京太郎「誕生日プレゼント、か」
俺は難問に対して頭をひねっていた。
穏乃は食べ物か山関係、玄さんは写真集、宥さんは防寒具、灼さんはレジェンドグッズ。
他が分かりやすい分、憧に対しては何を贈ればいいのか分からない。
ファッション関係は俺のセンスが足りないので無理。完全にお手上げである。
京太郎「ってわけで、何が欲しい?」
憧「そこで直球で聞くあたり、経験値のなさが丸分かりね。
物じゃなくても思い出とかあるでしょ」
京太郎「なるほど、思い出か……よし、デートしよう! お前の一日を俺にくれ!」
憧「ふきゅっ」
憧(え、一日って、つまり丸一日? てっことは当然夜も含まれるわけで。し、下着の準備が……)
京太郎「どした?」
憧「何でもない! 用意するから、2時間後にまた来なさい!」
京太郎「お、おう。忘れられない日にしてやるから覚悟しとけよ!」
憧(うわ、うわ、これ間違いないわよね。大人の階段上っちゃう!?)
なお、親密なデートで期待を煽った挙句、最後は「じゃあ、また明日な」などと言い放った男に対して
「ここまで来たら襲いなさいよ、この馬鹿!」などとのたまい、逆に押し倒す少女の姿が深夜に見られたとかなんとか。
カン
最終更新:2018年01月27日 20:54