Weekly麻雀TODAY ●月号

◆特集!!インターミドル無敗の貴公子 その進路は?◆

~強豪高校に走る獲得競争!プロ麻雀協会はどう動くのか~


ここ数年の麻雀界においては、プロ・アマ問わず女子のレベル上昇が著しく、男子は長い間雌伏の時を強いられてきた。
しかし今を遡ること約3年前、インターミドル男子に彗星の如く現れた一人の男子によって状況は一変してことはまだ記憶に新しいのではないだろうか?

現在、全国に中学生雀士は男女合わせて約50万いるといわれている。これは、全国の男子野球部員が約30万人であることを踏まえて考えると相当の数であるが、
その50万人の頂点に君臨し続けた雀士が須賀京太郎選手である。3年前、全くの無名校から須賀選手は個人戦に出場。他の雀士を全く寄せ付けない
圧倒的な雀力で地方大会予選の一回戦から全国大会の最終戦まで勝ち上がり、全半荘(東風戦含む)一度もトップを譲らず圧勝という、
かの“グランドマスター”小鍛治プロがインターハイで成し遂げて以来偉業を達成した。
加えて、その眩いばかりの生まれついての金髪と、アイドル裸足の甘いイケメンマスクもあって、『卓上の貴公子』としてマスコミに大々的に取り沙汰された。
我々編集部は、この件について最初に小鍛治プロに突撃取材を敢行した。

「須賀君ですか?すごいイケメンですよね。あ…でも歳の差が気になるといえば…え!?麻雀の話なの!?」
「そうですね…技術・戦略・運量を兼ね備えた打ち手で、最近では珍しいくらいの素質があると思います。(いろんな意味で)将来が楽しみな子かな…と」
解説やコメントでは割と辛口が多い小鍛治プロがここまで好評価を付けることは珍しく、10年後の須賀選手が楽しみである。
なお小鍛治プロは「10年後…間に合うかなぁ」と発言しており、ピークを維持した状態で須賀選手との対局に臨む意欲を見せた。

インターミドルには『二年目のジンクス』というものがあると長年言われているが、これは1年目に活躍した2年生に顕著である。
しかしトッププロによれば、これは理論的に説明が付くものであるという。


「要するにノーマークだった1年目と違って、最初から徹底的にマークされてるってのが一番大きいんじゃね?」
「まあ対策なんかされても火力で押し切っちまえばいいんだけどねぃ。須賀君はそういうのが得意なプロに弟子入りしてさらに実力を磨けばいいんじゃね?知らんけど」
と、三尋木プロは語る。須賀選手の持ち味のひとつである打点の高さにはプロも大きく期待し、関心を寄せているようだ。


しかしそんな中でも須賀選手は1年目をも上回る勢いと実力を見せつけ、他の一切の追随を許さずに快進撃を続けて再びインターミドルを制覇。
殆どマスコミへの露出がなく、まさしく『貴公子』然とした立ち振る舞いから女性ファンも大きく増えた。
実際、牌のお姉さんとして有名なアイドル雀士の瑞原プロとの公開対談も丁重に辞退しており、女性に対してもクールな性格であると予想されている。


「とにかく仕掛けのタイミングが巧いし、打牌選択も基本ノータイムだよね☆彼を中心に卓上に旋風が巻き起こってるみたい☆」
「山を読み切ってるみたいに和了へ一直線に向かってると言いますか。ただの男子プロになるのは絶対勿体ない逸材だよね☆」
詳しい内容は不明だが、瑞原プロは現在、個人的に須賀選手と連絡を重ねていると明かしている。アイドル業界へのスカウトであろうか?


これらプロからの極めて高い評価もあり、須賀選手にとってはプレインターハイとしての意味合いが強かった本年度のインターミドル。
昨年度に輪をかけて研究・対策されていたにもかかわらず、それらを全く歯牙にもかけないプレイを見せ付けた。
もはや中学生レベル相手では半ば蹂躙と化していた彼の摸打は、比較的歳の近いプロの目にどう映っただろうか。

「コモンセンスやマジョリティーに囚われない、フレキシブルで変幻自在なプレイスタイルかと思います。へんなクセがありませんね。それゆえに対策もし辛いですが」
「彼にはエンペラーの才を感じますね…まるでソロモ…いえなんでもありません。“歳が近いこともあって”仲良くさせてもらってます。昨日も夕食をトゥギャザーしましたよ」
次世代の麻雀界を担うことを期待されている若者同士、将来の麻雀について食事を交えつつ議論を重ねているのだろう。

本年度のインターミドルにおいて、今後200年は破られないであろう様々なニューレコードを打ち立てた須賀選手であるが、
その中の一つに「本年度公式戦無放銃」であろう。麻雀とは運が大きく絡むゲームであるし、相手の手牌を常に読みきれる
わけではない。これについて、防御といえばこの人、野依プロに伺った。

「嗅覚!指感!鋭い!最後まで降りない!」プンスコ
「心を読む!捨牌も読む!ギリギリの責め!」
時折解説にも困るほど口数の少ない野依プロであるが、須賀選手は卓上では勿論、それ以外のシチュエーションでも彼女の
行動を先読みしたり、言葉の裏にある意味を察知できる(野依プロ曰く『熟年夫婦!』)らしく、その極めて鋭い洞察力が伺える


そんな須賀選手であるが、本年度から導入された閉会式後の男女混合エキシビジョンマッチ(男女それぞれの優勝者・準優勝者4名で半荘1回・トビなし)にて
最大のピンチが訪れた。他家の放銃と親っ被りもあり、南3局で親を迎えてトップの原村選手(女子優勝)と実に7万点差の3着、なんとそこから
22連荘(流局連荘3回含む)という堰を切ったような怒涛の和了により他三家を箱下に追い込んで逆転したのだ。
この試合で実況を務めた藤田プロも捲くりを得意としている。

「須賀選手にとっても、初めての女子選手との対局で最初はアンテナの感度がイマイチだったんだろうな。だが一度合致すればあんなもんだろう」
「私も男子をかわいいと思ったのは初めてだが、やはり色んな意味で新しい経験は打ち手を豊かにする。須賀選手ももっと“ハジメテ”を経験するべきだろうな」

自らも若手ながら後進の育成に気が配れるのもトッププロたる所以であろうか。出身が須賀選手と同じ長野ということもあり、
自らが中心となって須賀選手の強化を図って行きたい旨を藤田プロは明らかにした。

これらのことから、須賀選手がどの高校に進学するのかを含め、本誌編集部は引き続き調査を続ける方針である。

カンッ

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最終更新:2018年05月02日 20:47