「っんん、っぁ、はぁはぁ……」

 熱いものが喉を下っていく。彼のそれはとても濃く、悔しいけれど美味しいと感じている自分がいる。

「良い顔ですよ、姫子先輩」

 心を見透かすような眼差しにドキリとさせられる。

「そんなことなかぁ……」

「いい加減に素直に素直に認めたらどうなんですか? 鶴田姫子は浅ましい欲望に支配された一匹の牝豚なんだってね」

「私は、私は牝豚なんかじゃなか」

「ふーん、姫子は強情だな」

 京太郎は私の名を呼び捨てにし、自らのモノを私の前へと突き出した。それは大きく、独特の臭いに嗅覚は刺激される。

「ほら、口では否定しながらも身体は正直じゃないか」

 目が放せない。
 虜になってしまったように魅了され、釘つけになっていることを私は自覚する。

「遠慮しなくて良いんですよ、コレが欲しくて仕方ないんでしょ? 乙女にあるまじく、大口を開けて頬張れば良いんですよ、この俺のモノをさ」

「くっ……」

 ああ、私の本能はとっくに屈服しているようだ。京太郎のモノを求めている。
 それを認め、理性を投げ捨てれば、彼が言う通り私は牝豚だと認めるようなものだ。

「そ、そう、先輩が先輩がいるから」

「心配しなくても大丈夫ですよ。後で姫子と同じようにタップリと喜ばせてあげますからね」

 ああ、先輩、先輩、私は……

「素直になれよ。まあ、姫子が要らないって言うなら別に良いんだ。花田さんや朱里だっているんだからな」

 そんな、ダメ、京太郎のそれは私の、私のものだ。他の誰かに譲るなんて……

「京太郎、私は--」

 口の中に広がる濃厚な味。
 私の口内は容易く蹂躙され、屈服され、支配されてしまう。はしたなくも、大きく口を開いてかぶりつく。

「京太郎のタコス美味しかよ」

「そう言って貰えると俺も嬉しいですよ」

 本当に病みつきになってしまう。
 ダメだと分かっているのに手は止まらず、京太郎の分も、先輩の分すらパクパクと食べてしまっている。

「こぎゃんに食べとったらほんなこての牝豚になってしまうと。どうしてくれるんか、京太郎?」

「責任取りましょうか?」

「取ってくれるん?」

 私の言葉への返答変わりに柔らかいもので口を防がれた。
 それは柔らかく、ねっとりしていて蠢き絡んでくる。拒む気など私にはなく、強引な動きに刺激されてむしろ奇妙な気持ち良さを感じていく。

「好きだ、姫子」

「京太郎ぉ」

 激しい口づけに脳は痺れ、悦びに牝の本能が疼き出す。
 彼が欲しい。
 もっと欲しい。
 無茶苦茶に壊して欲しい。
 罵って、縛り付けて、決して離れられないように躾て欲しい。

「はぁはぁ、きょうたろう……よかとよぉ」

 熱を帯びて疼き始めた身体は止まらない。
 彼の手が服の中に、スカートの中へと伸びてくる。荒々しい、私と違う男の、雄の、京太郎の手に興奮する。
 彼に触れられて悦んでいる。
 私も触れたくて手を伸ばす。
 硬くて、筋肉質な肉体に、これから組み敷かれてしまうのかと思うと自然と濡れてしまう。

「んっぁあ、あぁぁっ」

 彼も私も発情していた。
 互いに身に被った衣服は邪魔でしかなく、はち切れんばかりに滾った雄の象徴は苦しそうで、女の証は潤い待ち構える。
 カチャカチャとベルトを外し--

 --カチャっと音が響いた。

「えっ、京太郎くん? 姫子? ……すみません」

 開かれた扉から現れた煌に見られた。

「「「…………」」」

 気まずい沈黙が訪れる。

「男性と女性、お若い二人ですし、するなとは言いませんが場所を考えてくれませんか? ちょっと、すばらくないです……それじゃあ、お邪魔しました」

 普段は砕けた口調で話す煌に丁寧な言葉を使われ、私はかなりショックを受けていた。
 慌てて去っていく友人に掛ける言葉が思いつかない。

「悪いことしちゃったな……」

 京太郎の熱情は急激に冷めてしまったらしい。あれだけ固く、押し付けられていたものがフニャフニャになっている。

「また、今度しようか」

 京太郎はそう言った。
 だけど、私は……

 恥態を友人に見られ興奮していた。

「やだぁ、京太郎しよぉ、我慢できそうになかぁ」

 驚く彼に、私はキスをする。
 むしゃぶりつくように、卑猥な音が漏れることさえ気にせずに、本能のままに、そして京太郎のモノが次第に固さを取り戻していく。

「欲しいのぉ」

 甘える媚びた声に彼もまた理性を棄てて、そして--


カンッ!