〔注:竹井久に対してかなりひどい解釈がなされています。久の純粋なファンはそっ閉じしましょう〕

私の名前は竹井久。後輩の男の子を雑用でこき使い、練習もさせない鬼畜と噂の女よ。
ま、その総評は正しいわ。むしろ見込みが甘いまである。

だって、ねえ? 想像してごらんなさい。
金髪でお調子者だけど人づきあいがよくて世話焼き、押しに弱くて優しくてなんだかなあで許しちゃって、スポーツもできる高身長のイケメン。
そのうえどんな相手とも距離を詰めていくコミュ力を持ってて、所々エッチだけど男の子なんてそんなもの。

で、こんな男の子が麻雀までできて、インターハイなんて舞台で活躍してテレビに映っちゃったらどうなる?
他校の人間と練習試合なんかしちゃって、その人柄に触れちゃったらどうなる?

麻雀に日々を捧げてきて恋愛から遠ざかってきた女なんていちころよ。間違いなし。
今の時点でも先や優希が怪しいってのにこれ以上敵を増やすなんて冗談じゃない。

だから、彼の拘束時間を増やすのも、合同合宿に呼ばなかったのも、お泊りであれこれを塞ぐために別練に泊めてるのもわざと。

彼には麻雀で成功してもらうわけにはいかないの。
鳴かず飛ばずでずっと日の目を浴びなくて、そしてそんな自信を失った姿に優希や咲が失望すればなおよし。

そうして一人ぼっちで寂し気なところに地元の大学に進んだ私が救いの手を伸ばすの。

いいのよ須賀くん、あなたはどうしようもないニートのヒモになるの。
そして、そんなあなたをずっとずっと私が養ってあげる。生涯をかけて絡めとって逃げ場をなくしてあげる。

私の特性は「悪待ち」。どうしようもないダメンズしか引っ掛けられない女。

だからね須賀くん、私が貴方を落としてあげるずぶずぶに汚して、他の女に相手にされないように。
だってそうじゃなきゃ、あなたは他の女の子に行っちゃうもの。
これしか私の勝つ道はないの。

さあ堕ちましょう。私の一生をかけた大博打。
誰からも非難される、最悪の恋愛を。


『冴えない彼の育て方(企画:竹井久)』 カン

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最終更新:2017年10月20日 00:48