照「ほら京ちゃん、こっちこっち」
京太郎「いいんですか? 誕生日パーティー抜けだしちゃって」
照「いいのいいの。みんなケーキに夢中で、それぞれ楽しんじゃってるから」
京太郎「まぁ、たしかに。菫さんが奮発して超有名店のスイーツ仕入れてきましたからね」
照「本当、美味しかったぁ……ほふぅ」
京太郎「まったくもって。舌が肥えちゃったらどうしよう。照さんはもういいんですか?」
照「うん。ケーキはいつでも食べれるけど……京ちゃんとは今しかいられないから」
京太郎「またすぐに会えますよ。春休みになったらまた東京に来ます」
照「うん、ありがとう。私も、今度長野に帰ろっかな」
京太郎「そうですか! 楽しみです」
照「その時は、ずっと2人きりで居よ。ね?」
京太郎「いいですね」
照「あ、でもその前に家帰って咲にお土産渡して、それから咲とごはん食べて……」
京太郎「もう具体的な計画が。ならいっそ、咲と一緒に遊び行きませんか?」
照「ダメ。咲とは別に一緒に居たいの。京ちゃんは別腹」
京太郎「オレはデザートかなんかですか」
照「それとも、私の方が食べられちゃったり? なーんて、」
京太郎「否定はしません。さて、そろそろ戻りましょうか。なんだか向こうが騒がしいですし」
照「じょうだ……えっ?」
京太郎「どうやらみんな、今日の主役を探してるみたいだな」
照「ちょ……あの……」
京太郎「騒ぎが大きくなる前に行った方がいいですね、これは」
照「あ、うん……うん」
菫「照、こんなところにいたのか」
照「菫……私……」
菫「どうした?」
照「私、オトナになるよ」
菫「そうだな。18歳になれば選挙権を持ったり、自動車免許も取れるようになる。これからは社会人としての責任が……」
照「大人の階段のぼっちゃう~」
カン
最終更新:2017年10月12日 23:18