清澄高校 体育祭の練習


同級生1「なー須賀。見ろよあれ」

京太郎「ん?どした?」

同級生1「原村さんがいま100m走走ってるだろ?たまらねぇよな」

同級生1「あの爆乳が右へ左へブルンブルンって震えるんだぜ...うへへ」

同級生1「うっ、ああ...あのでけぇ胸の中に思い切り飛び込みてぇよ」

同級生2「いいよなぁ須賀は。毎日あのおっぱいを近くから眺められんだからよ」

京太郎「はぁ、お前らそういう卑猥なことをあいつの前で絶対言うなよ」

京太郎「和の両親、相当やり手な弁護士と検事さんだから」

京太郎「訴えられたら最悪少年院行きが確定するから」

同級生2「この野郎...お前だけずるいじゃねぇか!」

同級生2「ミス清澄と名高い原村さんを呼び捨てに出来るなんて」

同級生2「うらやま、いや恨めしいにも程がある!」

京太郎「最初から仲が良かったってわけでもないんだけどな」

同級生1「っていうかさ、須賀は麻雀部の中で好きな子いるの?」

京太郎「好きって言うには...そう言う気持ちにはあまりなったことねぇかな」

京太郎「確かに和とお付き合いできれば...って思ったときがあったよ」

京太郎「でもなぁ...和の場合、彼氏彼女ってのに乗ってこなさそうなんだよ」

京太郎「ほら、和ってお嬢さんって感じがするだろ」

同級生1,2「うんうん」

京太郎「真顔でお嬢様のメルヘンチックな夢想をぶつけられても、正直、困る」

同級生2「例えば?」

京太郎「少女漫画と同じシチュがデートに出てこないと途端に不機嫌になる。とか」

京太郎「貴女だけ見つめてる出会った時から今でもずっと。じゃなきゃイヤだとか」

京太郎(あとは、ヤンデレになりそうでちょっと怖い)

同級生1「じゃあ他の面子はどうなのよ」

京太郎「そーだな-。咲はほっとけないってだけでタイプじゃねぇし」

京太郎「片岡、は...論外だな」

京太郎「アイツ口癖だかなんだかわかんないけど語尾が『だじぇ』だろ?」

京太郎「正直、高一でだじぇはないだろ」

同級生2「まさに!その通り!」

同級生1「うっはw。容赦ねぇなお前。片岡さんまじでかーわいそー」

京太郎「風越の池田さんっているだろ?麻雀部の」

同級生2「ああ、あのネコみたいな奴ね。うんうん」

京太郎「あの人の口癖もアイツと同じなんだけど『だし』って言い切ってんだよ」

京太郎「もし片岡と池田さんを選べって言われたら迷わず池田さん選ぶわ」

京太郎「あの人のは多分地だろうけど、タコスのはブってる」

京太郎「多少可愛いかな、とは思ったけど、やっぱナシかな」

同級生3「じゃあさ、麻雀部の先輩はどうよ」

京太郎「ああ、まこ先輩と竹井さんのことか?」

京太郎「まこ先輩はまじでいい人だと思う」

京太郎「本当に面倒見が良くてさ、本当にあの人には頭上がんねぇよ」

同級生1「お前がそこまで言うってことは、恩人みたいなもんか?」

京太郎「ああ。多分、あの人が清澄の中で一番彼氏を大切にする人だと思う」

同級生2「竹井さんは?」

同級生1「いや、ムーミンはないだろ」

同級生3「ああ、ムーミン先輩ね。あの人ムーミンに似てるよな」

京太郎「おまっ!ムーミン禁句だって!消されるぞ...確かに似てるけど」

京太郎「竹井さんは正直に言うと地雷女だと思う」

京太郎「掴み所が無いって言うより、一線を引いて皆と接してる感じかな」

京太郎「あの人も結構な苦労人だし、辛いことが一杯あったみたいでさ」

京太郎「基本的にはおおらかで面倒見が良いんだよ」

京太郎「ただ、機嫌が悪いときはとことん冷淡でドライになるけどな」

京太郎「でも、ちゃんと大切にすればそれに応えてくれる人だよ」





キーンコーンカーンコーン


京太郎「まぁざっとこんな感じかな」

同級生1「さっすが京太郎先生。女の扱いには手慣れてる~」

同級生2「じゃあお前、誰が一番好きなんだよ?」

京太郎「あん?そりゃ勿論...」

咲「私だよね。京ちゃん」 

同級生達「?!?!?!」

京太郎「げぇっ!さ、咲?!」

咲「ふふっ。もう逃げられないからね」

『もし片岡と池田さんを選べって言われたら迷わず池田さん選ぶわ』

『真顔でお嬢様のメルヘンチックな夢想をぶつけられても、正直、困る』

『おまっ!ムーミン禁句だって!消されるぞ...確かに似てるけど』

 咲が取り出したペン型のボイスレコーダーには先程の会話の記録が全て

納められていた。

咲「これ、皆にバラしたら京ちゃんどうなっちゃうのかな~」

咲「まぁ京ちゃんが退学になっても、それはそれで面白いと思うんだけどさ」

京太郎「や、やめてくれ...頼む」 

咲「じゃあ、私の彼氏になってくれるよね?」

咲「タイプじゃない女の子でも付き合うことで変わる見方もあるもん」

 な、なんてこった....。

 完全に詰んでしまった。お、おしまいだぁ...

咲「よかったぁ。皆ありがとう。京ちゃんから本音を引き出してくれて」

京太郎「な、何だって?!おい、お前らどういうことだよ!」

同級生達「知らねぇよ!俺達だって何が何だかさっぱり分からねぇ!」

咲「さ、早く行こうか。皆の所に、ね?京ちゃん」

京太郎「う、うわあああああああああ!!」

 果たして京太郎は咲さんに洗脳されてしまうのか

 それともなんとかこの窮地を切り抜けて、明日を手に入れるのか?

 ガンバレ京太郎。その手で明日を掴むんだ。

 続かない、カン

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最終更新:2018年04月30日 19:46