玄「阿知賀大会議の開催なのです！」
憧「いきなりなに言いだしてんのよ玄」
玄「私たち阿知賀が年々過疎化し若者がすくなっている今、どうにかしなきゃいけないんだよ憧ちゃん！」
憧「って言ってもここの魅力なんてそうないでしょ。遊び場はないし不便だし」
穏乃「はいはい！ 山！ 山があるよ！」
宥「それで満足するのは多分穏乃ちゃんだけだよぉ」
灼「実際うちのボウリングのお客さんも減ってる」
玄「お客さんだけじゃなくて定住化してくれる人、それに子供も増えなきゃこの町は寂れていく一方だよ」
憧「まあそうかもね。でも宥ねえか玄のどっちかは出ていくんじゃないの？」
玄「お姉ちゃんと離れ離れなんて寂しくて死んじゃうからダメ。ずっと一緒だよね、お姉ちゃん～」
宥「わふ、あったか～い」
穏乃「憧は大学は都会の予定だっけ？ その後は？」
憧「就職先次第ね。アンタらみたいに家継げばいいわけでもないし」
穏乃「そっかあ、離れるのは寂しいな」
灼「私も将来は考え中。お婆ちゃんは無理に継がなくてもいいって言ってくれてるけど」
玄「そこで私は考えたのです！」
憧「あ、なんか嫌な予感……」
玄「私たちが身を犠牲にこの町を栄えさせようと！ 具体的には女の武器で住んでもらって、皆でたくさん子供を産むという画期的な」
憧「あ、ほ、か～！？ やってらんないわよそんなの！」
玄「ふっふっふ、憧ちゃん私は知っているのです。東京で気になる男子ができたよね？」
憧「ふきゅっ」
穏乃「え、そうなの憧！？」
玄「でも憧ちゃん一人で篭絡できるのかな？ 敵は和ちゃんたちだよ。私たち5人がまとまれば、確実だと思うんだけど」
憧「そ、そうだとして、あんたは何を得るのよ？」
玄「憧ちゃんの旦那様を貸してもらって、私たちも跡継ぎを作るのです。3人以上できればどんどん人口が！」
宥「家族いっぱーい」
灼「一抜け」
玄「灼ちゃん、赤土先生に女の幸せとして子供を作ってもらわなくていいの？
灼ちゃんと赤土先生で一緒に子供を育てれば今まで以上の絆が」
灼「ハルちゃんのためなら仕方がない」
穏乃「私は何をすればいいの？」
玄「まずは憧ちゃんの想い人を呼んで、松実館で皆一緒に温泉に、さらに……」
松実玄の悪だくみが成就したかどうか、それは数年後に産まれる金髪の子供の存在が語るのだが、詳細は別の話。
玄『阿知賀総員色仕掛け計画ですのだ！』カン
最終更新：2018年04月30日 19:50
