３人は、幸せな生活を送っていた
京太郎「咲と一緒になれた事は、人生最高の誇りだ」
咲「京ちゃん……うん、ありがとう！」
京太郎「この子にも、こういう幸せが来て欲しいよ」
咲「そうだね……この子の事、本当に愛してるから」
赤子「あぶぅぅ……」
けれど、幸せは続かなくて
えり『緊急速報です！ たった今、大きな爆発と閃光が…………一部地域との連絡が……』
咲「きょ、京ちゃんっ……！」
京太郎「シェルターに急ぐぞ！ 今すぐに！」
突然の核戦争(レベルの闘牌)勃発
逃げ込んだシェルターで、新しい生活が始まる筈だった……
職員Ｉ「スーツを着たら、除染ポッドに入るし！」
京太郎「俺はこっちに……咲はその子と一緒にそっちにだな」
咲「向い同士だね？ 変な顔して笑わせたりしないでよ？」
京太郎「するかっての……さ、入ろうぜ？」
《バイタル正常、冷却装置作動》
京太郎「……は？ 冷却……寒っ！ おい嘘だろっ……」
シェルターに逃げ込んだ皆、騙された。
除染ポッドは冷凍睡眠装置、全員が氷漬けにされてしまった。
――――――――
《冷却装置、停止》
京太郎(……なんだ……意識が……)
徐々に意識が覚醒するも、身体は殆ど動かない。
ポッドの覗き窓から見えるのは、伴侶のポッドを解放し、我が子を奪おうとする女の姿。
？「一度しか言わないぞ……子供を離せ」
京太郎(なんだアイツ……拳銃っ！？ おいふざけんなっ……止めろ！！)
咲「嫌だよっ……！ この子は渡さないっ……！」
我が子を離すまいとする伴侶の姿を前に、身動き一つ出来ない。
そして、無情の銃声が響く。
？「大人しく離せば良かったものを……まあいい、少なくともスペアはある……」
自分のポッドを覗き込む女の顔を、瞼に焼き付ける。
京太郎(ふざけんなよっ……！ テメェは絶対にっ……！！)
《冷凍装置、再起動》
再び凍えていくポッド。
意識が落ちるその瞬間まで、仇の姿を目で追い続けた。
――――――――
京太郎「はぁっ、ふぅ……はぁっ……！ クソッ……！」
どれ程の時間が過ぎたか分からない。
再び意識を取り戻し、ポッドから解放されると同時に、伴侶のいるポッドを開く。
京太郎「悪い夢だろ、あんなもんっ……！！」
駆動音と共に開いていくポッド。
願いも虚しく、そこに我が子はおらず、目を覚まさない伴侶が眠るように佇んでいた。
京太郎「……咲ぃっ……チクショウ……！ これをやった奴を見付けて、報いを受けさせてやるっ……！」
こうして、1人の男が地上へと向かう。
伴侶の命を奪った女……目付きの鋭く髪の長い、水着のセンスが壊滅的であろうあの女に報いを。
そして奪われた我が子を取り戻す。
全てを失った男、ただ一人の復讐が幕を開ける……
ｶﾝｯ……
――――――――
京太郎「だと思ったんだけどなぁ……」
咲「ひどいね、本当にどこもボロボロになってるよ……」
京太郎「あのさ、すっげえ嬉しいのは確かなんだけどさ……お前どうやって……？」
咲「あっ、ごめんね京ちゃん、心配かけて……撃たれた傷はプラマイゼロ(無かったこと)にしたんだけど、音がおっきくて気絶しちゃって……」
京太郎「嫁が何を言ってるのか分からない件……とにかく、まずは家に戻って、手がかりを探すぞ？」
こうして、夫婦2人の我が子大捜索が始まった。
その旅を、法を失い「点棒！体力！雀力！」と言うべき、荒廃し変貌してしまった世界が阻む。
しかし、味方も確かに存在した。
ノドカ「200年振りの再会ですね、旦那様！ ……と、奥様」
咲「何でテンション下がるのかな……？」
京太郎「可愛いカピーを肉なんて名前で呼ぶわけねーだろぉぉぉっ！！」
咲「お、落ち着いて京ちゃん！」
カピー「ｷｭｲｷｭｲ」
- 有志の自警組織 キヨッツメンの指揮者 《ヒサストン・ガービー》
ヒサ「ところで須賀君、居住地が助けを求めてるわ。 地図に印は付けといたから」
京太郎「何回目だよコレ……」
- プロ雀士の系譜組織 B.O.S(ぶっ壊れに強い.乙女雀士グループ.三十手前)実行部隊長《キャプテン・ハヤリン》
ハヤリン「男の子の方は、はB.O.Sに入るべきだぞ☆」
咲「この人きっつい……」
- 人造雀士解放運動を進める地下組織 アタゴロードのまとめ役 《ヒロエモーナ》
キョーコ「コイツは地上の大物、あのキヨッツメンの須賀君やで。」
ヒロエ「あぁ、あの使いっ走りの。」
京太郎「反論出来ねぇのが悔しい……」
咲「だ、大丈夫だよ京ちゃん！ その分レベル上がってるからっ」
数々の協力者と共に、我が子を探す２人……果たして光明は見えるのか。
今度こそｶﾝｯ
最終更新：2017年10月12日 21:35
