部活中
京太郎「ん?何だこの雑誌は」

咲「(wktk)」

京太郎「なになに?読書が好きな女の子と行くデートスポット集?随分限定的だな」

咲「(そりゃわざわざ龍門渕の人に作ってもらったしね!)」

京太郎「10/27のところに赤丸が付いてるが・・・もしかして
おーい、咲」

咲「(ホイ来た!)な、何かな京ちゃん?」

京太郎「この雑誌お前のか?」

咲「う、うん!27は空いてるよ!ってえ?」

京太郎「ん?」


京太郎「え?お前の誕生日に印がしてあったからお前のだと思ったんだが」

咲「誕生日覚えててくれたんだ・・・えへへ
じゃなくて!もっと大切なことがあるでしょ!」

咲「例えば9時に駅前に集合して、ごめん遅れちゃったいやいや俺も今来たところだよというやり取りをはさみつつ、まず映画でも見ようかってなって私が好きな小説が原作のラブロマンス映画を的確に選択する。
そしてお昼を食べた後は本屋に行ったり、図書館で居眠りする京ちゃんの隣で読書する私・・・
みたいな具体的な案を出すところでしょ!
今更鈍感キャラ作っても誰も喜ばないよ!むしろ悲しむよ!」

京太郎「お、おう・・・」

ほら早く咲ちゃんかわいい!


優希「全く京太郎は乙女心を欠片も理解できてないじぇ」

京太郎「どっから湧いてきたんだお前」

優希「だらしない京太郎のために歪み無い私が仕方なく乙女心を教えてやるじぇ
ということで今から私特製のタコススポット巡りに行くじぇ!」

咲「いやその理屈はおかしい」


久「話は聞かせて貰ったわ」バンッ

咲「部長はなんでロッカーの中にいたんですか」

まこ「つまり京太郎がわざわざ役満のテンパイを崩してしまうという訳じゃな」

咲「役満というよりむしろクアドラプル役満くらいありますよ!
これを上がらないでどうするんですか!」

和「とりあえず私と予行練習でもしますか」

咲「和ちゃん、今そういうのいいから」


京太郎「つまりだ。お前は俺とデートがしたいんだな?」

咲「え!?ま、まぁ・・・京ちゃんが私と行きたいって言うなら・・・その・・・」

京太郎「分かった。じゃあ27日。朝9時に駅前で」

咲「あ、あ、うん、分かった・・・(いろいろ準備しなきゃ・・・)」


優希「和ちゃん、ちょっと・・・」コソコソ

和「ええ、由々しき事態ですね」コソコソ


咲邸
咲「とりあえず上手く行ったよ…
普通の男の人なら一番最初で察してるはずなんだけどなぁ」

咲「京ちゃんは本当に鈍感だからなぁ…」

咲「いつも恋愛小説をこれ見よがしに読んでるのに何もアクションしてこないし
京ちゃんの友達に私は嫁認定されてるのに何もアクションしてこないし
たまに二人きりで麻雀教えてあげてるのに何もアクションしてこないし」

咲「でも今回のデートできっと…いやでも京ちゃんのことだから…
いや京ちゃんも男だし…キ、キスくらいならしてもいいけど…
その先はまだ早いというかちゃんとプロセスを踏まなきゃ…ん…」


咲「パジャマ替えなきゃ……」

いやもう眠いっす


当日
咲「ついにこの日が…うっかり2時間前に来ちゃったよ
この服装大丈夫かなぁ。似合ってるかなぁ」

和「ええもうそりゃ当zムグ…」

咲「?今和ちゃんの声が聞こえたような…」


優希「何やってるんだじぇ和ちゃん!」

和「離して!本来なら私が咲さんの隣にいるはずなの!」

優希「私達の役目はあくまでも京太郎が変なことやらかさないかどうかの監視だじぇ!対象への干渉は厳禁なんだじぇ!」

和「そうでしたね…本来の目的を見誤るところでした…」

優希「大体京太郎はひどい男だじぇ。
いつも二人でタコス買いに行ったりしてるのに何もアクションしてこないし
うっかりを装って手に触れても繋ぐような素振りを見せないし
しかも手作りタコスとか…ずるいじぇ」

和「(咲さん…)」



8:55
京太郎「ごめん、待ったか?」 

咲「ううん、全然待ってないよ。私も今来たとこだし」


和「あの男…この寒空の中咲さんを二時間も待たせるとは…天誅」

優希「宮永選手まずはD難度の大技「かなり前から待ってる」、さらにB難度の「けど待った素振りを見せず今来たとこ」を組み合わせて来ました。組み合わせ加点が付きますね」

久「ええ。宮永選手は大技をあまり持っていないので組み合わせ加点と技術点で稼いで行きたいですね」

まこ「あんたらは何をやっとるんじゃ」


京太郎「さて、どこ行く?」

咲「あ、私見たい映画があるんだよね」

京太郎「よし、それ見に行くか」


和「デートって普通男の人がプラン立てるものですよね。この男は駄目ですね。大減点ですね」

優希「宮永選手は図書館を得意としますが、あまり映画館などは得意でないようですが」

久「しかしA難度の「手を繋ぐ」から様々な技の組み合わせが可能ですし、フィニッシュにはE難度の「私感動して泣いちゃったよ」を持ってくるでしょうね」


京太郎「ところで、その服似合ってるぞ」

咲「そ、そう?よかった…
そうだ、後で服でも買いに行こうよ」

京太郎「おう、行くか」


映画館
京太郎「じゃ、俺チケット買ってくるから待っててくれ」

咲「あ、ありがと。お金渡すね」

京太郎「いいよいいよ今日くらい。いつも世話になってるし」

咲「そう?じゃあお言葉に甘えて…」

京太郎「じゃあ買ってくる。迷子になるなよ」

咲「ならないよ!」

咲「…やっぱり、ずるいなぁ」


京太郎「ほれ、買ってきたぞ」

咲「あ、ありがと。じゃ入ろっか」

京太郎「ついでに飲み物とか買っておくか」


館内
咲「ごめん、ちょっと野暮用を…」

京太郎「ん?ああ…迷うなよ」

咲「すぐそこなのに迷う訳ないでしょ!」


咲「あれ?ここどこ…?」


和「!咲さんがピンチな予感!」ダッ

まこ「あんたは動かんでいい」ガッ

久「どこかに縛り付けておいた方がいいかしらね」

優希「タコスのある映画館とはなかなか時代に追いついてるじぇ」モグモグ


咲「うぅ…あと五分で始まっちゃうよ…」

京太郎「おい咲、なんで別の階にいるんだよ…」

咲「京ちゃん!」

京太郎「あんまり遅いから探しに来たがあの距離でどう迷うんだよ…
やっぱ俺がいないと駄目みたいだな」

咲「え!?あ、と、とりあえず戻ろ!始まっちゃうよ!」


咲「(さっきのはやっぱりそういうアレなのかな…
京ちゃんに限って…いやでもあの発言を告白と取らずにどうとるというのか!)」


上映中
『君の着ている服とバイクが欲しい』

『パーティーで会おう』

『組合をなめんじゃねえよ』

『よく聞けアメリカよ。ペルシャ湾全域から全ての軍隊をを撤退させろ。即刻、そして永遠になぁ!!』

『また会おうメイトリクス』

『もう会うことは無いでしょう』

京太郎「(・・・ラブロマンス?)」

咲「うっ…グスッ…」


咲「今日の映画面白かったね!私思わず泣いちゃったよ」

京太郎「(え?泣く要素あったっけ?)あ、あぁ、すげえ面白かった」

咲「京ちゃんはどこがよかった?私はやっぱりね、ダンコと刑事が腕時計を交換するところかなー
ソ連とアメリカの国を超えた友情がすっごいよかった。
他にはねー…」


京太郎「お、もうそろそろ昼飯の時間だな!どっか食いに行こう!な?」 

咲「あ、実はお弁当作ってきたんだ。だから公園とかで食べよ?」

京太郎「咲にしては気が利くな。よし、あの公園でいいか?」

咲「うん。その後どうする?」

京太郎「うーん、飯でも食いながら考えよう。腹減った」


和「仕方のない犠牲だと!?じゃあこれも仕方のない犠牲だ!これも!これもだ!」ガシャーン

優希「御乱心だじぇ」

久「5m間隔。痕跡を残すな」

まこ「イエッサ」


咲「サンドイッチを作ってみました」

京太郎「おお…美味そうだ。中身はなんだ?」

咲「知らない方がいいわ」

京太郎「えっ」


京太郎「これは…肉か」

咲「子牛の煮込みが死ぬほど食いたかったんだ!」

京太郎「こっちは…ピザ?」

咲「ペパロニのピッツァだ。激ウマだでえ」


咲「きょ、京ちゃん」

京太郎「なんだ?」

咲「あ、あーん…」

京太郎「(oh...)い、いただきます」


京太郎「腹ごしらえも済んだことだし、さっき言ってた服でも買いに行くか」

咲「そうしよ」


京太郎「女子の服なんか全く分からないが…
この服の体を為してない布みたいなのは何なんだ?」

咲「あぁ、それは竜門渕の国広さんが着てたやつだね」

京太郎「マジで!?つか売ってんのかよ!」


咲「ほら見て京ちゃん。この服似合う?」

京太郎「おーおー似合う似合う。ただ胸の辺りが不相応というか」

咲「え?何か言った?」ゴッ

京太郎「いえ何でもないです」


咲「どう?似合う?」クルクル

京太郎「思ったより似合ってるな。可愛いぞ」

咲「か、可愛い…」カアッ


咲「ごめんね、京ちゃん。こんなに買ってもらっちゃって」

京太郎「あー、気にすんな。誕生日プレゼントだよ」

咲「ありがと…大事にするね!」


和「あの咲さんが顔を赤らめているぞ」

優希「奴らしくもねえじぇ」


京太郎「咲、次本屋に寄っていいか?
欲しい漫画があるんだ」

咲「私もなんか買おうかなー」


咲「ところで何買うの?」

京太郎「えーとな、裂~saki~って漫画なんだが…どこにあるんだ」

咲「(私と同じ名前だ)へぇ、どんな漫画なの?」

京太郎「簡単に言うと裂って女の子が麻雀で全国大会を目指す漫画だ」

咲「おかしなコンセプトの漫画だね」

京太郎「しかも麻雀で能力とか言い出すからな」

咲「変な漫画」


咲「なんか面白そうな本無いかなーってこの本は…」


咲「その1、金髪は高確率で童貞です、迫れば3秒でいけます」

咲「その2、影の薄い、例えば大会中暫く存在が出てこない系の男子は誰かに求められることを強く望みます」

咲「その3、鈍感や難聴系男子は甘えです、息をつかせぬ怒濤の攻撃でノックアウト」

咲「ほう…」


京太郎「おまたせ。なんか買ったのか?」

咲「いや、特に面白そうなの無かったし何も」

京太郎「そうか。折角なんか買ってやろうと思ったんだが」

咲「じゃあ次の機会に買ってもらおうかな」

京太郎「おいおい、有効期限は今日までだぞ」

咲「ケチだなー、京ちゃん」


咲「(思わせぶりな態度をとれるのも今のうちだぞ京太郎…!この『金髪高身長男子を落とす520の方法』があれば…!)」


京太郎「さて、最後に図書館行くか?」

咲「うん、行こ行こ」


和「くそぉ逃げたか!小娘めぇ!」

優希「あ、さっきの女の子が買ってたのと同じ本下さい」

久「『ロッカールームの伝説』?おかしな本もあるのね」

まこ「ところでいつまで尾行続けるんじゃ」

和「尾行時間は11時間を予定しております」


京太郎「さて図書館だ」

咲「じゃあ私本見てくるね。京ちゃんは?」

京太郎「俺は適当にロビーあたりにいるよ」

咲「じゃあここに5時集合でいい?」

京太郎「ああ」

咲「じゃあね。また後で」

京太郎「おう。
はぁ、眠い…一眠りしても大丈夫だよな…」


咲「本を選んで戻ってきたら京ちゃんが寝てた」

咲「しかも周りには誰もいない…」

咲「この二つの符号が表すものは一つ・・・!」


咲「いやでもこういうのは男の人の方からのほうがいいし二人とも同意の上の方がいいんじゃないかな!
第一ここ図書館だし!後で京ちゃんの家とか行くかも知れないし!」


和「ああ、咲さんがどんどん乙女の顔に…」

優希「なになに…金髪男性はタコスで落ちる!?しかもベタベタしてくる女子に自然に好意を抱く!?
大変だじぇ、もしかしたら京太郎は私のことが好きなのかもしれない!」

久「著者:小鍛治健夜ねぇ…」


京太郎「ふぁあ、よく寝た…
ってあれ?なんで咲がここに」

咲「おはよう京ちゃん。もう5時だけど。よく寝てたね。
そろそろいこっか」

京太郎「ああ、悪いな寝ちゃってて…」

咲「ううん、いいの。いいもの見れたし」

京太郎「?」


和「『同性愛のススメ』…なかなか参考になりますね」

優希「どうしよう…私たちまだ学生だし結婚なんて…
それに結婚式って結構かかるし…あでも京太郎がどうしてもっていうなら同棲とかでも…」

まこ「もうやじゃこの部活」


帰り道
咲「今日は楽しかったよ。ありがとね、京ちゃん」

京太郎「なあに、いつも世話になってるしな。お礼だお礼」

咲「京ちゃん…
ちょっと、話があるんだ」


和「!この感じ…」ガタッ

久「ちょっと、いきなりどうしたのよ」

和「一口では言えませんが取りあえず行きますよ!」

優希「となると
京太郎、ネクタイ曲がってるじぇとかなるのかな…あるいは行ってきますのキ、キスとか…キャー」ゴロゴロ

和「優希もさっさと立って!急ぎますよ!」


京太郎∴「で、何だ?話って」

咲「う、うん…
その前に、今京ちゃんって付き合ってる人とか…いる?」

京太郎∴「そんなのいるわけないだろ。第一機会が無い」

咲「!そっか…
あのね、今日デートしてくれてとても嬉しかった。
誕生日もちゃんと覚えててくれたし…それにプレゼントとかいろいろ貰っちゃって。
それでね、気付いたんだ。自分の気持ちに」


咲「だから、鈍感な京ちゃんにも分かるように言うね。
私、京ちゃんのことが…」

和「いたぞおおおおおおおお!!!いたぞおおおおおおおおおおお!!!」 ガガガガガガガッ!!!!!!

京太郎&咲「!?」

和「出て来いクソったれええええええええええ!!!!!」ガガガガガガガガガガガ

咲「え?え?和ちゃん?え?」

和「私達はレスキュー隊だ。殺し屋じゃない」キリッ


久「ちょっと和!急に走り出してなんなの…
ってあれ?須賀君と咲じゃない。何してるのこんなところで」

咲「それはこっちのセリフですよ!折角のチャンスだったのに!!
というか和ちゃん!どういうつもり!?」

和「いわゆるコラテラル・ダメージというものに過ぎない」キリッ

咲「」ゴゴゴゴゴゴゴ

和「ひぃっ!?」

咲「ちょっと‘お話’しようか、和」

和「ち、違うんです咲さん!道が混んでて…」

ゴッ


京太郎「おい、咲。その辺にしてやれよ。
放送コードに引っかかる感じになってるぞ」

咲「え!?あれ!?ごめん和ちゃん!ついうっかり…」

和「いえ、いいんです…我が生涯に一遍の悔い無し…」ガクッ


京太郎「それで、話って結局何だったんだ?」

咲「え?あそこまで言って気付かなかったの?」

和「そんなオカルトありえないwwww」

久「須賀君、流石にそれは無いわ」

まこ「もはや病気の類じゃのう」

優希「あれ、何時の間にこんなところに…」


京太郎「おい!何のことなんだよ!教えてくれよ!」

咲「じゃあ…」



カン