• 一年前 愛宕家にて


その人がしなやかに走り回る姿はチーターの様で。

その人の劣勢でも折れない強さは獅子の様で。

その人がゴールを狙いすます姿は虎の様で……


洋榎「何や絹、またその番組見とるんか。」

絹恵「あ、お姉ちゃん。 お姉ちゃんも格好ええと思うやろ?」

洋榎「全国ハンドボール特集……長野のエース、須賀京太郎……まぁ確かにイケメンやな。」

絹恵「コートでプレイしてる姿が格好ええんよ! でも今年は県大会決勝で敗退……あーあ、折角全中の会場が大阪やったのに……」

洋榎「まぁ、そないに強いんやったら高校でも出て来るやろ。」

絹恵「せやなぁ……うん、インハイに期待しとこ!」





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  • 一年後 全国麻雀大会会場


絹恵「インハイで会えたっ!?」

京太郎「??」

絹恵「なぁなぁ……君、須賀京太郎君やろ?」

京太郎「えっ、あ、はい。 そうですけど……?」

絹恵「やっぱり! 私、愛宕絹恵ていうんやけど……須賀君のファンやってん! 握手してもろてええ?」

京太郎「俺のファン? まさか麻雀……な訳ねーか。 ハンドの?」

絹恵「そうそう! でも何で麻雀の会場に……ハンド辞めてしもたん?」

京太郎「ま、まぁ色々ありまして……すんません、そこあんま触れないで貰えます?」

絹恵「あっ、ごめん……堪忍な? 悪気は無かったんやで?」

京太郎「いえいえ、気にしなくていいっすよ。 そうだ、握手でしたよね? はい」(手差し出し)

絹恵「ありがとう! うわぁ、手ぇおっきい……」ニギニギ

京太郎(うっわ、手ぇ柔らかいし温けぇ……!)

絹恵「……な、なぁ、もし良かったらケータイの」

久「はいそこまで。」

京太郎「おわっ! 部長!?」

絹恵(この人、清澄の……)

久「須賀君、気付いてるとは思うけど、その娘は姫松の副将……今の私達とは競い合う間柄よ? 大会中は控えて貰わないと……」

絹恵「……別に、清澄の事聞きたい訳じゃ無いんやけど?」

久「貴女がどう考えてるかじゃないの。 とにかく、大会中に他校の生徒と必要以上に接触するのは好ましくないわ。 須賀君、控え室に戻るわよ?」

京太郎「あぁ、はい……それじゃあ、すいません……!」


絹恵「あっ……行ってしもた……」

絹恵「諦めへんからな、須賀君……!」


須賀京太郎争奪戦 愛宕絹恵、緊急参戦!


カンッ