はやり「咏ちゃんって、洋服も着るんだね」

何でもない控室の空気が変わり、抉りこむように懐に入られた

咏「はやりさん何言ってんの? そりゃ家でぐらいパジャマは着るぜぃ」

はやり「……金髪の高校男子、清澄、手をつないでラブホテル、誤魔化せると思ってるのかな?」

咏「まるで探偵だねぃ。でも私知らんし、人違いじゃね」

はやり「ふーん、そう来るんだ。なら私が須賀京太郎くんにモーションかけても何の文句もないよね?
    だって咏ちゃんは無関係なんでしょ?」

咏「はやりさんにも外聞あるだろ、アイドルが高校生たぶらかすってスキャンダルだぜ」

視線を正面からぶつけ合って、双方相いれないことを確認する。
苛烈な火力で勝負を持っていく咏と、スピードで翻弄するはやりのスタンスは真逆。

婚活という名の熱い火ぶたが切って落とされたのは、この瞬間である。そして参戦者は渦を巻き一つの幕が開ける。

『須賀京太郎争奪戦』、熱くなった独り身の女たちの尊厳をかけた戦いが始まる


予告的な何か、カン