千里山のある日


竜華「そういえば監督の旦那さんってどんな人なのかなぁ?」

セーラ「竜華、アカン。それは禁句や」

竜華「えー、気になるやん?だって監督と結婚したんやで?」

竜華「監督ってほら、格好ええやろ?」

竜華「ズバズバァ!ってどんなことも解決するイメージあるやん」

竜華「やっぱり、旦那さんも監督と同じタイプやったんかなぁ?」

雅枝「そんなことないで。むしろウチより弱かったわ」

雅枝「ほれ、写真」

怜「うわぁ...高校生の時の監督、竜華よりムチムチしてんなぁ...」

雅枝「アホ。見るところが違うやろ。ほれ、この小さいのが旦那や」

泉「うーん。普通?って感じですね」

セーラ「こうしてみると洋榎も絹恵も監督の血を濃く継いでますね」

竜華「監督は旦那さんとどういう形で出会ったんですか?」

雅枝「ん?ああ。高3の時に告白されて、そのまま付き合って...」

雅枝「で、高校卒業してしばらくして子供が出来たから結婚したんや」

雅枝「まぁ...その当時はウチもプロで忙しかったからな」

雅枝「でも、なんだかんだ言って今も夫婦仲はええで」

泉「そうなんですか」

雅枝「まぁその時は麻雀一本でも家族養える時代だったからな」

雅枝「タイトルとって賞金稼いで実績作って家建てて...」

雅枝「ぜーんぶトントン拍子で進んで、今にいたるっちゅうわけや」

浩子「今でもおじさんと手をつないで歩く位仲良いですもんね」

セーラ「おおお!やっぱり監督もオカンなんやな!」

雅枝「こら江口!お前それはどういう意味や!」

セーラ「深い意味はまったくありませーん」

雅枝「全く...お前はこう、もう少し女らしさを身につけんと」

雅枝「女の雀士は行き遅れやすいのに、男の真似してなんになるんや」

セーラ「そ、そんなん...別に結婚とは関係ないですやん」

雅枝「大ありや!」

雅枝「お前将来は宝塚に入って男役でもやる予定か?!」

セーラ「なんですか?宝塚って?」

雅枝「女だけの歌劇団!男の役も全部女がやる劇団や!」

雅枝「それにな、お前らもよう考えなアカンで」

雅枝「一年の大半を麻雀に費やしてる女に男が惚れると思うか?」

竜華「確かにな。牌のお姉さんなんか特に良い例やし」

雅枝「そう!気が付いたら婚期を逃してアラフォールート突入や!」

雅枝「作者の都合とかそういうんやなくて、ガチでそうなるんやで!」

雅枝「想像できるか?朝昼晩一人でぽつんと飯を食う自分を」

五人(アラサーにもなって、それはちょっと...やだなぁ)

雅枝「家に帰ってお帰り~って言ってくれる子供の愛らしさ」

雅枝「夜寝るときに、自分の横にいてくれる旦那の頼もしさ」

雅枝「そういう愛おしさが大人になれば自分の手で作れるんや!」

怜「な、なんやこの貫禄は...これが、母は強しってやつなんか?」

浩子「監督は色々な意味で例外ですよ。先輩」

浩子「ここまで雄々しくなれるなら、私達はこれから苦労しませんって」

雅枝「こら!浩子!お前も私の姪ならそんな消極的でどうする!」

雅枝「もっと恋に積極的にならんか!」

浩子「で、でも...」

雅枝「ipadばかりいじるんやなくて、もっと化粧とか覚えんかい!」

雅枝「お前のオバサンも言うとったで?浩子の恋人はipadやって」

雅枝「夜な夜なグフフって笑い声が部屋から聞こえて困るわ~って」

雅枝「どうせエロサイトでもみて一人スケベしとるんやろ?ん?」

浩子「わーっ!わーっ!!」

竜華「ひらめき浩子もデータの範疇外やとポンコツ寸前やな」

雅枝「お前もや!清水谷!」

竜華「ええっ?!私もですか?!」

雅枝「お前もいつまで園城寺といちゃついとるんや!」

雅枝「レズとホモがくっついても子供も家庭も出来ないやろが!」

怜「か、監督...そんな無理なこと言わんといてください...」

怜「ウチ、竜華が傍にいてくれないと寒くて死んでしまうんです...」

雅枝「嘘つけ!この前の体力測定の持久走、走りきってたやないか」

竜華「でも、そんなこと...」

雅枝「清水谷はお人好しすぎや!」

雅枝「このまま行くとお前悪い男に捕まる未来しか見えへんで?」

雅枝「今から悪い奴を見抜く力を養わんでどうする!」

竜華「そ、そんなこと言われても...」

ガラガラガラー

京太郎「ちーっす...って、あれ?」

雅枝「ほれ、噂をすればカモがネギ背負って入ってきたやろ?」

京太郎「あれ、何話してるんですか監督?」

雅枝「ん~。コイツらに恋愛指南をな、つけとったんや」

雅枝「なんだかんだ言って、女に弱い男が一番や。そうやろ?」

五人「......」

京太郎(うっ、なんだよ...全員、目が、目が血走ってるじゃねぇか)

泉「清水谷先輩、園城寺先輩、江口先輩」

竜華「ん?」

泉「ご卒業、おめでとうございます。後は私に任せてください!」

泉「一年生同士、先輩方が出来なかった分まで青春を満喫します!」

セーラ「こらぁ泉!お前、何ふざけたこと抜かしとんのじゃ!」

怜「京太郎!次の日曜日デートせぇへんか?」

怜「なんなら、二日続けてウチの家に....」

浩子「はい却下!却下ですわ先輩!ノーカン!ノーカン!」

京太郎「待ってくださいよぉ!そんなに迫らないで!!」

竜華「アラサー独身ルートはイヤなんや~!助けて京太郎!」

竜華「牌のお姉さんでもなんでもやるから見捨てんといて~」

セーラ「京太郎、俺はお前にならどんな服も着せられてもええ!!」

セーラ「いや!お前やないとダメなんや!」

京太郎「ちょっ、ちょっと!皆何言ってんですか!」

雅枝「さぁ、京太郎お前も早く決めんとな」

雅枝「美少女5人に迫らせる。まさに役得やないか」

雅枝「さーて、あとは若い者同士でごゆっくり~」

京太郎「まって!置いていかないでー!」

このあと京太郎をめぐる争いが千里山と姫松の間で勃発した模様。

果たして京太郎がだれと結ばれたかは神のみぞ知るということで。

カン

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2017年10月12日 23:20