穏乃「それにしても」

京太郎「ん?」

穏乃「京太郎と遊べる日が来るとは!」

京太郎「なんで俺と遊べるのが珍しい、みたいな言い方なんだ……」

穏乃「いやだってさ、憧や玄さんとかとばっかり遊んでて、この前も部活の時は灼さんと話してたし」

京太郎「そういや先週の休みは宥さんと買い物に行ったしな。言われれば、穏乃とこうして遊ぶのはじめてだ」

穏乃「だろー? だから今日は早く起きて遊べるだけ遊ぼうと思ってさ!」

京太郎「……早く起きてってお前、朝の8時は早すぎんだろ!?」

穏乃「そうかな? 私はいつもこのぐらいに起きてるけど」

京太郎「平日だったら俺もだけどさ、休日だぜ? それともそんな朝から行かないと入れない場所とかか?」

穏乃「いやまったく」

京太郎「だろうな、今いるの山だしな!」

穏乃「なんだよ京太郎ー、もしかして山登り嫌なの? 男子でしょ」

京太郎「男だからって山登りにずっとロマン感じてると思うなよ!? ……はぁ、まあ来ちまったもんは仕方ねえから登るけどさ」

穏乃「おおそうこなきゃ! よしまずは山周り2週かな!」

京太郎「勘弁してください」ドケザー


京太郎「はー……ふう」

穏乃「今日も気持ちいい朝だったね!」

京太郎「……んまぁ、たしかに良い汗かけたし。今日は来て良かったな」

穏乃「そう? ……よかった。正直嫌がってたのに連れてきちゃったかと思って」

京太郎「そりゃ行く前はな、終われば良い思い出だったって考えられるよ。よし、腹減ったし飯食おうぜ!」

穏乃「京太郎……やっぱ優しいね。うん!」


─食後─

京太郎「食休みももう良いかな。次はどうする?」

穏乃「京太郎は買い物とか大丈夫なの?」

京太郎「買い物? んー、まあ今日買うべきものは無いかな」

穏乃「じゃあさ、ちょっと私の買い物に付き合ってよ!」

京太郎「おお良いぜ。けどなに買うんだ?」

穏乃「……く」ボソッ

京太郎「……な、なに? 気のせいじゃなければ今」

穏乃「服を買いたいんだよ!」

京太郎「……!? いつもジャージの穏乃が服……」

穏乃「はぁ、そんな反応されるとおもった……。この前、憧と話してたら……」

憧『シズっていつもジャージよね』
穏乃『えっ? うん、動きやすいからね!』
憧『それ山登る時だけでしょ? きちんとした私服買ったほうがいいとおもうけど……』

穏乃「って。それでせっかくだから、今日は京太郎と選ぼうかなと思ってたんだよね」

京太郎「……なるほどなー。憧だったらそういうの詳しそうだけど、なんで俺と?」

穏乃「確かにそうだね……んでもほら、せっかく遊べたんだしさ」

京太郎「ふーん? じゃあ行くか」

穏乃「憧に教えてもらったとこがあるんだ。そこに行こう!」


京太郎「……ああ」

穏乃「……うん」

京太郎「なんていうか」

穏乃「このお店すごいね……はは」

京太郎「めっちゃくちゃ男居づれえ……」



穏乃「はやく買って帰ろうよ」

京太郎「ああ、そうしたい……。えーと、どれかピンとくるのとか無いか?」

穏乃「無い、というかそういうのって分からないから京太郎にまかせるよ!」

京太郎「そうですよねー……いつもそれなのに分かるわけがなかったか。でも俺もあんまり詳しくはなぁ」

穏乃「男の子だもんね……」

京太郎「その通りです。んー……お?」

穏乃「どうしたの?」

京太郎「ふむ……穏乃、これ着てみてくれないか」

穏乃「これ? って……ええ、こんな女の子みたいなのを!?」

京太郎「いやお前もその女の子だろ。似合いそうなんだけどなー」

穏乃「……分かった。ちょっと待ってて」

京太郎「おーう。試着室はそっちにあったぞ」


─数分後─

穏乃「……これ恥ずかしい」カーテンゴシ

京太郎「あんまりスカートとか穿かないだろうと思ってそれにしてみた。どうだ?」

穏乃「うぅ……見せなきゃだめ?」カーテンゴシ

京太郎「穏乃に任せるって言われたから選んだんだけどなー」

穏乃「も、もう分かったよ!」カーテンオープン

京太郎「……おおう」

穏乃「なにさその反応……どう?」

京太郎「……ふんふむ」

穏乃「無言で見られるのこわいから!」

京太郎「いやマジでびっくりした。めっちゃ似合う」

穏乃「……ほんとうに?」

京太郎「おう、可愛い」

穏乃「……あう」マッカッカ

京太郎「ポニーテール外したらもっと……」

穏乃「も、もう良いよ! これ買って帰る!」

京太郎「へ? わ、分かった。んじゃ待ってるよ」

穏乃「うあああもう!」


店員「ありがとうございました!」

穏乃「……ふう」

京太郎「こんな時間になっちまったか……今日はもう解散かな」

穏乃「うん、そうだね」

京太郎「どうしたんだ……いきなりなんていうか、元気が無くなったというか」

穏乃「……京太郎に奪われたんだよっ」

京太郎「えっ!?」


カン!