久(ふぅ、やっぱり指定校推薦にすれば良かったかしら)
久(コンビニスイーツ、中途半端な値段だけど自分へのご褒美だし、いいわよね?)
イラッシャイマセー
久(スイーツの陳列棚は奥のほうだか――ん?)
そのとき私は目を疑った。
ふと視線を向けた雑誌コーナーにとんでもないものがあったからだ。
【京太郎『俺に惚れたら火傷するぜ☆』】
女性向け雑誌の表紙グラビアだ。
久「は?」
思わず声が出た。
上半身裸でクールぶったキメ顔の須賀君であった。
キリリと爽やかな中に得も言われぬ色気の漂う写真。
様々な疑問が脳裏を過ぎる。
「あった! KYOTARO君表紙の!」
「マジ!? 三冊も残ってるじゃん、ラッキー♪」
女子高生らしき少女二人が私の見ている前で
件の雑誌を手に取りレジに向かっていった。
久(三冊も残ってる……? つまり、この辺りだとこれが最後の一冊)
久(値段は……うっ、スイーツと合わせてだと、でも……)
アリガトウゴザイマシター
「ハァッ ハァッ こ、ここにはあるかなっ?」
「無かったら駅まで出ないと!」
「タコスがきれたじぇ……」
聞き覚えのある声が聞こえた気がしたが、
私は振り向かなかった。振り向けなかった。
だって、今私のカバンの中には――――
そのあと滅茶苦茶×××した
カンッ
最終更新:2018年05月02日 20:51