もしも須賀京太郎が須賀京子になったら? 清澄編

京太郎「な、なんじゃこりゃああああ!!」

 この話をする前に言っておくッ!俺は今、この世界における摩訶不思議な

オカルト現象とかいうのを、ほんのちょっぴりだが体験した。

 い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが…

 あ…ありのまま、今俺の身に起こった事を話すぜ! 

京太郎「おれはいつものように朝起きて、鏡の前でパジャマを脱いだ時」

京太郎「胸が膨らんでると思っていたら、本当に女になっちまってたんだ」

 な…何を言っているのかこれを聞いている皆にもわからねーと思うが、

 おれも誰に一体何をされたのかわからなかった。

 もう頭がどうにかなりそうだ。嶺上開花や連続和了とか婚期の遅れた

アラサーの必死な婚活とか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。

今俺はこの世で最も恐ろしい時間を味わっている....。

え?お前が女になれば全部丸く収まるだろ、何言ってんだ?

 違う、違うんだ。

 そんなことでこの状況が打開できると思ってるんなら、とっくに

困った時の神代さん頼みで解決してらぁ!

 何が今この世界で起っているのか...それは...

咲「あ~!京子ちゃ~ん。皆待ってたんだよ~」

和「おっ...///咲太郎くぅん...」

染谷「おう、須賀...今日もええケツしとるなぁ、へへへ...」

優希「染谷パイセーンww京子ちゃん怯えてんじゃないっすか!」

 男が女に、女が男に反転してる異常事態が発生中なんです!(泣)

 しかも、男になったせいかこの世界の俺の知ってる殆どの人達の

名前が微妙に違ってるし、性別が反転した人達はなんだか女だった時より

男っぽく、格好良くなってるし、思わず胸が高鳴っちゃう...///

 約二名、男になってある意味男らしくなっちゃった仲間が居るけど...

優希「京子ちゃ~ん。今日もデカくて可愛いね~ひゅ~~~~!」

和「不潔ですね...」

優希「ああ?なんか言ったか?ムラ村和!」

和「不潔って言ったんですよ!このエロガキ!」

優希「ンだとゴルぁ!ガタガタ抜かすとテメェのケツにバイブ刺すぞ!」 

和「咲太郎君になら、い、いいよ...///」

優希「き、キモいんだよ...お前正気か?ショタコンなのかよ...」

咲「ま、まぁ...皆落ち着こう、ね?」

 と、とりあえず今、自分が把握しているのは中学校からの知り合いの

幼馴染の咲ちゃんは、咲太郎(さくたろう)って名前になってて、その

親友の和さんはそのままの名前だけど、咲ちゃんがどうやら好きみたい。

 そこらへんは大体変わってなくて安心出来たんだけど,,, 

そして、困った事に私はどうやらこの男女の性別が反転した世界の中でも

希有な存在...その、とても言いにくいのだけど...かつて自分がよこしまな

目で見ていた和や永水の石戸さんみたいなおっぱいお化けなナイスバディに

なっちまったんだ!チクショウ!

 身長と体重と身体能力、あとついでに雀力はそのままに性別だけが

綺麗にくるっと回って転換されてしまった須賀京....あれっ?

竹井「おーう、皆揃ったか~。そんじゃ部活始めるぞ~」

竹井「須賀~。何ぼさっとしてんだよ、卓に入れ!」

「あ、あの...部長。わ、私の名前ってなんて言うんでしたっけ?」 

竹井「何言ってんだお前?須賀京子に決まってんだろ?」

優希「そーそー。顔合わせの時に自分で言ってたじゃん」 

染谷「おう。一年生須賀京子ですって儂等の前ではっきり言ってたな」

 そ、そんな...。

 じゃあ、私は本当に男じゃなくて初めから女の子だった...?

(い、いや。そんなことはない。そうだ!生徒証を見れば)

 生徒の個人情報が記載されている生徒証の名前を確認できれば、

あるいは自分の揺らぎつつあるアイデンティティを取り戻せるかも知れない。

 私が血相を変えて鞄を漁っているのをあっけにとられながら見守る五人。

竹井「おい、やる気あんのかよ、須賀。なに鞄漁ってんだ?」 

 苛立つ部長に鞄の奥底に眠っていた生徒証を取り出し、慌てて全員に見せる

「ぶ、部長。これを、これを見て下さい」

「ここに書いてある名前は、名前はなんですか?」

竹井「はぁ~...お前、ちょっと家に帰って頭冷やせよ」

竹井「須賀京子って書いてあるじゃねぇか。なぁ皆?」

和「そうですね。須賀京子って書かれていますよ」

優希「京子ちゃん。大丈夫か?顔色真っ青だぞ?」

染谷「須賀京子。うむ、儂等五人にはそう書かれているように見えるぞ」

咲「うん」

そんなバカな!

 だって、だって私の目には

 『一年○組○番 須賀○○○』

(自分の名前が読めないように塗り潰されている...)

 これでは、まるで異世界に迷い込んで名前を奪われたみたいじゃないか!

京子「え、ああ...その、ご、ごめんなさい!」

京子「そ、その...言い辛いんですけど、えっと、あれが」

染谷「分かった分かった。もう言わんでいい。早う帰れ」

 流石にうんざりしたのか染谷先輩がうっとうしそうに私を部室から

廊下に連れて行った。

染谷「須賀。お前も久が麻雀を真剣にやっとる事位分かっとろうが」

染谷「久にとってはこれが最後の夏じゃ。邪魔すんなら退部せぇ」

京子「ご、ごめんなさい」

染谷「まぁ、その男所帯で大したフォローも出来ないのは謝る」

京子「い、いえ。こちらこそすいませんでした。お先に失礼します」

 申し訳なさそうに頭を下げる染谷先輩に謝った私はそのまま学校を出た。

 だけど、今にして思えば今日この日こそが、私にとっての運命の岐路であり

これから巻き込まれるとんでもない大騒動の幕開けだったとは、まだ自分を

含めた誰もが予想だにしていなかったのでした...。


京太郎「俺が女で、アイツが男で」(仮題)近日公開! 未完