それはインターハイも終わったある日のこと

久「ところで須賀くん、あなたを借りる代わりに合宿に来てくれるっていう高校がいくつかあるのよ。悪いけど行ってくれる?」
京太郎「うっす。でも俺まともに打てないのにいいんですかね?」
久「男手の必要な力仕事か何かでしょ。粗相のないようにね」
京太郎「はーい」

この時清澄の人間は自分たちが共学であるが故に気付けなかったのだ。彼女らの思惑に……

<白糸台>
菫「すまないが私が後輩たちに淡の扱い方を教えるために指導している間、照と淡の世話を頼む」

照「失礼な。私たちはペットじゃない。京ちゃんおかわり」
淡「おーっ、肩車からの見下ろす風景すっごい楽しい!」
菫(……どう見ても幼児かペットだな)

<姫松>

洋榎「うちの指導を見て、来年に初心者が入ってきたときの参考にするんやで」
絹恵「うん、分かったわお姉ちゃん」

洋榎「ええかー、ここでビシッと、バシッとやなー、そしてガっと掴んでグンッと」
京子「あんたは長嶋茂雄かいな」

<宮守>
豊音「うわ~、初めての後輩さんだよ~」
白望「おんぶ……」
塞「それじゃエイスリン、手はず通りにね」
エイスリン「ン!」

<新道寺>
姫子「そういう事やから、うちと部長の子供として竿役をやな」
哩「心配するな、痛いことは何もない。むしろ私に痛くしても……」

<阿知賀>
穏乃「いやー、うちって家継ぐ人が多くて、後継ぎいないと困るんだよね」
宥「あったかいことしよ?」
玄「せ、精一杯頑張るのですっ」

<永水>
霞「ふふ、こうして六女仙の血族は保たれてきたのよ」
初美「近親交配が進むと奇形児の確率上がりますからねー」

<再び清澄>
京太郎「た、ただいま、です……」
久「あら、おかえ、って、すごくやつれてるじゃない! ミイラみたいにカサカサで。いったい何が」

京太郎「うう、現地妻、責任……がくっ」
久「メディック! メディックー!」

再び須賀京太郎が目覚めた時、ここ一ヶ月ほどの記憶が消えていることが判明した。
医者が述べるに、ひどい心身のストレスのために自己防衛として忘れた可能性が高いと。

これにはさすがの久も己の安易さを後悔し、再三くる派遣の申し出をきっぱりと断り続けたとか。


カン

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最終更新:2018年05月02日 16:38