「ごめんね…疲れてるのに…」

京太郎「いえ…あの…」

宥「訳は…多分もうすぐわかるから…」

京太郎「はぁ…って!!!」

宥「私を…温めて…」

宥さんが服を脱ぎだした

京太郎「あ、の…」


宥「うぅ…寒い…」ブルブル

京太郎「な、なにしてるんですか!早く服着てください!」

宥「いいの…。必要なことだから…さぁ…私を…抱いて…」

京太郎「いきなりそんな事言われても…」

宥「いいから…おねがい!」

京太郎「…。(おっぱいが…すごい…)

宥「お願い…。はやく…さむいの…」

京太郎「…。わかりました…」スッ

宥「んっ…手…冷たい…」

京太郎「すみません…布団の中で…」

宥「うん…」

京太郎(うわぁ…すごい…ちょっとむちむちしてて…)

宥「んっ…」

京太郎「まだ…寒いですか?」

宥「ん…少しあたたかくなってきた…」


京太郎「入れ…ますね…」

宥「うん…来て…」

ズボーン

宥「んあぁああぁぁあッ!あっ!ああっ!」ギシギシ

宥「んんんっ!ああああっ!」ギシギシ

京太郎「ハァハァ…」

宥「しゅごい!暖かいっ!ああっ!」

京太郎「ハァハァ…」


玄「…。」



数分後

宥「ん…」

京太郎「宥さん…すごく…よかったです…」

宥「うん…私も…暖かかった…」


宥「…。あのね…須賀君…」

京太郎「はい…」

宥「多分、この後私は玄ちゃんに連れて行かれるから…私たちの後をつけてきて…」

京太郎「え?」

宥「ここはね…女の子同士しか幸せになれないところなんだ…だから…須賀君とエッチをした私はこれからある所に連れて行かれるかもなんだ…」

京太郎「はぁ!?」

宥「昨日…須賀君…佐々野さんとエッチしたでしょ?」

京太郎「え?」

宥「だからきっと玄ちゃんが…連れて行ったんだと思うんだ…」

京太郎「ど、どこにですか?」

宥「わからない…いつの頃からか…玄ちゃんはおかしくなったんだ…この旅館を女の子同士の為の旅館にして…男の子に媚びる女を…滅ぼすって言ってたこともあった…だからきっと佐々野さんは…」

京太郎「なんですか!それ!」

宥「私は…このとおりこの旅館にとって何の役にも立たない…ここもね…潰れかけだったんだ…でもね…玄ちゃんのお陰で…お客さんがいっぱい来るようになって…」

宥「私は…知ってたんだ…玄ちゃんが…悪いことをきっとしてるんだろうなって…」

宥「でも…私には何も出来なかった…だから…須賀君…。玄ちゃんを…」


玄「おねーちゃん」ガラッ

宥「あれ?玄ちゃん、どうしたのこんな遅くに」

玄「おねーちゃんこそこんな時間にどうしたの?」

宥「あ、手袋忘れちゃってね…これないと寒くて眠れないんだ…」

玄「ふーん…」

京太郎「あの…」

宥「じゃあ、須賀さん、おやすみなさい、夜分遅くごめんね」

京太郎「あ、はい…」

玄「…。須賀さん…。くれぐれも…外に出ないでくださいね…」

京太郎「あ、はい…」

玄「では、明日…」ピシャ…


廊下

宥「…」

玄「ねぇ…おねーちゃん…」

宥「えっ!?」びくっ

玄「さっき…あの男と…寝たでしょ?」くるっ

宥「あっ…玄ちゃん…」びくびく

玄「おねーちゃんは…そんな事しないと思ってたのに…残念だよ…」

宥「く、玄ちゃん…もう…辞めてよ…佐々野さんも…玄ちゃんが…」

玄「んー?おねーちゃん…何のことかな?私は…そんな酷いことしないよ…そう…あんなこと…私にはできないよ…ウフフフ…」

宥「玄ちゃん…」

玄「おねーちゃん…残念だよ…本当に残念…。おねーちゃんは私を裏切ったりしないと思ってたのに…」すっ

宥「玄ちゃん!やめて!」

どんっ!

バタ…

玄「…。ウフフフ…」


京太郎「宥さん!」

玄「!?」

京太郎「玄…なんてことを…」

玄「あーあ、あれほど出るなって言ったのに…」すっ

京太郎「どうしてこんなこと…」

玄「あんたたち男が悪いのよ…男なんて…」ぶんっ

京太郎「ぐあっ!」

玄「ここは…女の子の希望なんだよ…」

京太郎「…」


京太郎「うん…っつ…」

頭が痛む…玄さんに殴られたためか…

京太郎「ここは…」

座敷牢のような所に入れられたようだ…

京太郎「おーい誰かいないかー!?」

「男が入って来るなんて珍しいね…」

京太郎「あ、自分須賀京太郎って言いますそっちはどちらさんですか?」

「新子憧です」

京太郎「あの…ここはどこなんですか?」

憧「さぁ…多分、松実旅館のどこかだとは思うけど…須賀さんはなんでここに入れられたんですか?」

京太郎「俺は…宥さんを追ってたら…玄さんに殴られて…そうだ!宥さんを!松実宥さんはここにはいないんですか!?」

憧「宥姉が…そう…須賀さん…ひょっとして宥姉とエッチしたんだ」

京太郎「え、あ、まぁ…」

憧「そっか…そういえば佐々野って子が昨日入ってきたけど、関係ある?」

京太郎「え?やっぱりいちごも…」


憧「うわぁ…二股ですか…」

京太郎「いや…いちごとは…本気でしたけど…宥さんには…頼まれたんだ…玄さんを止める為にって…」

憧「ふーん」

京太郎「新子さんは…どうしてここに…」

憧「私も男と寝たんですよ…そしたら玄の逆鱗に触れたってところかな」

京太郎「そうなんですか…あの…ここにはどのくらい…」

憧「…。今日は何日?」

京太郎「えっと…1月8日ですけど…」

憧「あー、そーなんだ…じゃあ…3ヶ月くらいかな…」

京太郎「えっ!?」

憧「私達…もう出られないかもね…」

京太郎「そんな…、あ、そういえばいちごはどこに…」

憧「さぁ…昨日入ってきて直ぐに玄に連れて行かれたけど」

京太郎「そう…ですか…」

憧「もう…生きてないかもしれないよ…」


がちゃ…

玄「やっほー憧ちゃん」

憧「玄…」

玄「今日もちゃんとご飯残さず食べてね、はい」

憧「ねぇ…玄…」

玄「うん?」

憧「そっちに入った人から聞いたんだけど…宥姉も…ここに入れたの?」

玄「え?あははーおしゃべりだなー、コレだから男は…」

憧「ねぇ…。どうなのよ…玄…」

玄「おねーちゃんは特別だからね…特別室にごしょーたいしたよ…」

憧「…。あと、昨日入ってきた子は?」

玄「昨日?ああ、あの佐々野って子ね…あの子は…ね…憧ちゃんやおねーちゃんみたいに特別扱いできないから…」

憧「…。」

玄「なーに憧ちゃん?その目は?」

憧「え?」


玄「その反抗的な目はなんだっつてんだろーが!」ガシャーン

憧「ひっ…」

玄「男に媚びることしかできねー雌豚のくせに生意気だよね?」

玄「あーあ、憧ちゃんはいつかきっとわかってくれると思ったけど…残念だよ…」

憧「玄…」

玄「あ、そーだ。お仕置きが必要だよね…」

憧「玄!どうしちゃったのよ!目を覚ましてよ!」

玄「うーん、あ、そーだ、ショーに出せばいいんだー」

憧「え」

玄「そうだそうだ、最初からそうすればよかったんだ。ちょうど相手もいるしねー」

憧「なに…言ってるのよ…玄…」

玄「あこちゃーん。これから楽しい楽しいショーに出てもらいまーす」ガチャ

憧「ひっ」

玄「おとなしくしてねー、おとなしくしないと流石に憧ちゃんと言えど私何しちゃうかわかんないから…」ぐっ

憧「いやっいやあああ!!!」バタン


京太郎「ちょ!ちょっと!玄さん!」

玄「ん?なにかな?須賀さん」

京太郎「ここから出してください!みんなを開放してください!」

玄「あはは、自分の立場をわかってないみたいだね…」

京太郎「憧さん…嫌がってるじゃないですか…友達なんでしょ?あなたは…友達に…」

玄「うっさいなーハゲ」

玄「てめーはそこでおとなしくしてろ、そのうち遊んでやるからよ、さ、憧ちゃん行こうか…」スタスタ

憧「いやっ!玄!やめて!」

玄「はいはい、すぐに楽になるからねー」

憧「それって…どういう…」


バタン


京太郎「…。どうしたらいいんだ…」

京太郎「くそ…いくら調べても…やっぱりでるのは無理か…」

京太郎「くそっくそっ…!いちご…宥さん…俺のせいで…」

京太郎「こうなったら…玄さんを激昂させて…鍵を開けた瞬間になんとか逃げるしか…」


がちゃ…

京太郎(着た…)

スタスタ

宥「よかった…須賀君…」

京太郎「え、宥さん…」

宥「遅くなってごめんなさい…玄ちゃんの目を盗むのは容易じゃなくて…」

京太郎「宥さん…無事でよかった…」

宥「うん…私は…違う所に閉じ込められたんだけど…玄ちゃんが…須賀君も捕まえたって言ってたから…無事でよかった…玄ちゃん…人が違うみたいになってたから…」

京太郎「どうやって抜けだしたんですか?」

宥「一応家の人間なんで…うちにこんなところがあるなんて知らなかったけど…昔から用途不明の鍵がいっぱいあったから…一応ポケットに潜ませておいたんだ…」ガチャ

京太郎「ふう…宥さん…さっき新子憧っていう人が玄さんに連れて行かれました」

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/12/01(土) 19:14:10.22 ID:vRqFc9y70
宥「え?憧ちゃんが!?」

京太郎「やっぱり…宥さんの知り合いでもあるんですね…」

宥「うん…3ヶ月前に行方不明になって…そうか…玄ちゃんが…」

京太郎「玄さん…突然人が変わったみたいになってました…その…汚い言葉を浴びせて…」

宥「うん…私に対しても…そうなった…あんなの…玄ちゃんじゃないよ…きっと…なにかあったんだよ…」

京太郎「…。宥さん…。とりあえず、ここを脱出しましょう…。そして、警察に…」

宥「うん…そうだよね…。それしかないよね…こんなコトして…。」

京太郎「…。いいですね…宥さん?」

宥「…。うん。」

京太郎「それじゃ…行きましょう…」

宥「…。うんっ…」涙

京太郎「…。」


京太郎「まるで迷路ですね…」

宥「うん、こんなところがあったなんて…」

京太郎「なんで玄さんはここを知ってるんですかね…」

宥「…。わからない…。」

京太郎「ん…宥さんしっ…」

宥「え…?」

京太郎「…。何か聞こえませんか?」

宥「…。うん…。聞こえる…」

京太郎「…。こっちから聞こえます…」

宥「うん。」

京太郎「あ、明かりが…」

宥「…。この…声って…」


「すごいねーときー」

「ほんまやなーりゅーかー」


「美穂子もあんなふうにして欲しい?」

「え///うん…ひさにしてもらえるなら…」


「すえはらちゃーんうちにもやってーな」

「だいこう、かえったらいくらでもしますよ…」


「あんなのひめこのせめにくらべたらたいしたことないね」

「もーせんぱいったらー」




いちご「んんんっ!んんんっ!もうっ!もうっ!だめっ!」

憧「いやぁ…もうっ!おかしくなっちゃうっ!」


宥京「」


京太郎「な、なんですか…これ…」コゴエ

宥「そんなの私に言われても困るよっ!」コゴエ


いちごと憧が大勢の人前でエッチな事をしていた。


京太郎「…。」

宥「…。」カァ


いちご「んんんっ!」ビクンビクン

憧「あぅあっ!」ビクンビクン


「おぉー」


京太郎「これは…あのふたりが見世物になってるってことですよね…」コゴエ

宥「う、うん…」コゴエ


玄「皆様ありがとうございました!本日のショーはこれにて終了です!」

玄「この後はどうぞ各自お楽しみくださいませ!」ペコリ


宥「玄ちゃん…なんてことを…」

京太郎「一応…二人が無事?なのは確認できてよかった…です…」



いちご「はぁはぁ…」ちゅ

憧「んっ」



宥「あっ…」

京太郎「えっ…」



いちご「あこちゃん…はむっ…だいしゅき…」

憧「んっ…わたしもっ…んむっ…」カクカク



宥「あの二人…」

京太郎「…。本物になってしまったのか…」


玄「あらー?お二人さん、仲がよろしいようですねー」

いちご「んっ…玄さん…もっと…もっと、お薬ちょうらい…」トローン

憧「もっと…気持よくなりたいの…お薬…」トローン

玄「もー、しょうがないなー」



宥「そんな…玄ちゃん…」

京太郎「あれって…確実に非合法な薬ですよね…」

宥「うっ…うぅ…」涙

京太郎「宥さん…」

宥「玄ちゃん…あんなに…優しくていい子だったのに…なんでっ…」

京太郎「…。行きましょう、宥さん…もう…どうしようもないですよ…」

宥「うんっ…うん…」

京太郎「こっちです、客の出ていった方です…」

宥「ぐすっ…ぐす…」

京太郎「とにかく出たらまず警察に…」


玄「ねーおねーちゃん達」

二人「!?」

玄「そこにいるのはわかってるよー」

玄「おねーちゃん…部屋を抜けだしたまでは許せたけど…ここから出るのは流石に許せないかなー」

宥「玄ちゃん…」

京太郎「…」

玄「あはっ、うーん、ここをそんな自由な姿で見られたら…もうどうしようもないよ…」

玄「男の方は…そーだなーやっぱり死んでもらうしかないかなー」

玄「あ、おねーちゃんは幸せにするよ?ずっと私と一緒だから…」

玄「あ、この薬ねーすごいんだよ?すっごい気持ちいいんだよ?」

玄「あ、私は絶対使わないけどね」

玄「みてよみてよー、この二人、最初は嫌がってたんだよ?」

玄「でもねー、今はこんなに愛し合ってて…幸せそうでしょ?」

玄「だからーおねーちゃんも幸せにしてあげる」

玄「おねーちゃん、だーいすき」


玄「あはははははははは!!!」

いちご「もうその辺にしとこうや」がし

憧「玄…。」がし

玄「え?」

京太郎「え?」

宥「え?」

いちご「確かに…気持ちよくはなったけど…自我を失うほどじゃなかったんじゃよ…」

憧「ちょうど二人もきたし…もう…観念してよ…」

玄「な…なっ…」

宥「憧ちゃん!佐々野さん!大丈夫なの!?」

憧「まぁね…少しふらっとするけど…」

いちご「うちの作戦勝ちじゃ…」

京太郎「玄さん…。もう…抵抗しても無駄です…自首してください…」

宥「玄ちゃん…。」

玄「ウフフフ…アッハッハッハ!!!」


玄「あーあ、残念、油断しちゃったよ…」

玄「でも、いちごちゃん、憧ちゃん…気持よかったでしょ?」

玄「世界に必要なのは女の子なんだよ…」

玄「男がいない世界を…私は作りたかった…」

玄「だから…男と寝る憧ちゃんやいちごちゃんが許せなかった…」

玄「ね?女の子同士のほうが気持ちいいでしょ?」

玄「私はここで終わりかもしれないけど…見たでしょ?この世界には愛し合ってる女の子達がいっぱいいるの…」

玄「そんな子たちの夢を…希望を…奪わないで…」

玄「ここは、そーゆー場所なんだよもう…」

玄「誰に非難されるでもなく…女の子が女の子らしくいられる場所…」

玄「それは誰かがうばっちゃいけないんだよ…」悲しい目

宥「玄ちゃん…。」

宥「ねぇ…みんな…。玄ちゃんを許してあげることって…できないかな…」

一同「え?」

宥「みんな、お願いします」ドゲザ


宥「もう絶対酷いことなんてさせないから…私が責任をもって玄ちゃんを監視するから…」

玄「おねーちゃん…」

京太郎「…。二人は…どうします…?」

憧「え、う…ん…。私は宥姉がそこまでいうなら別にいいけど…」

いちご「…。うちも…、そこまで怒っちゃおらんしの…」

京太郎「…。玄さん…」

京太郎「約束してください。確かにここを必要としている人がたくさんいるって事はわかりました…でももう、二度とこんな酷いことは辞めてください」

京太郎「一つじゃないんです…」

京太郎「男が好きな人もいれば、女の子が好きな人もいる」

京太郎「相手の膝の上に頭を載せてるだけで幸せな人だっている、好きな人の為にお弁当を作って遠くで眺めてるだけで幸せな人だっている」

京太郎「相手を可愛くすることで幸せになる人だって…縛って縛られるのが好きな人だっている…」

京太郎「理解してください…、他人は自分の理解できないものがたくさんありますけど」

京太郎「それを否定しないでください」

玄「…。」


旅館内

憧「はぁー久しぶりの外だぁー」

いちご「なんじゃか気持ちいいのー」

京太郎「ふぅ…」

玄「…。」

宥「みんな…ありがとう…。」

憧「もー宥姉、その話はもう終わり!」

いちご「そうじゃよ…過ぎたことじゃし」

京太郎「じゃ、早速仕事の続きに戻りますか」

いちご「そうじゃの」

宥「あ、私も…久しぶりに働くよ…」

玄「おねーちゃん!」

宥「大丈夫、無理はしないから…もしダメならちゃんというから」

玄「…。わかった…」


一ヶ月後

京太郎「あー、今日で終わりかー」

いちご「いろんなことがあったのー」

京太郎「そういえば…初日の話…覚えてる?」

いちご「あ、うん。覚えちょるよ…」

京太郎「どうする?」

いちご「…。ごめんなさい。」

京太郎「うわっフラれた」

いちご「あはは、実はの…」

京太郎「あー、言わなくていいよ、予想できてるし」

いちご「そ、そうかの///まさか…自分がこんなふうになるなんておもっちょらんかったよ…」

「いーちーごー」

いちご「あ、着たみたい。じゃあ、京太郎、またいつか、」

京太郎「ああ、式には呼んでくれよ」

いちご「うん。じゃあね。はーい今行くよーあこー!」


京太郎「ちぇー。結局俺だけ独り身かー」

ガラッ

玄「須賀さん」

京太郎「あ、玄さん…あの…今までお世話になりました…」

玄「いえ…こちらこそ…ご迷惑をおかけして…」

京太郎「その話はもういいですよ…ここに来るお客さんの笑顔見てたら…玄さんが守りたかったって言うのも理解できしたから…」

玄「う、うん…」

京太郎「それじゃあ…俺もそろそろ長野に帰ります…」

玄「あ、」

京太郎「え?」

玄「あの…。もう一泊だけ…していってください…」

京太郎「え?」

玄「お詫びを…したいんです…だから…今日はお客さんとして…ここにいてください!」

京太郎「…。うん。わかりました。今日はここでゆっくりします」

玄「…。ありがとう…。須賀君」



京太郎「宥さんホントみかん好きですね」

宥「ほぅ…?おいひいやん…」

京太郎「食べながら話すのは辞めたほうがいいと思いますよ」

宥「ほへんははい」


ガラッ

玄「おじゃまします…」

京太郎「あ、玄さん。お疲れ様です」

玄「うん…」

宥「…。じゃあ、私はもう寝ようかな…」

京太郎「え?3人でお話しませんか?」

宥「うーん、でも私もう眠いから…ごめんなさい」

京太郎「あ、はい、じゃあ…おやすみなさい…」

宥「うん…」

ガラッピシャ…


京太郎「…」

玄「…」

京太郎「…。あの…玄さん…」

玄「え、はい…」

京太郎「いちごと…憧さん…すごく幸せそうでした…玄さんの言ってる事も間違いじゃなかったんだなって俺思いました…」

玄「う、うん…」

京太郎「あ…」

玄「あ、の…」

京太郎「はい…」

玄「私も…理解できました…」

京太郎「はぁ…」

玄「だから…」

京太郎「え」

玄「あの…好きです、愛してます、付き合ってください…」ペコリ

京太郎「」


玄「私を…理解してください…」すっ

京太郎「ちょ…玄さん!」

玄「好きに…してください…私は…もう…ずっとずっとあなたのものになるつもりです…」

京太郎「あ…(で、でけぇ…)」

玄「…。」プルプル

京太郎「この一ヶ月…ずっと玄さんの事を見てました…」

京太郎「すごく…働き者で…気配りができて…おねーさん思いで…」

京太郎「…。こんな俺で良かったら…お願いします」

玄「うっ…」じわ…

京太郎「須賀玄になってください!」

玄「っ…。はいっ!」ニコ


その笑顔は今までで一番の笑顔でした。

おわり。