インターハイで咲は活躍し、そして姉との和解もすませた。
ポンコツな幼馴染が成長して友達まで作って楽しそうで悩みも解決して、よかったと心から思う。
同時に遠いところに行っちまったような気がして少し寂しさもあるが、もう咲には俺がいなくても大丈夫。

だから、徐々に麻雀部に顔を出す頻度を減らしてフェードアウトしようと思った。
いやだってさ、いつまでたっても全然歯が立たねえし、よく考えなくても俺は頭使うより体使った方が早いし
何より俺がいなくても麻雀部は回るだろ?

だから、あいつらとは友達のままで、恋人でも作って青春を謳歌しようかなーと思うわけだ。
実は恋人になってくれるんじゃないかな、って心当たりもあったりする
インターハイの会場で出会って、アドレス交換して、それから結構いい感じに話す相手が。

そんなことを考えながら、授業が終わったしそのまま帰ろうとして、袖をつかまれているのに気が付いた

咲「京ちゃん、何で最近来ないの?」

京太郎「いや、別に、ちょっと家の用があるだけで深い理由は」

咲「嘘つき! そんなのないの知ってるもん! 私のこと嫌いになったの!? だから来ないんでしょ!?」

京太郎「落ち着けって。別に俺がいなくても困らないだろ?」

咲「困るもん、京ちゃんがいないとダメなの、好き、だもん」

京太郎「ん、ああ、俺もお前のこと好きだぞ」

咲「そういうことじゃなくて、ああもう!」

いまだに椅子に座ったままの俺の顔に、ごちん、と鼻がぶつかって、そのまま柔らかな感触が……

咲「こ、こういう意味なの! わ、わかった、でしょ?」

え、今何された? 咲の顔が俺の顔に当たって、唇が触れて、え? え?

咲「だから、京ちゃんが一緒にいてくれないとダメなの。好き、だから」

いやいやいや、嘘だろ? 咲だぞ? クラスメートってばっさり否定した奴だぞ。なのに、なんで
なんで、俺はこんなにドキドキしてるんだ?

咲「一緒に、いてください」

その言葉に、俺は無意識にコクンとうなずいていた、らしい。


カン