清澄高校麻雀部に男子部員が在籍してない世界にて


咲「県予選突破して、これで全国に行けるね」

和「はい。でも、まだまだ気は抜けませんよ」

優希「この勢いに乗って全国でも大活躍してやるじぇ!」

和「やる気があるのは結構ですが、気持ちだけでなく日々練習を重ねて実力を……」クドクド

優希「アッハイ」


まこ「ククッ、和も気合十分って感じじゃのう」

優希「ん? あ、あれは!? のどちゃん見てみろ!」

和「なんですか? まだ話は……」

咲「校舎に垂れ幕さがってるね。『祝 全国大会出場!』って書いてある」

久「これで、すこしでも学校のアピールになったらいいんだけど」

和「おや? 麻雀部以外にも全国に行く部があるようですね」

咲「本当だ。ええと、男子ハンドボール部……? まさか―――」


   「なんだ、知らなかったのか? 咲」


咲「……京ちゃん!」

京太郎「よっ」

和「どちら様?」

優希「のどちゃんご存知ないのか?」

久「彼はアナタ達と同じ1年生で、男子ハンドボール部のエース。須賀京太郎君よ」

咲「京ちゃんも全国行ったんだ、知らなかったよ!」

京太郎「んだよ、情が薄いなぁ。つっても決まったのは先週だし、しかたないか」

優希「ウチのクラスでも人気あって、けっこう女子の間で話題になってるじぇ」

和「へぇ」

咲「おめでとう京ちゃん。ついに悲願達成だね!」

京太郎「ああ! 咲もおめでとう」

咲「うん。ありがとう」

京太郎「何やらせてもダメダメだった咲にも、こんな特技があったんだな」


まこ「なんじゃ、二人は顔なじみか?」

京太郎「中学が同じなんですよ。人見知りでいつも本ばっか読んでた咲が、まさかなぁ……」シミジミ

咲「もう、京ちゃんったら」

久「それにしても、ずいぶん仲が良いのね」


京太郎「ところでお前さ、原村和と友達だったんだ?」

咲「え、うん」

京太郎「ウチの部でもけっこう話題になってんだよ、原村って。入学した時から目立ってたし」

咲「まぁ、そうだね」

和「?」


京太郎「……なぁ、ちょっと俺に紹介してくれない?」

咲「ヤダ」


京太郎「なんだよ即答? それくらいいいだろー?」

咲「ヤダ。だって京ちゃん、下心ミエミエだもん」

京太郎「いやいや、俺はいたって紳士ですよ?」

咲「誤魔化そうとしてもムダだよ、私にはわかるもん!」

京太郎「……!」ギャーギャー

咲「……!」ガミガミ


優希「あんな咲ちゃん、はじめて見るじぇ」

和「そうですね……なんだかちょっと悔しいです」

まこ「喧嘩するほど仲がいい、か」

咲「っ!? ぜ、全然よくないですよ、もう!」

優希「そうかぁ? ただの痴話喧嘩にしか見えないじぇ」

咲「ち、痴話喧嘩って、そ、そんなの、まるで、こ、恋び……」ゴニョゴニョ

久「ふむ、お互い運動部の超新星と文化部の超新星。お似合いだと思うわよ?」

京太郎「そっすか?」

咲「ええ!?」


咲(お似合い……男女……付き合い……カップル……結婚…………夫婦!?)


咲「よ、嫁さん違います!!」

久「そこまで言ってないわ」



カン

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最終更新:2017年10月12日 21:37