久「トースターあるじゃない。食パン差し込むやつ」

京太郎「ええ」

久「あれ、ちょっと憧れてたりするんだけど」

京太郎「あー。まぁわからないでもない…かも?」

久「トーストを焼くためだけの機械…ロマンよね」

京太郎「用途がひとつな分値段も電力も少なくすむらしいっすね。あと焼き時間も」

久「食パン置いてスイッチ下ろしてちょっと待ったらポンって出てくるのよ…そこにバターを塗ってサクッと一口…最高じゃない?」

京太郎「俺ジャム派なんで…」

久「え、うそ?何ジャム?」

京太郎「アプリコットとか好きですねぇ。果肉入りのは特に」


久「ぶるじょわね…」

京太郎「小遣いからの自腹ですけどね。うちの家族全員好みが違うから全部揃えると家計が余裕でオーバーするとかなんとか」

久「たかがジャムで?」

京太郎「お金の心配ないならたっぷり使いたいでしょう?」

久「あー」

京太郎「自腹だからこそ自分の好きなものが食べられるしよく味わえるんで割りとありがたいルールだったり」

久「安めで妥協するか高いので幸せになるかね…」

京太郎「高め安定ですね。パンなんてそうそう食べませんし」

久「そうなの?」

京太郎「ほら、言い方は悪いですけどふんわりって裏を返せば空気で中身スカスカってことですし…やっぱり朝飯は白米が一番力出るかなって」

久「しっかりお腹にたまるものね」

京太郎「栄養より満腹感大事ですよね、高校生は特に」

久「かくいう私もお米派でね…遅刻しようと朝はしっかり食べないと満足出来ないの。遅刻したことないけど」

京太郎「さっきのトースターの流れは一体」

久「やーね、憧れって言ったじゃない。欲しいことは欲しいけどいざ買ったらそれで満足して使わなくなったお母さんの健康器具みたいな末路になりそうだもの」

京太郎「持て余してるんですね…」

久「どうせ使わないし持ってくる?腹筋鍛わるコロコロ」

京太郎「まぁ、機会があれば」

久「たまにやると楽しかったりするのに続けてやるのはめんどくさい…教授、これは一体?」

京太郎「好きなことを仕事にするのは案外苦痛みたいな…?」

おちなしカンッ

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2017年10月13日 00:18