京太郎「おーい、咲ー、学校行くぞ」

咲「もう少しで朝ごはん食べきるから上がって待ってて」

京太郎「へいへい。ん、なんだまだ雛飾り置いてんのか?」

咲「ごちそうさまっと。うん、ちょっと片付ける暇がなくてね」

京太郎「ちゃんとしまわないと婚期逃すっていうぜ」

咲「んー、私は大丈夫じゃないかな?」

京太郎「また根拠もなく」

咲「春は近いって、そう思うんだけどな」

はぐれないようにキュッと繋いでくれる手に想いを込める。
気が付いたら好きになっていた優しさに、私は何を返せるだろう?

咲「ねえ京ちゃん、来年も同じクラスだといいね」

京太郎「もう何年一緒なんだろな」

出来れば一生一緒がいいって思うのは私のわがまま。
少しだけ温かさを含んだ風に、顔をほころばせる。

咲「もうすぐ、春だね」

桜が咲いたら、その下で想いを告げよう。


カン

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最終更新:2017年10月12日 23:21