久「無事優勝できたということで、須賀くんに関して大事な話があるわ」

長野に帰って再開された部活の日、その日に真面目な顔で部長が宣言した。
その普段の何倍か真剣な顔に皆の表情も引き締まる。

京太郎「ついに始まるんですね。俺の特訓が……」

部長の言葉に俺は期待で固唾をのむ。
優勝までは女子団体戦を優先するから我慢して欲しいといわれていたのだ。

久「違うわ」

京太郎「そ、そんな。じゃあまさか、退部とか? 嫌、嫌ですよそれは!」

まこ「落ち着きんさい。そんなことさせるわけなかろ」

京太郎「流石染谷先輩、清澄の良識人っ」

和「露骨に点数を稼ぎに来ましたか」(チッ

ん? 今何か舌打ちのようなものが聞こえたような。いや気のせいだな、きっと

久「禁欲のための淑女協定は今日で破棄、『須賀京太郎争奪戦』を開始するわ!」

はい?

優希「一生私のタコスを作るんだじぇ!」

和「一目見た時から決めてました」

久「というわけでこの中から選んでちょうだい」

京太郎「なにが『というわけ』かさっぱり分かんないんですが!」

まこ「まあ簡単に言えば、皆京太郎全員彼女になりたかったが団体戦前にチーム崩壊を防ぐための停戦協定を結んどったんじゃ」

京太郎「咲、マジか?」

咲「マジだよ、京ちゃん。乗るしかないね、このビッグウェーブに!」

京太郎「…………部活クラッシュは嫌だぁっ!」(ダッ

中学時代鍛え上げたこの足で全力疾走。くっ、高校で文化部に入ってなまってしまったつけがこんな時に、鈍ってやがる

久「今すぐ追いなさい! 捕まえた人間に最初のデート権をあげるわ!」

全員「「「「はい!」」」」

京太郎「くっ、なんでこっちのドア閉まって動かな、まさか俺が逃げることを想定して!?」

こうして俺の平穏な日々は終わりを告げた。


saki外伝『俺の麻雀部生活が修羅場すぎる』、始まりません

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最終更新:2020年06月29日 22:19