――――とある休日 龍門渕高校麻雀部部室


衣「トーカ、先日清澄では動物の話で盛り上がったらしい。首謀者はハギヨシの輩だと咲が言ってた。」

透華「面白そうですわね。 彼をすぐに此処へ呼びなさい!」


――――


智紀「以上、3分前のダイジェスト……」

京太郎「……俺、そんな事で呼び出されたんっすか……」

純「透華の事だ、諦めろ……」

透華「何をコソコソと話していますの……? さぁ、早速私達を動物に喩えてご覧なさい!」

京太郎(身内で話題にしよううって発想なかったんですか……って言うのは止めよう、命は惜しい……)

京太郎「え、えっと……龍門渕先輩は、ライオンとかじゃないでしょうか……強くていろんな象徴になってて、子供たちにも大人気……」

透華「そして目立ちますわ! なるほど獅子……いいセンスですわ!」

純「へぇー……んじゃあ俺はどんなだ?」

京太郎「井上先輩は狼って感じが……なんかこう、孤高なイメージ的に。」

一「それならボクは、須賀くん的にどんな動物?」

京太郎「国広先輩は……フクロウとかそんな感じっすかねぇ」

一「フクロウ? へぇ、そんな風に言われた事なかったなぁ……」

衣「ならばスガ、衣は何と喩えるのだ?」

京太郎「天江先輩は……どうかな……イルカとか。」

衣「イルカ?」

京太郎「えっと、前に咲が天江先輩と打った時の事を、水の中で打ってる感じがしたとか言ってて……海底撈月、天江先輩の得意な和了りとかけてイメージしたんですけど……」

一「ある有名な画家の絵にも、月と海、それとイルカを描いたものがよくあるよね?」

衣「うむ、中々に絵となる組み合わせだ。」

透華「センスはそれなりにイイとして……さほど盛り上がるものでもないですわね?」

京太郎(わざわざ人呼び付けておいてっ?!)

純「じゃあよ、須賀は何なんだよ?」

京太郎「へっ?」

一「そうだね、須賀くんの分も考えないと不公平だよね?」

京太郎「いや、俺は別に……」

衣「その金の髪、金糸猴か?」

純「背丈あるしな……キリンとか?」

智紀「……サーバルキャット」

京太郎「……えっ?」

純「サーバル……? サーベルとかじゃなくてか?」

透華「聞きなれない名前ですわね……」

智紀「……アフリカ中部から南部に生息するネコ科の動物……肉食、ジャンプが得意……これが動画……こっちの動画は、須賀君の中学時代……ハソドボールの試合……」

衣「ふむ……おぉ!迅速果敢、両者とも見事な跳躍だ!」

純「マイナーな所もお前っぽいな?」

京太郎「そりゃ目立ちたいとは思いませんけど……」

智紀「……それと……高級ペット……」

『『!?』』


京太郎「っ……! 今、何か悪寒が……」

一「……気にしなくていいよ須賀くん」ガチャガチャ

京太郎「あの……何でドアを手錠でロックしてるんっすか……?」

純「国広くんの癖だよ……ほら疲れたろ、アイスティーでも飲んで一息つけよ。」サ-ッ

京太郎「今なに入れた今ぁ!」

衣「スガ、気を落ち着けるがいい。」

京太郎「天江先輩……」

衣「心配せずとも、衣もちゃんと世話をするぞ!」

京太郎「何を落ち着けってんだよちくしょぉぉぉぉっ!!」ガッシャ-ンッ

一「あぁっ! (特殊硬質の)窓ガラスを破って逃げた!」

透華「追いなさい、ハギヨシ!」

ハギヨシ「承知いたしました」

純「ハギヨシの野郎は猟犬だな……」

透華「では私達は、さながら獲物を待つ貴婦人ですわね? オーッホッホッホッホッホ!」



この後京太郎は3時間にわたり東奔西走逃げ続け、親切な老女に匿って貰い何とか追手を撒いたという……


カンッ

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最終更新:2018年04月28日 23:07