霞「…」

京太郎「…」

霞(あら、向こうから歩いてくるのは清澄の男子部員ではなかったかしら)

霞(…よく見たら、背が高くて顔だちも整っているのねえ)ジー

京太郎(…?あの人永水の大将だよな…?なんで俺は見つめられてんだ…?)


霞(…はっ!いけないつい見つめてしまっていたわ)スレチガイ

京太郎(…?でもなんだか可愛らしい人だったな)


霞「…ということがあったのだけれど」

巴「霞さんが男性に興味を持つなんて珍しいじゃないですか」

春「確かに」ポリポリ

小蒔「Zzz」

初美「姫様もちゃんと霞ちゃんの話聞いてくださいー」

小蒔「はっ!ごめんなさい寝てました!」

霞「人当たりもよさそうだったし、男性と話をすることもあまりないから、一度お話してみたいわねぇ」


初美「清澄は女子しか団体エントリーしてないですし」

初美「彼が個人戦に出てるとしても開催は来週ですからそれまでにまたどこかで会えるかもですよー」

小蒔「そうですね。それにしても霞ちゃんが男の人に…」フムム

巴「私たちも敗退はしましたが個人戦もありますし、観光とかもしますからしばらく東京に居ますしね」

春「観光楽しみ」ポリポリ

霞「ほんとに会えるといいのだけれどね…まあ私の話ばかりでも悪いし、ひとまず観光の予定でも決めちゃいましょうか」ニコ


永水観光二日目

霞(初日は皆で観光、二日目は自由行動になったけど)

霞(冷静に考えてそう都合よく会える訳ないわよね)ハァ

霞(少し歩き疲れたわね…ちょっと休憩でもしようかしら)ベンチスワリ




京太郎(あの巫女服…永水の人だよな?)

京太郎(何してんだろ?)


京太郎(…しかもよく見たらこないだすれ違った大将の人だ…!)

京太郎(あのときなんで見つめられてたんだろ…なんか見た目変だったかな…)
京太郎(それにしても…あの人…む、胸が…和の比じゃねえ!)ゴクリ

京太郎(ホテル帰ってもパシられるだけだし、少し話かけてみようかな…)





京太郎「あの…永水の大将さんですよね?」

京太郎「何してるんですか…?」

霞「あら、あなたは清澄の…今日は部員各自で自由に東京まわってるのだけれど、疲れちゃって少し休んでいたの」

霞(あらあら、こんなことって本当にあるのねぇ)

京太郎「そうなんですか…俺も試合がないので同じような感じなんですよね。よかったら少しお話しませんか?」

霞「ええ、私でよければ喜んで」


霞「あらあら、それは本当なの?…あの宮永さんがねぇ」クスクス

京太郎「そうなんですよ!あいつとは中学からの付き合いなんですけど、思えば結構笑わせてもらってますね」

霞「麻雀のときはあんなに真面目で強いのにね…あら?」

京太郎「どうしました?」

霞「話始めてからもう一時間近くも経ってたから、驚いてしまって」

京太郎「あっ、すみません長々とお話に付き合わせてしまって…」

霞「いえ、気にしないで。むしろあっという間に感じるほど楽しかったわ」ニコ

京太郎「(…!キュン)はい…あ、あの!」

京太郎「よかったら、アドレス教えてもらえませんか?」

京太郎「俺もお話できてほんとに楽しかったので、またお話したいな、って」

霞「あら、構わないわよ」


京太郎「…はい、ありがとうございます」

霞「こちらこそありがとうね」




初美「…あれ、霞ちゃんじゃないですかー」


霞「あら、はっちゃんじゃない」

初美「…そちらは…」

京太郎「清澄高校麻雀一年の須賀京太郎といいます」ペッコリン

初美「永水三年の薄墨初美ですよー」

京太郎(え?三年?あれ…あの…え?)

初美(こいつ今絶対失礼なこと考えてますねー)

霞「はっちゃんはどうしたの?」

初美「一通り行きたいところは行ったので、そろそろホテルに戻ろうと思ってたんですよー」


ブーブー

京太郎「ん、メール…あ、俺も部員から帰ってくるよう言われちゃいました」

霞「あら、じゃあ今日はこの辺でお開きかしらね」

京太郎「はい、それじゃあ今日はありがとうございました」

霞「こちらこそ」


初美「随分親しげでしたねー」

霞「あらそう?」

初美「とても初めて会った二人とは思えなかったですよー」

霞「そうかしら?でも確かに須賀君、女性と話すのにとても慣れてる様子だったわ」

初美「確か彼は唯一の男子部員でしたからねー」

初美「油断してたらとられちゃいますよー」

霞「もう、はっちゃんったらからかわないでよ」


霞「…ということがあったのだけれど」

初美「とってもお熱い感じでしたよー」

小蒔「そんな、男の人と二人っきりでお話なんて///」

春「姫様は少しウブすぎる」ポリポリ

小蒔「そんな!」ガーン

巴「そういえば、霞さんが他の皆に相談する形でお話するのって結構珍しいですよね」

霞「そうかもしれないわねぇ」


初美「でも、噂に違わず結構イケメンでしたよー」

巴「じゃあ、他の子に取られないようにしなきゃですね」

霞「もう、巴ちゃんまで」

小蒔「霞ちゃん、頑張ってくださいっ!…ふわあ、なんだか眠くなってきました」

巴「もう時間も遅いですし、自分の部屋に戻りましょうか」

霞「そうね、皆お話聞いてくれてありがとうね」

春「また進展あったら聞きたい」ポリポリ

霞「わかったわ。それじゃあ皆、おやすみなさい」


霞「あっ」

メール1件

霞「…♪」ピコピコ


初美「おはようですよー」

巴「おはようございます」

小蒔「Zzz」

春「姫様、起きて」ポリポリユサユサ

小蒔「ふぁっ!おはようございますっ!」

霞「ふぁあ…おはようみんな…」

初美「霞ちゃん、眠そうですねー」

巴「須賀君とメールでもしてたんですか?」ニヤニヤ

霞「もう、巴ちゃん、あんまり人をからかうものじゃないわよ」

巴「ふふ、ごめんなさい」

初美「今日は皆でネズミの国に行って、明日は自由でしたっけー?」

春「そう」ポリポリ

霞「個人戦まで近いから、体調には気を付けて楽しみましょう」

小蒔「はいっ」



まこ「ネズミの国はキンクリじゃ」

永水観光四日目

霞「はあ…」

霞(まさか出会って3日でデートすることになるなんてね)

霞(東京にも慣れてきたけど、流石に緊張するというか…ちょっぴり不安ね)

霞(でもインターハイが終わったらしばらく会えないだろうし)

霞(楽しまなきゃね)

京太郎「石戸さーん!」

霞「あら、須賀君、こんにちは」

京太郎「こんにちは!あの、なんか色々とすみません」

霞「どうして?」

京太郎「いや、何から何まで急だったので…」

霞「いえ、私も特に予定もなかったからいいのよ」

京太郎「ありがとうございます…まずはご飯でも食べに行きましょうか」

霞「そうね」



霞「おいしかったわね」

京太郎「そうですね。でも東京らしい食べ物って以外と無いものですね…」

霞「そうねぇ…でも、私は東京のファミレスそのものが割と新鮮だったかも」ニコ

京太郎「それならよかったんですけど…」

霞「次はどこに行こうかしら?」

京太郎「折角ですし、買い物にでも行きましょうか」

霞「ええ」ニコ


服屋

霞「たくさん種類があるのねぇ」

京太郎「流石東京って感じですよねー…石戸さんは普段服とかあまり買わないんですか?」

霞「そうね、ほとんど制服か巫女服だから…」

京太郎「折角だから色々試着してみたらどうですか?ほら、これとか」ヒョイ

霞「え?ええと…うん」

シャー



シャー

霞「ど、どうかしら」テレテレ

京太郎「凄い似合ってますよ石戸さん!」

京太郎(石戸さんって巫女服着てるときは落ち着いたお姉さんって感じだけど)
京太郎(私服だと可愛らしい女の子って感じで…つーか胸が!)

霞「恥ずかしいから脱ぐわね…」

シャー




京太郎(もうちょっと見てたかったなあ…)

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/30(金) 02:32:23.04 ID:rKJHzgNqO
霞「あっという間に夜ご飯の時間になっちゃったわね」ダラダラ

京太郎「はい…あの、辛いものとか大丈夫でしたか?」

霞「え、ええ。やっぱり中華街の中華は本格的でおいしいわね」ダラダラ

京太郎「あの、チャーハンとかもありますけど…」

霞「あら、大丈夫だって言ってるじゃない…ふーっ、ふーっ…けほっけほっ」ミズノム

京太郎(かわいい)


京太郎「東京は夜になるとやっぱり綺麗ですね」

霞「ええ、派手すぎなくてほどよく落ち着いてる感じが素敵だわ」

京太郎「霞さん…って呼んでもいいですか?」

霞「…ええ」

京太郎「今日は楽しかったです、ありがとうございました」

霞「こちらこそありがとうね、京太郎君」

京太郎「…!はいっ!次はもっと余裕をもって誘いますね!」

霞「あら、それは嬉しいわね」ニコ


京太郎「あ、もうこんな時間ですね」

霞「そうね、そろそろ帰らないと」

京太郎「ホテルまでお送りしますよ」


霞「ここまでわざわざありがとうね、京太郎君」

京太郎「いえ、俺のホテルも近いので…それでは、ほんとに今日はありがとうございました。」

霞「うん、おやすみなさい…あの、京太郎君」

京太郎「はい?」




霞「ほんとに、また誘ってね?」

京太郎「…はいっ!もちろんです!…おやすみなさい!」


霞「…ということがあったのだけれど」

初美「別に突っ込んだことはしてないのに斜め上をいかれたこの感じはなんでしょーねー」

小蒔「」

春「姫様が息してない」ポリポリ

巴「霞ちゃんにも春が来るのかな?」

初美「でも、個人戦が終わったらもう滅多なことでは会えないんですよー」

霞「…」

霞(そうなのよね…)



(その後インターハイの個人戦が終わり、部活も引退、はっちゃんの言った通り、私と京太郎君は電話でやりとりをするだけになったわ)

(その後は電話代の高さを理由に電話がメールに、私の受験を理由にメールの頻度までもが減っていった)

(私の受験が終わって、京太郎君も二年生になり、互いに新たな人々との出会いを控えていたある日のこと、そんな停滞を覆す出来事が起こったの)

from:須賀京太郎
sub:お久しぶりです

霞さん、お久しぶりです。
突然ですが、春休みに鹿児島に旅行に行くことになったんですが、会えませんか?


霞「お久しぶりね、京太郎君」

京太郎「お久しぶりです、霞さん…あの…余裕をもつって約束、破っちゃいました」

霞「もう一度誘う、って約束は守ってくれたじゃない。いいのよ」

京太郎「あはは、じゃあ行きましょうか…」


京太郎「それより霞さん、その服…」

霞「あら覚えててくれた?あのとき京太郎君が選んでくれた服、やっぱり欲しくなって買ったんだけど…変かな?」

京太郎「いえ!そんなことないです、めちゃくちゃ似合ってますよ!」



霞「夜景、久しぶりね」

京太郎「そうですね」

霞「…」

京太郎「…」

霞「あのね京太郎君。私、もしあなたに約束守ってもらえたら…もう一度誘ってもらえたら、言おうと思ってたことがあるの」

京太郎「待ってください、霞さん。それは俺に言わせて下さい」

霞「…はい」

京太郎「霞さん…俺霞さんのことが好きなんです。年下でも…遠距離でもよかったら、俺と付き合ってください。」

京太郎「俺、霞さんと初めてデートしたとき心から楽しいって思えて」

京太郎「でも折角仲良くなれたのに関わりが減っていくのが怖くて」

京太郎「そんな中で霞さんが好きなんだって気持ちがはっきりしたものになってきて」

霞「…」

京太郎「結局久しぶりに誘うとなっても急になっちゃって…色々情けないですけど」

京太郎「でも好きなんです。」


霞「…はぁー」

京太郎「…霞さん?」

霞「私もね、不安だったのよ」

霞「二人の時間が減っていくことは分かりきっていたわ。だからこそ、その通りになっていくのが怖かった」

霞「その怖さは、いつの間にかあったあなたへの特別な気持ちから生まれてるんだって気づいて」

霞「あなたと一緒ね、京太郎君」ニコ

京太郎「…」

霞「私もあなたが好きよ、京太郎君」


京太郎「…霞さん!」

霞「ええ、これからよろしくね、京太郎君、だから…」

京太郎「?」

霞「今だけは…胸を…貸して…欲しいの」グスッ

京太郎「…」ダキシメ

霞「ダメね…私、年上なのにこんなんで」ポロポロ

京太郎「霞さん、もういいですから…喋らなくても大丈夫ですから…」

京太郎「男なのに、霞さんみたいな素敵な女性を泣かせてしまって…」

霞「…」ポロポロ

京太郎「でも、約束しますから。これからは」

―――絶対に幸せにしますから。

もう寂しい思いはさせませんから。
だから、これからもよろしくお願いします。

―――はいっ。






霞「ということがあったのだけれど…」

カン!